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(回答先: 巨大な恐竜と化したトヨタ・・ハイブリットは果たしてトヨタに利益をもたらすのか? 投稿者 墨染 日時 2012 年 6 月 03 日 11:06:30)
http://www.toyokeizai.net/business/industrial/detail/AC/30d539e3265ea583a5e53e77dfb1d801/
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「年明け以降、アクアの人気がすごい。商談スペース確保のため、展示車を外に出さなければならないほどだ」(都内のトヨタ自動車系列の販売店店長)
トヨタの新型ハイブリッド車(HV)「アクア」の販売が好調だ。国の新しい燃費基準で35キロメートル/リットルと飛び抜けた燃費性能を実現。昨年12月の発売以降、約5〜6カ月待ちの状態が続いている。
追い風となっているのが、2009年以来2度目となるエコカー補助金だ。一定の燃費基準を達成した普通車に10万円、軽自動車に7万円が支給される仕組み。申請受け付け開始は4月2日だが、昨年12月20日以降の登録・届け出車が対象となるため、すでに販売に好影響が出ている。
「弊社といたしましては、(中略)サポートに全力を尽くして参りますが、次のような場合には補助が受けられなくなりますので、予めご了承下さい」──トヨタ東京カローラ系列の各販売店では3月1日以降、「エコカー補助金について」と題された書類を新車購入者に提示し、署名を求めている。
これは3000億円ある予算枠が尽きた場合、補助金を受けられない可能性があることなどを明記したもの。補助金の申請は納車後しかできない。業界内では「8〜9月ごろには補助金を使い切る」との見方が強く、納車まで約半年待ちの「アクア」の場合、「今から注文しても間に合わない可能性がある」(前出の販売店)。4月の申請開始を前に、早くも実質的な“終了”となりかねない勢いなのだ。
トヨタと他社で明暗
1月の国内新車販売台数は約41・6万台と前年同月比で36%増、2月も51・9万台で30%増えた。補助金効果は明らかで、日本自動車工業会では、80万台の販売上乗せが期待できると見る。
その恩恵を特に受けるのが、HVが充実しているトヨタ自動車。年明け以降の同社の新車販売台数の中で、補助金対象車は約7割。同じくHVがそろうホンダの約4割に比べても高い。エコカー補助金はお誂え向きの制度だ。
一方、補助金対象車が少ないメーカーからは不満の声が上がる。「補助金の多くはトヨタさんが持っていってしまう。対象車が少ないメーカーは、悔しい思いをしている」(中堅メーカー役員)。
さらに困惑しているのがディーラーだ。「補助金は歓迎する」(神奈川トヨタ・マイクス本社店)との声もある一方、東北地方のトヨタ系販社幹部は「補助金は必要なかった。新車販売に追われて、サービスに手が回らなくなるおそれがある」と懸念を漏らす。
販売店にはマイナスも
現在のディーラーは、車両販売に特化しているわけではない。日本自動車販売協会連合会が発表した10年度自動車ディーラー経営状況調査報告書によると、車両販売は売上高の76%を占める一方、粗利益ベースでは47%にとどまる。粗利の52%を占めるのは、整備点検や部品交換などのアフターサービスだ。
自動車の買い替えサイクルは平均8年と長い。そのため各社は、車両購入の過程で顧客とパイプを築き、サービスの販売につなげることで、収益安定化を図ってきた。
だが、「年明け以降は補助金申請を前提に、1〜2回来店しただけで購入する客が多い。これではアフターサービスを説明する時間もない」(東京カローラ販売店店長)。ディーラーにとって、補助金は単年度ではプラスでも、「サービス営業を十分できていない客の割合が増えると、将来、収益力が低下する可能性もある」(インタープライズ・コンサルティングの田下親男・自動車事業部長)。
「ただでさえ、新車種効果で売れる時期に、なぜ補助金を復活したのか」(前出店長)。業界を潤すはずの補助金に、販売現場からはこうした疑念も上がり始めている。
新車販売は1990年をピークに右肩下がりが続く。カンフル剤にすぎない補助金が、販売店による安定収益源の育成を阻めば、弊害とのそしりを免れない。
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