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ブログ「逝きし世の面影」より
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/ee53f1ff063971c6aaab5987abeab1d9
財務省が5月22日発表した2011年末の対外資産・負債残高によると、日本の企業や政府、個人が海外に持つ資産から負債を引いた対外純資産残高は前年末比0.6%増の253兆(GDP比では54%)となった。
円高を背景に海外企業のM&A(合併・買収)による直接投資(対外資産残高)が増えたが、反対に海外勢が日本の短期債を買い増して日本にとっての負債も増え、対外純資産の伸びは小幅にとどまった。
純資産残高の規模は09年末に次いで過去2番目の高さである。
日本は1991年に世界一になって以来海外資産は40倍、海外純資産は60倍も積み上がり、21年連続で世界最大の債権国となっている。
対外資産残高は前年と比べて3.3%増の582兆円。対外負債は5.5%増の329兆。
欧州債務危機が深刻となり、海外投資家の資金が比較的安全とされる日本の短期債に流れ込んだ。短期債の負債残高は45兆9090億円で、統計がいまの形式になった1996年以降で最も大きかった。
11年末時点の各国の対外純資産をみると、中国が日本の半分の138兆(GDP比24%)で第2位。ドイツが94兆円(GDP比36%)で第三位だが日本の対外純資産残高の大きさが際立っている。
ちなみにモノづくりを疎かにしたアメリカは1985年度には貿易赤字が1000億ドル(36兆円)を超えてしまい第一次大戦の終結以来初めて世界最大の債権国から債務国に転落している。
日本とはまったく対照的に、以来26年間もアメリカは世界最大の純債務国で、2011年5月には連邦政府の債務残高が法律で定められた上限の14兆2940億ドル(1120兆円)に達し一時新たに国債を発行出来ない事態に追い込まれデフォルト寸前に来ているが、これ以外にも企業と家計の恒常的な巨大な三つ子の赤字に苦しめられている。
『最大の債務国(借金大王)のアメリカが最大の債権国の日本を格下げ』
5月22日、アメリカの格付け会社大手のフィッチ・レーティングスは日本国債を一段階下げて最上位のAAAから数えて5番目のシングルAプラスに引き下げた。
フィッチによる各国の格付けをみると米国はAAA(トリプルA)で最高ランクある。
世界最大の債権国の日本をシングルAとする一方で、日本に次ぐ債権国の中国がAA−で日本よりも一つ上ある。
世界最大の債務国(借金大王)の米国を最高格付けのAAAにしたのと同じように巨大な債務を抱えて苦しんでいる韓国がAAでは、その国の経済状態ではなくて政治的な動機による『格付け』は明らか。
必ず破綻することが判り切っているネズミ講とサラ金が合体したようなサブプライムローンを、今回のフィッチ・レーティングスだけでなく、スタンダード&プアーズやムーディーズなど全ての欧米系最後まで『最高評価』のAAA(トリプルA)にしてリーマンショックを引き起こしている。
3年前のリーマンショックは今の世界の金融システムに深刻な打撃を与えているが、このソブリン危機による世界経済の大混乱は未だに収まる見込みが無い。
まったく懲りることも反省することも無い、これ等のインチキ臭い欧米の格付け会社の『格付け』こそ必要であろう。
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