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本屋を襲う“倒産ラッシュ”!1日1店が店じまい
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20120524/ecn1205241233008-n1.htm
2012.05.24 夕刊フジ
街の本屋が危ない。ネット社会の広がりと長引く不況を背景に本を購入するマインドが縮小。調査会社の調べでは、1日に1店の割合で消えているという。待ち合わせや暇つぶしにも貴重だった巷(ちまた)の空間が虫の息だ。
東京・新宿の大型書店「ジュンク堂新宿店」が3月に閉店した。
「入居していた『新宿三越アルコット店』が閉店したことに伴ったものですが、ジュンク堂はテナントとして残ろうと(オーナー側と)交渉していました。でも、(賃料など)諸条件が折り合わなかったようです」(流通アナリスト)
長引く不況で大手書店でさえ再編、撤退を強いられるなか、体力のない街の本屋は言わずもがな。業界の環境はかなり厳しい。
書店調査会社のアルメディア(東京都豊島区)の調査によると、全国の書店数は5月1日現在、1万4696店。昨年同月の1万5061店から365店が減った。1日あたり1店が閉店した計算になる。
都道府県単位の増減では、大阪の56店減を筆頭に東京の48店減以下、マイナスだらけで47都道府県中、42の自治体で店舗が縮小。増えたのは、大手書店などが出店した長野(5店)と栃木(3店)の2県だけだった。
アルメディアでは「書店業界の全体的な売り上げが落ち込んでいる。なかでも資本力のない小さな書店がかなり厳しい」と注目する。
民間信用調査機関の東京商工リサーチがまとめた「書店の倒産件数」を見ても苦戦は歴然とし、2011年の倒産は計25件で、負債総額は35億300万円。10年は34件(同約34億円)、09年も35件(同約43億円)と一定の水準で潰れていっている。
同リサーチでは「簡単にネットから情報が取れることや、新型古書店やマンガ喫茶など二次流通市場の広がりも影響している。個人商店のようなところは、負債を抱える前に自分の代で店を閉めて廃業する傾向も強い。正直、淘汰の歯止めがかからない」(情報部)。
消えゆく身近な“知”の宝庫。街もどんどん味気なくなっていく。
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