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イギリスのキャメロン首相は19日、G8の際の記者会見で以下のような発言をしています。
『今、必要なのは緊急の感覚で、次に何が起きても対処できる強力な銀行、強力な赤字削減計画、強力なガバナンス、強力な緊急対策だ』
『われわれは世界全体にとって最も大きな2つの脅威に対処している。それはユーロ圏の危機と、ガソリン価格を押し上げている非常に高水準にある原油価格だ』
この発言で注意しなくてはいけないのは、『何が起きても』という点です。
キャメロン首相はこの点を明確にはしていませんが、具体的には、ギリシャ・スペインで起こっている銀行の取り付け騒動がギリシャ・スペインの銀行を破たんに追い込み、それがヨーロッパ中に拡大し、ヨーロッパの金融システムが機能しなくなる事態と言えます。
日本では、個人・法人の預金は1,000兆円とも言われていますが、それに対応する日銀券は80兆円もありません。
預金額の10%も現金が用意されていないのです。
一斉に金融機関から現金が引き出された場合、日本の金融機関とて、ものの1時間もしない間に現金が尽き、窓口やATMが閉まる事態に陥ります。
今、ヨーロッパで進む取り付け騒動が一層激しくなれば、ヨーロッパのすべての金融機関は対応できなくなり、
いったん窓口を閉鎖するという事態に発展するかも知れず、そうなれば、今度はお金を貸している世界中の金融機関がヨーロッパの金融機関に融資金の返済を求めます。
金融機関版取り付け騒動が発生することになりますが、この時点でヨーロッパの金融機関は世界の決済システムから遮断されます。
キャメロン首相が指摘しました「何が起きても対処できる銀行」とは、ヨーロッパの銀行をいったんすべて機能停止させ、債権債務を清算して、そのうえで巨大な清算銀行を作り、IMF傘下に入れて、各国独自の紙幣に戻り、その清算銀行の傘下で業務を再開するということになるのでしょうが、仮に清算した場合、途方もない金額の負債が残ることもあり、その負債をヨーロッパ中で負担することなどできるものではありません。
そしてその負債を返済する相手は債権大国の<日本と中国>になりますが、この2つに債権放棄を求められるはずであり、日本を例にとれば、外貨準備高および民間金融機関が貸しています貸出金はすべて「没収」されましても何ら不思議ではありません。
日本が債権大国から無資産国に転落することになります。
そんな借金棒引きなど無茶なことがあるわけない、ということを述べる方もいるかも知れませんが、国際間で借金棒引きはパリクラブで頻繁に行われているのです。
ヨーロッパ危機は一気に進むことを念頭に置いておくべきだと言えます。
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