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http://www.gci-klug.jp/yamaoka/2012/05/19/015816.php
ギリシャは17日にMARC/ALPHAが行った最新の世論調査で
6日の投票では第一党となりながら、その後の世論調査で二位に甘んじてきた
ND(新民主主義党)が23.1%の支持率を集め、一位に返り咲きました。
6日の選挙後の世論調査でトップをとり続けてきた
6日の選挙での第二党SYRIZA(急進左派連合)は、21.0%の支持で第二位にとなっています
6日の選挙後、最初の主要世論調査となった、同じMARC/ALPHAが行った10日の世論調査ではSYRIZAがなんと27.7%と、
6日の選挙での得票率16.78%から約10%も支持を伸ばす形で支持率一位となりましたが、その後、各社が行う世論調査ではそこまでの高支持率は出ず、14日にRASSが行った世論調査ではNDが19.4%、SYRIZAが20.5%と支持率がかなり近づいていましたので、
どこかで再びの逆転があってもおかしくない状況でした。
こうした変化があった背景には
ギリシャ国民のユーロ維持に対する希望などがあるとみられます。
6日の選挙でそれまで与党であったPASOK(第3党に転落)、NDの連立与党が敗れた背景には、3月に受け入れたIMF/ EUからの財政緊縮要求への国民の反発があったわけですが
SYRIZAが主張するように
同要求を完全に破棄してしまうとギリシャに対するIMF/ EUの支援が止まり、
結局はユーロからも離脱することになるのではとの思惑が
一時的に高まったSYRIZAへの支持を落ち着かせたものと見られます。
複数の世論調査によるとギリシャ国民の約8割がユーロ加盟維持を望んでいるとされています。
緊縮を破棄して、ユーロには留まるというSYRIZAの主張に現実味があればそれがベストなのでしょうが、現実的には難しいという意識が強まっているのかもしれません。
ギリシャ国民が一時の極端な状況から落ち着いてきたとみられるもう一つの理由として
極右などの極端な政党の支持率も落ちていることがあります。
いわゆるネオナチと呼ばれるXA(GoldenDawn黄金の夜明け)は6日の選挙では6.97%の得票率を獲得しましたが17日の世論調査では4.3%まで支持率を落とし、
議席を獲得できる3%のボーダーを超えた党の中で最下位となっています。
また、左派サイドでもギリシャ共産党(KKE)は6日の得票率8.48%から5.1%まで支持を減らし、一方、穏健な左派であるDIMAR(民主左派)は6.11%から5.6%に、やや支持を落としたものの黄金の夜明け、共産党の両党を抜いて第5党となっています。
もちろん、6月17日に行われる予定の再選挙まではまだ日があり、まだまだ紆余曲折があるとは思われますが、17日の世論調査通りに得票を稼いだとすると、これまでの連立政権であったNDとPASOKの両党で164議席と、過半数の151議席を超えて政権樹立が可能となります。
NDは、EU.IMFによる緊縮策に対して、成長政策を織り込んだ条件交渉を行うことを表明しており、これまで通りとは行かないまでも、3月に一旦緊縮策を受け入れたこれまでの連立政権が再び成立しそうな状況は、混乱が少し落ち着いてくるのかなという期待感につながるものと思われます。
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