http://www.asyura2.com/12/hasan76/msg/235.html
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#バブル崩壊後の日本でも、一部のTooBIgTooFailな大企業は、さらに金を貸さないと潰れて回収できなくなるからと、銀行が融資を続けたし、米国ではリーマンは潰されGSなどは税金で救済された
貸さなければ返さんと言って得票を増やしたギリシャSYRIZA、下手に救済すると国民が怒り選挙で負けるドイツなどの政治家
米金融機関の利害を表明するWSJなどでは、妥協してもらいたいところだろうが、流れは離脱に向かっているように見える
瀬戸際戦術の結果は吉とでるか
http://jp.wsj.com/World/Europe/node_444736?mod=WSJWhatsNews
【コラム】
認められていいギリシャの緊縮努力−残存債務が問題
• 2012年 5月 18日 12:29 JST
• ギリシャがユーロ圏に残留するか離脱するかをめぐる議論がかまびすしい。だが、そのせいで重要な事実がかすんで見えづらくなっている。ギリシャ救済取り決めの見返り条件で、最も痛みを伴う措置の多くは既に完了しているという事実だ。
利払いを除いたプライマリーバランスの09年と11年の比較
このことは、救済取り決めに対するギリシャの反発機運盛り上がりに対して、ユーロ圏の当局がどう対応すべきか考える際、重要な意味を帯びる。
交渉進展、緊縮策、前進遅延という2年間にわたる苦難の日々を経験したあと、ギリシャ政府が約束通り救済プログラムに従わないからといって、なぜユーロ圏はギリシャの離脱によって生じる大混乱のリスクを抱えようとするのか?
これまでに達成された実績を検証しよう。ギリシャは財政赤字を大幅に削減した。同国の利払いを除く財政赤字(プライマリー赤字)は収支均衡からそれほど遠くない。ユーロ圏の政治家たちは自国内の反対を押し切って、ギリシャ政府のために2つの大型救済取り決めをまとめ、ギリシャ債務の大胆な再編に乗り出した。それはすべてユーロ圏からギリシャを離脱させないためだった。
残された最も厳しい問題は、ギリシャの残存債務だ。それは今後さらにユーロ圏の各国政府の重しになるだろう。欧州当局の公式の立場は、ギリシャは救済プログラムで予定された通りこの債務を返済しなければならないというものだ。ギリシャと民間部門債権者は数カ月間の交渉の結果、債務交換でようやく合意し、保有するギリシャ国債の価値を半分以下にすることで合意した。それで十分ではなかったのか?
市場は十分だったとは考えていない。ギリシャの10年物国債利回りは、3月の債務交換直後、18%だった。このような高利回りはデフォルト(債務不履行)の大きなリスクを暗示している。
理由を見いだすのは難しくない。救済取り決めでは、ギリシャの累積債務は2020年に国内総生産(GDP)の120%と予想され、依然として高水準だ。そして欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB)の「トロイカ(三者)」が打ち出した第2次救済取り決めの下での想定は、あまりに楽観的とみるエコノミストは少なくない。例えばギリシャの今年の経済成長率がわずか4.7%しか落ち込まないという想定だ。
ロンドンの有力シンクタンクである欧州改革センター(CER)のエコノミスト、サイモン・ティルフォード氏は「トロイカによるギリシャのGDP予想値はうのみにしないほうがいい。ギリシャ経済はフリーフォール(急降下)しているからだ」と述べた。ギリシャ統計局が今週発表した統計によると、同国のGDPは第1四半期に前年同期比6.2%も落ち込んだ。
もし経済成長が予想ほど伸びない状態がずっと続くとすると、2020年のギリシャの債務は今日の水準からそれほど減少しないことになる。
ティルフォード氏は「ユーロ圏各国政府によるギリシャ向け融資について、ヘアカット(債務の減免)が必要になるだろう」と語った。
債務問題の議論に参加しているあるユーロ圏当局者は、約529億ユーロ(約673億ドル)に上るこうした融資に対する利子のカットが最初のステップになるかもしれないと述べた。
大半のアナリストや投資家は、ギリシャがユーロ圏にとどまるのであれ離脱するのであれ、残存債務が完全には返済されないだろうという見方で一致している。
だが、ギリシャ債務の返済をさらに免除すれば、ギリシャに報奨を与えるようなものではないだろうか。それは、この問題をどうみるかに左右される。ギリシャは財政目標の多くを達成しなかったが、政府は過去2年間でプライマリー財政赤字、つまり利払い分を除いた財政赤字をGDPの10.6%(2009年)から2.2%(11年)に圧縮したのだ。
これは経済に向かい風が吹きつけて財政赤字削減がとりわけ難しくなる中で、ギリシャ政府が講じた緊縮策が膨大だったことを意味する。ギリシャのプライマリー赤字はユーロ圏の幾つかの国より小さくなった。フランス、オランダ、スペイン、ルクセンブルクより小さいのだ。
ギリシャは今や、年金、公務員給与、その他、政府の運営費を賄うのに、債権者からの借金をそれほど必要としなくなっている。ユーロ圏とIMFからの融資の大半は現在、既存の債務に対する利子の支払いに充当されている。
ギリシャの競争力強化には追加的な削減と改革が必要だ。しかし救済が始まった際、ギリシャの財政のやり繰りは機能不全状態だったことを考えれば、これまでの赤字削減は目覚ましい成果である。追加的な債務免除は、ギリシャが厳しい仕事をした(つまり、よくやった)ことに対するユーロ圏からの見返り報酬になり得るだろう。
しかし、ギリシャは救済取り決めを順守しなければならないとユーロ圏が主張し続けたら、どうなるか?同国政府のプライマリー収支赤字が比較的小幅なため、ユーロ圏を離脱しても何とかやっていけるかもしれない。ギリシャは政府支出と収入をほぼ一致させたまま、債務についてデフォルトし、自国通貨を採用するだろう。
それはギリシャにとって手痛いステップだろうが、他のユーロ圏にとってはもっとひどいものになるかもしれない。
ティルフォード氏は「ギリシャ離脱の場合、その後の他のユーロ圏へのコンテ−ジョン(危機伝染)は極めて深刻になるだろう」と述べ、「過去1週間、スペインやユーロ圏南部全域の資産価格でみられた動きから判断して、コンテ−ジョンリスクは極めて明白だ」と語った。
スペインやイタリアの救済が求められるかもしれず、そのコストはギリシャをユーロ圏にとどまらせるコストよりはるかに大きくなる。その上、ユーロ圏を崩壊させる可能性もある。そう考えると、ユーロ圏の政治家たちが現在、不況疲れのギリシャ国民との間で興じているチキンゲーム(のるかそるかの度胸試し)は極めて興ざめに映るはずだ。
記者: Matthew Dalton
• トピックス:欧州ソブリン危機
2012年 5月 18日
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http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M47RTJ6K50XS01.html
ギリシャのユーロ離脱に備えるのはドイツ政府の責務−報道官
5月18日(ブルームバーグ):ドイツ政府にはギリシャがユーロ圏を離脱する事態に備えて準備する責務がある−。ドイツ財務省のブルンズ報道官が18日、こうした趣旨の発言を行った。
同報道官はベルリンで、ドイツ政府がギリシャのユーロ離脱に備えているとの報道について記者団から問われると、「あらゆる不測の事態に備える準備を国民が政府に期待するのは当然だ」と答えた。
原題:German Government Says Must Prepare for All GreeceEventualities(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ベルリン Rainer Buergin rbuergin1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Alan Crawford acrawford6@bloomberg.net
更新日時: 2012/05/18 19:51 JST
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