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[東電決算発表]大甘 赤字7800億円→1000億円V字回復見通しの茶番
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2012/5/15 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
きのう(14日)の東京電力の決算発表。2012年3月期連結決算で売上高5兆3494億円、純損益7816億円の赤字が明らかになる一方、報道陣や市場関係者を呆れさせたのが13年3月期の大甘な見通しだ。
13年3月期は電気料金の値上げと、景気の緩やかな回復に伴う生産の増加で売上高は6兆250億円に大幅アップ。さらに経営の合理化で純損益も1000億円に圧縮させるというのだ。来月、社長に就任する広瀬直己常務は、「新しい東電に向け全力で取り組みたい」なんて言っているが、こんなV字回復が本当に実現できるのか。
まず、家庭向け電気料金10・28%値上げ。7月1日からの実施で1900億円の増収を見込んでいる。だが、東電の大卒社員の平均年収は2割カットしたといっても835万円と高水準だ。依然、高い給料をもらっていながら値上げでは、国民が納得するはずがない。枝野経産相も「厳しい視点で査定する」と表明しており、値上げ幅の大幅圧縮は確実だ。
景気の緩やかな回復も何を根拠にしているのか分からないし、各企業は自社で発電施設を造ったり、PPS(新電力)からの電力購入を既に進めている。今後、東電の電力販売が急増するかは不透明だ。「13年3月期は2000億円以上の赤字」と予想する海外アナリストも多く、東電が出した数字は絵に描いた餅だ。
「これだけ不確定要素が多ければ、普通の企業なら『13年3月期の予想は出来ません』と言うでしょう。V字回復を演出した数字を出してくるのはあまりに不真面目。東電が実質破綻なのは誰もが分かっているし、7月に1兆円の公的資本注入で実質国有化される。国のお墨付きを得た決算見通しだという暗黙の了解があるので、どんな数字だろうが大丈夫と開き直っているのでしょう」(経済ジャーナリスト・有森隆氏)
大甘なのは13年3月期見通しだけではない。再建計画の「総合特別事業計画」でも、13年度から柏崎刈羽原発を再稼働、14年3月期は黒字転換としている。今の状況では再稼働なんて簡単に出来るはずがないし、この計画も崩壊寸前だ。
「金融機関の追加融資1兆円を得るために、東電は無理やり『黒字転換』を掲げたのです。決算で今期の甘い見通しを出したのも、銀行を安心させるため。東電にとって計画が実現するかどうかは二の次で、とにかく支援をもらって生き永らえることが狙いです」(ジャーナリスト・横田一氏)
相変わらず狡猾な会社だ。実質国有化に抵抗していたが、今や国の力をバックにするしたたかさ。今ごろペロリと舌を出しているに違いない。
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