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いつものことだが、財務省による「1000兆円借金」論が以下のように報じられる。
ーー財務省は10日、国債など「国の借金」が平成23年度末時点で過去最大の959兆9503億円になったと発表した。24年度末時点の借金は1085兆5072億円と1千兆円を突破するーー
筆者は以前から、財務省論理の欺瞞は「国の借金」という表現にあると指摘してきた。
官僚は「国」を「政府」のことだと勝手に解釈し、「国民」だと読者に錯覚させてしまう。(英語では国と国民はnation、政府はgovernmentである。つまり、政府の借金を国の借金とみなすのは、国際非常識である。)
財務官僚はこの錯覚を利用して、そのホームページなどで、「国の借金」を家計や国民一人当たりの借金に置き換えて、「さあ大変だ、増税せよ」というキャンペーンを張り、無知な政治家を増税また増税に駆り立てている。
国の借金とは、政府の国民からの借金であり、国民にとってみれば資産である。
つまり、国民は政府に貸しており、きちんと元利返済させる権利を持つ。ところが、国民に増税を認めよ、そしたら返す(実際には、増税して歳出を減らさず、税収は増えず、借金返済の見通しは立たない)、というのが財務官僚と野田政権のロジックである。とんでもないならず者の論理ではないか。
政府の義務は、国民から借金する場合、その資金で国民に安全と所得増をもたらす政策の実行で成果を挙げることだ。すれば、税収は増えて、増税どころか減税を可能にしよう。
ところが、実際は、政府が政策を大失敗し、デフレ不況と失業、窮乏化、大災害に無防備、という最悪の結果を招いている。
この責任を政府がとる、言い換えると財務官僚の入れ替え、政権交代が当然なのに、だれも知らぬふり、メディアもそれに追従する。
そして増税だ、増税だ、と騒ぎ立てる。
野党の自公も政権時代に大失敗を重ねてきたので、増税で民主党と歩調を合わせるしかないので、消費増税で事実上の大連立だ。
企業なら、経営者が責任をとって辞任、さらに莫大な賠償金を支払わされる。
有権者たる国民は、この政府の株主であることを再確認しよう。
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