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UR都市機構をどうするか? 三菱地所の約3.5倍にのぼる総資産
http://www.asyura2.com/12/hasan76/msg/148.html
投稿者 MR 日時 2012 年 5 月 14 日 00:07:02: cT5Wxjlo3Xe3.
 

【新連載】「街に、ルネッサンス」

UR都市機構をどうするか?

【第1回】 2012年5月14日 太田康広

URとは何か?

 URというのは、都市再生機構のニックネームである。公団住宅を運営していた日本住宅公団が何度か名前を変えて、今に至っている。UR賃貸住宅(旧公団住宅)を運営する賃貸住宅事業や、市街地整備を図る都市再生事業が主な業務である。キャッチフレーズは「街に、ルネッサンス」であり、英文名称を“Urban Renaissance Agency”としているので、URまたはUR都市機構と呼ばれることが多い。

 日本には、高度成長期に民間投資を補うため、かなりの官営事業があった。しかし、現在では、市場競争原理を導入することで、コストが下がり、サービスの品質が上がるなら、民営化すべしというのが、先進国共通の考え方である。この考え方にしたがって、専売公社、電電公社、国鉄の三公社は、1980年代半ばに民営化され、それぞれ、JT、NTT、JRとなった。21世紀に入ってからでも、紆余曲折があったとはいえ、郵便局、道路公団が曲がりなりにも民営化されている。

 しかし、事情を知る誰もが民営化を検討したくなる独立行政法人が、少なくともまだ2つ残っている。1つは、住宅金融公庫を引き継いだ住宅金融支援機構で、もう1つが住宅公団を引き継いだURである。そこで、事業仕分けで有名になった行政刷新会議の下に、それぞれの組織をどうするかについての調査会をおいて、現在、調査中である。

 筆者は、URの調査会(「独立行政法人都市再生機構の在り方に関する調査会」)の委員として、URの組織をどうするかの議論に参加している。以下、意見にわたる部分は、筆者の個人的な意見にすぎず、試案・私案も、個人的・非公式・暫定的なものにすぎないことをお断わりしておく。

次のページ>> 三菱地所の約3.5倍にのぼる総資産を保有

URの財務状況

 まず、直近の財務諸表によってURの財務状況を確認しておこう。時期的に、まだ平成23年度決算が出ていないので、平成22年度決算を使う。財務状況の概況は、図のとおりである。


 まず、誰もが驚くのはその規模だろう。総資産14.9兆円というのは、業種は違うものの、ほぼ東京電力の総資産規模に匹敵する。同じ不動産業界でいえば、三菱地所の総資産4.2兆円の約3.5倍、三井不動産の総資産3.8兆円の約3.9倍の規模である。かりに分割されないで民営化されれば、業界のガリバーとなることは間違いない。

 そして、不動産賃貸企業は、銀行やリース会社と同様、「貸しているところ」である。それは、大きなバランスシートと小さな売上(営業収益または経常収益)で特徴付けられる。普通の会社でいえば、営業利益にあたる利回り相当(金利収入や家賃収入)の部分が営業収益になるからである(図1のバランスシートと損益状況は縮尺が違うことに注意)。一般に「貸しているところ」は、「貸しているモノ」が資産のほとんどを占める。URも、賃貸住宅が11.7兆円と、総資産の8割弱を占める。

次のページ>> 耐用年数がなんと70年!

 これほどまでに固定資産の比率が高ければ、次に気になるのは、その固定資産をどうやってファイナンスしているかだろう。長期性資金の代表である自己資本で賄えていれば理想的だが、それは一般には難しい。不動産賃貸業であれば、借入の見合いとなる固定資産は賃貸用不動産であって、いわゆる「黄金の担保」である。賃貸用不動産を長期借入でファイナンスすること自体は問題ない。

 URの場合も、固定資産のファイナンスは、長期借入金11兆円や都市再生債券2.2兆円といった有利子負債に依存している。とくに、長期借入金のうち、10.7兆円が財投借入(財政投融資借入)となっている。財投借入というのは、国の信用力をバックに低利で発行される財政投融資特別会計国債(財投債)を原資として、独立行政法人などに貸し付けられる財政投融資資金を利用した借入である。国の信用をバックにしているので、非常に金利が低いというメリットがある。

 URは、このような運用資産を使って、経常収益1.1兆円を上げ、このような借入に対して、2200億円程度の利子を支払って、諸々の費用を控除したあとで、400億円を超える当期純利益を計上している。総資産利益率こそ非常に低いが、官営事業は赤字を垂れ流すものというイメージからすれば、まずまずの業績であり、一見するとURは優良独立行政法人に見える。

耐用年数がなんと70年!

 しかし、URの「重要な会計方針」を見ていると、この貸借対照表は、慎重に読む必要があることに気がつく。具体的には、減価償却の耐用年数が、建物10〜70年、構築物10〜70年、機械装置45、70年と、かなり長いのである。実際、賃貸用不動産は耐用年数70年の定額法で減価償却されている。

 もともと日本住宅公団が設立された昭和30年時点においては、税法上の賃貸住宅の耐用年数は65年だった。しかし、当時は、賃貸住宅の減価償却費に、利子や管理費等を上乗せして家賃を決定する方式(原価家賃方式)が取られていた。この場合、耐用年数を長めに設定して減価償却費を抑えればその分原価が減り、公団住宅の家賃を低く抑えることができる。

 当時の加納日本住宅公団総裁の昭和32年3月27日の大蔵委員会における発言を読むと、原価家賃による家賃決定方式を前提に、低家賃を実現するために、70年という耐用年数を採択したことが伺える(この後、民間の賃貸住宅の税法上の耐用年数は、昭和40〜41年の税制改正によって60年に短縮され、平成10年の改正でさらに47年にまで短縮されているが、URは、これに合わせて耐用年数を短縮してこなかった)。

次のページ>> 家賃の決定方式と減価償却期間が不整合に

 確かに、日本住宅公団は、法人税を支払う組織ではない。よって、法人税を計算する際に利用する税法上の耐用年数に、したがわなければならないわけではない。賃貸住宅が実際にどれくらい使えるのかを見込んで、その期間で減価償却するのが本則であろう。

 問題は、原価家賃方式という家賃決定方式に引きずられて、耐用年数を長めに設定したいというインセンティブがあったことである。会計数値の利用方法が、会計数値の計算方法を歪めるという現象、いわゆる逆基準性の問題が、ここでもあったといってよい。結果として、合理的な耐用年数として採用できるギリギリいっぱいの70年が採択され、現在に至っている。

 一方、家賃の決定方式は、後に変更される。平成11年に都市整備基盤公団が設立されたときから、公団住宅の家賃決定方式は、原価家賃方式から、賃貸不動産マーケットで決定される家賃を基準とした市場家賃方式へと移行する。したがって、原理的には、家賃を低く抑えるために、減価償却の計算期間を70年とする必要はなくなったはずである。しかし、都市整備基盤公団へ改組されてからも、平成16年にURへ改組されたときも、減価償却期間は短縮されなかった。

 たとえば、かりに合計1000億円分の建物を今年建設したとしよう。これを70年で償却すれば、1000億円÷70年で、年間14億円程度の減価償却費が発生する。47年経過すると、それまでの減価償却費の合計(減価償却累計額)は、671億円となり、帳簿価額(未償却残高)は、1000億円−671億円で329億円になる。実際に47年で建て替えをしているとすれば、この329億円は、除却損として損失となる。70年で減価償却しているURの場合、実際の耐用年数がこれより短ければ、有形固定資産の帳簿価額が高め高めに出ていることになる。現状では、建設後約50年で建て替えているようである。

国家レベルの粉飾決算!?

 しかし、このような高めの帳簿価額がいつも維持できるわけではない。企業会計基準と同じ基準を採用しているURは、一定の条件が充たされると固定資産の減損損失を計上しなければならないからである。

 現在、URが採用している会計基準にしたがうと、団地単位で2期連続営業赤字が出るなど、減損の兆候があった場合、将来のキャッシュフローを見積もり、その合計額が帳簿価額を下まわるときには、帳簿価額を将来キャッシュフローの現在価値まで切り下げなければならない。

次のページ>> 減損損失も民間と比べると低めに計算

 URは400億円程度の減損損失を計上しているが、そのうちの一部は、このように計算された減損損失である(このほか、耐用年数到来前に除却した建物の除却損も、減損損失に計上されているようである)。

 一般に、資産評価が適切になされていれば、毎期、毎期、資産の除却損や減損損失が出ることはない。毎期、減損損失が出るとなると、過去、長期にわたって資産評価が甘め(高め)になされているのではないかという疑念が出てくる。

 さらに、資産の除却損を別にした減損損失が、民間と比べると低めに計算されるというURの体質がある。これは、現在価値を算出する際に、将来のキャッシュフローを割り引くときに使う、割引率が2.5%と低いからである。財投借入は国の信用をバックにしているので、借入金利はかなり低い。この金利と株主資本コストが加重平均されて、いわゆる加重平均資本コスト(WACC)が計算される。現状、これが2.5%である。

 毎期100億円受け取るキャッシュフローを、10%で割り引けば現在価値は1000億円(100÷0.1)、5%で割り引けば2000億円(100÷0.05)、2.5%で割り引けば4000億円(100÷0.025)となる(毎期のキャッシュフローをC、利子率をrとすると、C/rと計算できる)。したがって、もし、民間並みの4〜5%の割引率となれば、減損損失は巨額に上ると想像される。かりに5%なら、現在価値は半減しかねないだろう。

 なお、将来のキャッシュフローは、土地と建物を一体として見込むが、減損損失については、すべて建物の評価減に割り当てられているとのことである。土地は、減価償却の対象とならないので、資産評価額をできるだけ土地に割り当てるインセンティブがあるのかもしれない。

 UR都市機構が設立されるとき、徹底的な資産査定(デューディリジェンス)が行なわれ、当時の有形固定資産13兆円は、建物などの償却性資産4兆円と土地9億円に分類された。とくに客観的な証拠にもとづく議論ではないが、印象論でいうと、土地の評価額が高すぎるような気がしないでもない。

 土地の評価額が資産価額に占める割合は、地方へ行けばかなり低くなる。地方では、不動産価格は、基本的に建屋の価格がほとんどであろう。他方、都市部では土地の価格は高くなるが、建物自体も高層化するので、よほど土地の価格が高い場合を除いて、土地の割合はそれほど高くはならないだろう。東京23区内で、低層マンションばかりを保有しているというのであれば別だが、建物等4兆円・土地9兆円というのは、すぐに信じるにはためらいを感じる比率である。

次のページ>> 「国家レベルの粉飾決算だ!」と糾弾される可能性

 以上を勘案すると、資産評価額が高め高めに出ているので、厳しめに資産査定すれば、数兆円の評価減が出るのではないかという疑念を捨てきれない。もっとも、高度成長期に、いい住宅を少しでも安い家賃で提供したいという善意から始まった資産を高めに評価するポリシーは、当時の時代背景と原価家賃方式の下で、一定の合理性を持っていたに違いない。したがって、誰かが悪意を持って粉飾決算を行なったということではない。

 しかしながら、将来、金利が急上昇するなど、何らかの外的ショックによって、URの資金繰りが行き詰まり、財投資金が引き揚げられるとともに、欠損金が一般会計付け回しとなる可能性がまったくないわけではない。この場合、URの欠損金を税金で穴埋めすることになるので、経営方針や会計方針に問題がなかったかについて、マスコミも含めて大きな議論になるに違いない。このとき、現在の資産を高め高めに評価するポリシーが「国家レベルの粉飾決算だ!」と糾弾される可能性がある。

 一般に、インフレになれば家賃も上がるはずなので、URにはインフレ耐性がある。しかし、13.3兆円の有利子負債の調達金利が1%上がって債務の入れ替えが進めば、利子費用は1330億円増える。これは、現在の当期純利益のほぼ3年分である。さらに、減損損失を計算するときの割引率も高くなると予想される。これは、なかなかに厳しい金利感応度であろう。

数十年そっとしておく?

 では、どうしたらいいのだろうか。URをどうするかを考えるにあたって、居住の安定性に配慮しつつ、雇用を守りつつ、さらなる国民負担を増やすことなく、解決しなければならないものとされる。

 さらなる国民負担が生じるかどうかを考えるにあたっては、URの資金繰りが将来、ショートしないかどうかを見極めることが最大のポイントになる。たとえ耐用年数を70年に設定していても、実際に建物が70年以上使えるのであれば、何の問題もない。筆者は、建築については素人だが、物理的には70年は余裕でクリアできると聞いている。問題は、経済的に70年の使用に耐えられるかどうかである。

 現在、約50年で建て替えているのは、昭和30年代までに建てられた物件である。物理的には、まだまだ使えるものの、当時と今の日本人の体格の変化、ライフスタイルの変化、面積・間取りなどが、時代にそぐわなくなってきている。そのため建て替えたほうが、経済的に引き合うというのは合理的な判断だろう。

次のページ>> 実質的な国民負担を減らす道

 しかし、昭和40年代以降に建てられた物件は、間取りも現代的であって、新規に建て直す必要はないらしい。ファミリー居住用にふさわしい住宅が月額5万円未満で借りられるとあれば、これはかなり魅力的である。現状の機能を維持し、現状の価格であれば、経済的にもさらに30年の使用に耐えうるのかもしれない。

 さらに、昭和50年代、昭和60年代、平成1桁と建設年代が後になればなるほど、間取りや設備も現代的になり、耐用年数も長くなる。直観的には70年の耐用年数は予想より長い気がするが、明確な根拠なく不合理といえるほどには長くないかもしれない。

 賃貸用不動産が実際に70年使用可能で、URに資金ショートが起きないとすれば、資産評価も今のままで、数十年そっとしておけば、自動的に問題が解決するという考え方もあろう。財務諸表が適正であることを前提にするかぎり、この考え方にも一定の合理性がある。

実質的な国民負担を減らす道

 しかし、市場原理を導入することなく、経営上の裁量の余地を制限しておけば、実質的な国民負担はかえって大きくなってしまう。現在、URの活動に大きな制約があるため、利益を獲得する機会をみすみす見逃してしまっているのが実情である。

 たとえば、都市再生事業では、価格下落リスクを取って不動産を取得し、権利調整をして、区画整理し、道路まで作った上で、民間に売却している。そして、民間企業がそこに分譲マンションを作って利益を上げている。既存賃貸住宅の建て替えで、新しく処分できる土地ができた場合でも、高い賃料で貸せる土地をわざわざ低い賃料で、社会的意義のある事業主体に貸し出していたりする。こうした制約を外して、民間並みの条件で利益獲得に邁進すれば、潜在的欠損金を大きく減らすことが可能であろう。筆者の個人的な意見としては、URの潜在能力を限度いっぱいまで発揮してもらい、できるだけ大きな利益を獲得してもらうことこそ、実質的な国民負担を減らす道であると考える。

 市場原理を導入するためには、徹底的な資産査定をし、スタートラインを確定することが望ましい。その資産査定結果にもとづいて開始貸借対照表を作り、民間並みの裁量の余地を持つ代わりに民間並みの金利を負担してもらって財務規律を効かせ、民間並みの基準でパフォーマンスを評価して、利益稼得に邁進するのが、実質的な国民負担を減らす道である。

次のページ>> 問題を先送りすれば、実質的な国民負担が増える

 ただ、徹底的な資産査定には、大きな問題がある。将来キャッシュフローの予測はともかく、民間並みの割引率を採用すると、これまで述べてきたように数兆円の資産評価損が出る可能性があるからである。この評価損により、平成22年度に2500億円程度にまで削減された連結欠損金が数兆円にまで膨れあがり、形式上、URが債務超過に陥る可能性がある。

 もっとも、これは、計算上出てくる欠損金にすぎない。URのキャッシュフローが回っているかぎり、経営努力による毎年の利益によって徐々に解消されていく数字にすぎず、具体的に税金の投入が必要になるわけではない。言い換えると、実質的な国民負担を削減しようとすれば形式的な国民負担(欠損金)が出現してしまい、これまでのように形式的な国民負担が生じないように問題を先送りすれば、実質的な国民負担が増えるということである。

 ここで問題となるのは次の1点である。形式的に債務超過に陥っている独立行政法人に対して、財投貸付を続けることができるかどうか。もし続けることができるなら、問題の過半は解決可能である。キャッシュフロー的に問題なく回るかぎりにおいて、この債務超過は形式的なものにすぎず、融資は将来回収することができる。

 しかし、もし債務超過主体に融資を続けることができず、追加融資ができない、さらには融資引き揚げという事態になれば、URの資金繰りはただちに行き詰まる。現実的には、URを破綻させるわけにはいかないので、URを債務超過にしないよう、数兆円の債務を一般会計へ付け回すという議論になるかもしれない。国家財政厳しき折、これは許される選択肢ではない。

 URの債務を一般会計に付け回すということは、今、生きている現役世代に高品質な住宅を低廉な価格で提供したツケを、まだ生まれていない将来世代の所得をピンハネすることで補充するということである。筆者個人は、これは倫理的に許されないことだと考えるが、これは結局のところ、高度な政治的判断に委ねられる問題であろう。現役世代に選挙権があり、将来世代に選挙権はない。将来世代は、ただ生まれた瞬間にその債務を背負うだけである。

 法技術的に可能かどうかはよくわからないが、可能であれば、一般会計から償還優先株式類似のエクイティを注入することで、形式的な債務超過を避けるという手はあるかもしれない。投入したエクイティと欠損金を相殺することで、形式的な債務超過を解消するわけである。この場合、現状、URはキャッシュフロー的には回っているのであるから、注入された資金は実際には不要である。ただちに財投借入の返済に充てることができる。

次のページ>> 日本高速道路保有・債務返済機構のようなものに衣替えも

 つまり、これは、投資ごっこ・融資ごっこであって、債務超過の独立行政法人に財投貸付ができさえすれば、実質的な意味は何もない。しかし、これによって、一般会計への債務の付け回しという最悪の事態を避けられるなら、検討に値する選択肢だろう。優先株式に一定の配当がなされるならば、実質的には財投貸付と同じである。

 このような財投貸付けの事情により、厳密な資産査定ができないとすれば、URの現状の簿価を基準として、形式上の債務超過を避けつつ、できるかぎり民間活力を利用することを考えなければならない。

 この場合、URの位置付けは、道路公団の民営化のときに設置した独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構のようなものにするのが適切だと考える。貸方に財投借入をおき、借方に賃貸用不動産を保有する。そして、賃貸用不動産については、民間の企業とサブリース契約を結ぶのである。新URが現状の資産簿価を引き継ぐことは、透明性の見地から必ずしも疑問がないわけではないが、現行の会計基準に照らして適正であるという監査意見が付されている以上、これも1つの選択肢である。

 サブリース契約を結ぶ相手企業は、現在のURの賃貸部門を民営化した企業であっても、すでに不動産賃貸事業を営んでいる民間企業であっても、あるいは現在のURの賃貸部門と民間企業とのジョイントベンチャーであってもいい。とにかく、民間の創意工夫でもって、少しでも利益を稼得し、将来の実質的な国民負担を減らすことが肝要である。

 以上のスキームは、念のため、繰り返すが、調査会としての提案でも試案でもなく、一委員の筆者が個人的・非公式・暫定的に思い描いたスキームにすぎない。調査会としての結論は夏頃には出るはずである。
http://diamond.jp/articles/-/18421  

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コメント
 
01. 2012年5月14日 02:10:48 : yfczRWnbX6
道路公団、郵政、URといった組織は我々一般庶民では理解ができない。アリんこがシロナガスクジラの全体像を見る様なもん。
民主主義は庶民でもある程度のガバナンスが発揮できることを前提にしないと成り立たない。総花的な巨大国家戦略事業は一刻も早く止めるべき。

02. 2012年5月16日 14:53:48 : HH0BG0NF6g
URは古くからの団地事業は、国民の生活保障ってのは良いと思う。
が、最近の都心型高級マンションについては、単なる民需への圧迫でしょう。
そんなのはURが行うべきこととはとても見えません。

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