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「緊縮NO!」でユーロ崩壊が始まった
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2012-05-08 陽光堂主人の読書日記
フランスとギリシャの選挙の結果、ユーロの崩壊は時間の問題になって来ました。どの国も自国に有利になると計算してユーロを導入したわけですが、そんな都合のよい話など存在しないことは当たり前で、各国のエゴが全面に出れば瓦解するに決まっています。
フランスの次期大統領に選出されたフランソワ・オランド氏は、選挙期間中、予算削減と労働法改正に焦点を置くドイツの政策を繰り返し批判し、成長と雇用政策重視を掲げて当選しました。しかし、公務員を大量採用すれば財政は悪化しますし、フランスに成長産業があるとは思えません。オランド氏の公約は単なる人気取りに過ぎず、フランスの凋落は避けられないでしょう。
これに対し、ドイツのメルケル首相は、オランド氏が求めている財政規律強化を定めたEUの新財政協定の見直しを拒否し、「堅実な財政と成長を通じてのみ進歩を達成できる」として、緊縮財政と成長支援は「表裏一体」との考えを示しました。緊縮財政と経済成長が両立するはずもなく、無茶な要求であることは明らかです。
ドイツは、我国とは比較にならないほど輸出依存度が高く、欧州債務危機でユーロ安になったのは願ったり叶ったりで、一人勝ち状態です。ヨーロッパの債務危機が中々安定しないのは、EUの中軸であるドイツが現状を好都合だと考えているからです。これは物凄いエゴです。ギリシャなど借金に喘いでいる国々を犠牲にして利益を上げようというのですから。
メルケルはヒトラーの娘じゃないかと言われていますが、世界中を戦火に巻き込んだナチス総統の血を引いているのであれば、他国の迷惑をかけても平気なのも頷けます。尤も、そんな状態はいつまでも続きませんから、ドイツもいずれ竹篦返しを受けて凋落することになります。
ギリシャ人の恨みは専らドイツに向けられていますが、踏み台にされているのですから当然でしょう。ドイツ人はドイツ人で、怠け者のギリシャ人を何故助けてやらなければならないのかと憤っています。こうなったら、ギリシャはユーロ圏から離脱するしかありません。
6日投開票されたギリシャ総選挙では、EUなどから緊縮政策を約束させられている連立与党が過半数を獲得できず(300議席の内、149議席)、ユーロ圏からの離脱が現実味を増してきました。ロイターは、本日付けでこう報じています。(http://jp.reuters.com/article/wtInvesting/idJPTK079768820120507)
ギリシャ第1党、連立協議を断念 再選挙実施のシナリオに現実味
[アテネ 7日 ロイター] 6日投開票されたギリシャ総選挙で第1党に立った新民主主義党(ND)のサマラス党首は7日、大統領の要請を受けて取り組んでいた連立政権の樹立に失敗したとして、委任を大統領に返上したことを明らかにした。
サマラス党首は「できることはすべてやった」とし、「(連立政権の樹立は)できなかった。委任を大統領に返上する」と述べた。
今回の総選挙では、欧州連合(EU)・国際通貨基金(IMF)による支援受け入れに回った連立与党のNDと全ギリシャ社会主義運動(PASOK)が大きく議席を減らし、最終の開票結果によると、NDとPASOKの獲得議席は定数300のうち149にとどまり、過半数を確保できなかった。
パプリアス大統領はこの日、サマラス党首に3日間で組閣するよう要請。サマラス党首は連立工作に直ちに着手したが、緊縮措置に反対し躍進した野党党首らは相次いで、連立への参加を拒否する構えを見せていた。
サマラス党首の連立樹立断念を受け、今後は第2党に食い込んだ急進左派連合が連立協議を行う。 急進左派連合のツィプラス党首の事務所は、同氏が8日1100GMT(日本時間午後8時)にパプリアス大統領と会談するとしており、3日間で連立政権を樹立するよう大統領から要請される見通し。
これに先立ち、急進左派連合のツィプラス党首は、NDと連立を組む可能性を排除し、他の左派政党との連立政権樹立を目指す考えを明らかにしていた。
ツィプラス党首は「ギリシャ国民がドアの外に蹴り出したものを窓から中に入れることはしない」とし、支援策は「救済をもたらすどころか悲劇を引き起こした」と批判した。
ツィプラス党首も連立協議を取りまとめられない場合には、第3党のPASOKが連立協議を担当する。それでも新政権を樹立できない場合には、数週間以内に再度、総選挙が実施されることになる。
ギリシャ財務省筋はロイターに対し、EU・IMFと次回融資について交渉する新政権が発足しなければ、6月末までに資金が枯渇する恐れがあると明らかにした。
<投資家の懸念高まる>
7日の金融市場では、ギリシャの選挙結果を嫌気し、ユーロ/ドルEUR=が3カ月ぶり安値をつける一方、質への逃避から、独連邦債先物は一時、過去最高値をつけた。一方、FTSEユーロファースト300種指数.FTEU3は当初の下げから切り返し、プラス圏で取引を終えた。
NDの連立候補とみられていた民主左派のコウベリス党首も、ロイターに対しNDとPASOKによる連立政権に参加することはないと言明。左派グループのみと連携する考えを示した。
また野党・独立ギリシャ人もサマラス党首との連立協議入りを拒否した。
一方、ギリシャ第二次支援策の取りまとめを主導したPASOKのベニゼロス党首は、ギリシャは救済条件を再交渉するべきと主張し、救済プログラムが定める財政再建期間を現行の2年から3年に延長するよう求める意向をあらためて表明した。
事態打開の兆しが見られないことから、向こう数週間に再選挙実施となる可能性も現実味を帯びている。
こうした中、アナリストは、ギリシャの将来をめぐり深い懸念を示している。
シティグループはこれまで50%とみていたギリシャのユーロ圏離脱の可能性が、選挙後50─75%に高まったとの見方を示した。
ウニクレディトのギリアン・エッジウォース氏は「昨日の選挙は、目先の見通しさえも複雑にするだけでなく、著しくエスカレートさせた」と指摘。再選挙実施となれば、不透明な情勢が少なくとも6週間は続くとの見方を示した。
ギリシャ議会は来月、次回融資を得るため、2013─14年にさらに約110億ユーロを削減する緊縮措置を承認する必要がある。 (下線は引用者による)
ギリシャの破綻は避けられませんから、徒に時間を長引かせずにユーロを離脱すべきです。昔の通貨ドラクマに戻れば、一時的に大暴落して生活が苦しくなりますが、いずれ落ち着いて再び成長軌道に乗ります。通貨が安くなれば、輸出が増えますし、観光客も戻ってきます。ギリシャは破綻慣れしていますから、上手く乗り切れることでしょう。
ギリシャがユーロ圏から離脱すれば、これにスペイン・ポルトガル・イタリアなどが続くことになります。こうしてユーロ圏が消失し、EUも空中分解すれば、目出度し目出度しです。
周知のごとく、共通通貨ユーロの導入とEUの誕生は、世界政府を樹立するための布石です。世界各国を3つか4つの地域連合に集約して、その上から網を被せようというのです。これはジョージ・オーウェルの『1984年』で描かれた世界で、シナリオ通りにゆけば、人類は「ビッグ・ブラザー」に支配されることになります。
ロスチャイルド家は、資産をフランスの会社に集めて管理し始めましたが、明らかに守勢に回っています。次期大統領オランドは、サルコジ同様フリーメーソンで、ロスチャイルドの手駒の一人と見られますので、国民のための政治は行わないでしょう。しかし、ヨーロッパの退勢は押し止めることができず、金持ちたちの財産を守ることだけで手一杯となるはずです。
ロシアではプーチンが再び大統領に返り咲きましたが、以前ほどの強権は発揮できないと見られています。世界情勢は混沌としてきましたが、それに連動する形で我国の政治情勢も混乱劣化の度合いを深めています。犠牲を出さずに新しい秩序が生まれればよいのですが…。波乱含みの状態がしばらく続くことでしょう。
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