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バーナンキ議長の指摘は正しい (日刊ゲンダイ) 
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/804.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 5 月 01 日 16:54:07: igsppGRN/E9PQ
 

バーナンキ議長の指摘は正しい
http://gendai.net/articles/view/syakai/136378
2012年4月27日 日刊ゲンダイ


日本経済「長期停滞」の元凶

「我々はデフレ回避のために積極的かつ予防的に動いた」
 サプライズなしで終わった米連邦公開市場委員会(FOMC)のあと、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は自信満々で話したらしい。バブルの規模も崩壊の衝撃も日本より小さかったとしながら、「我々は積極的かつ予防的に動いた」と強調。「失われた10年」を超えてもなお停滞中の日本と同じ轍は踏まない――。そんなアピールだったようだ。
 確かに日本は、バブルがはじけたあともグズグズしていた。目の前の異変を放置している。認識が甘かったのは間違いない。
 手前味噌で恐縮だが、日本が好景気に浮かれていた1980年代後半、機会があるたびに「これはバブルだ」「必ずはじける」「深刻な事態を招いてしまう」と警告した。当時「バブル」は死語。危機感の共有は困難だった。いくら発信を続けても「日本経済は再び成長する」という楽観論が幅を利かせる。悲観論は片隅に追いやられてしまった。
 実際に「ひと休みするぐらいが、ちょうどいい」と捉えられ、94年に発足した村山政権も不況対策に本腰を入れる姿勢はゼロ。政府がマジメに対応を始めたのは、96年の橋本政権からである。
 対策の遅れは谷を深くした。山のように不良債権を抱え込んだ金融機関は自らの生き残りに精いっぱいで、貸し渋りや貸し剥がしが横行。経済は急速に冷え込んだ。供給力は十分あっても、需要がスカスカで売り上げを積み上げられない。そんな状況を受け、企業は海外展開を加速。日本を飛び出すことで生き残りを図ろうとした。
 同じ頃、中国ではケ小平が改革開放路線を再始動。インドや韓国も急速に伸びてきた。東南アジア経済も高みを目指す。日本企業の進出は、よどみのない流れとなった。海外の拠点で生産された低価格品がドッと日本に向かう。これがデフレを深化させた。日本経済はドロ沼の停滞期を迎えたのだ。
 バーナンキ議長が言うように、米国がデフレ回避に成功したとしても、明るい未来につながるわけではない。基軸通貨としてのドルの強みでごまかしながらやってきた米国経済は歪みを抱えたままだ。クリントン時代にいくらか元気を取り戻したが、足腰の弱さは同じ。活力ある発展や成長を遂げる可能性は極めて低いだろう。
 世界をリードしてきた両国経済が再び輝きを取り戻すのは簡単なことではない。
【高橋乗宣】


 

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コメント
 
01. 2012年5月01日 18:54:10 : 3GvQManOgg
経済が成長しているときは資産の増加に比例するように利益も増加している。
物が売れなくても実物資産が物理的に増加すれば、債務と債権は両建てで増えるので、これらは打ち消しあい、物理的に増加した資産が、そっくり利益として計上されることになる。

こうした利益は前倒しで計上されることになり、株価を押し上げ、消費を活性化させる。資産の増加に伴い債務が増えるが、債務の返済は長期にわたって行われるので、過剰流動性が生じる。まさにこの現象が、債務返済を容易に見せかけ、同時に資産の上昇による担保価値を増大させて、金融機関の融資拡大する。

速い話が利益は先に発生してしまうのだ。あとはこの利益に見合う売り上げの増加が見込めないと資金循環は行き詰まってしまう。累積債務の増大と同時に債務返済の金額は増え続ける。これを解消するほどの投資重要が用意されない限り、カネ余りからカネ詰まりに、夏から真冬に一気に変遷する。

これは経済のもっと重要な常識だ。経済の本質はデフレ以外の何物でもない。


02. 2012年5月01日 19:24:04 : IYyRSPdFJA
バーナンキの逮捕はまだか?

03. 2012年5月01日 20:42:00 : 3z9WzxSED6
>>01

残念ながら、事業用の土地価格については時価会計は適用されていません。
投資(投機)目的の土地なら、別ですが。
 つまり利益が先に発生するケースは少ないので、ちょっと違います。
 逆にデフレでは時価会計と時価の低下による減損の発生が起きます。
売って処分してもいないのに「損失」が先に計上されます。

 日本以外の欧米諸国も基本的には同じです。
 事業用の土地等の資産価格の上昇はあくまで「含み損益」で企業会計上は計上されます。

 ただし、金融機関の融資は担保価格が上昇することで保全率が上昇し、それにより貸倒コストは大幅に低下し、利益が増加します。
 これは金融機関の自己資本比率の上昇につながり、貸出をしやすくなるとともに与信コストが低下することで、それまで投資採算の点から採算割れになっていた案件や大規模な開発投資などがやりやすくなります。

 基本的には、資本主義は「投資」が無ければ回らない仕組みなので、インフレでもデフレでも金詰りになればアウトです。
 だから、最も好ましいシナリオはマイルドインフレなのです。


04. 2012年5月01日 20:54:02 : 3z9WzxSED6
誤解を招くといけないので、訂正。
>>事業用の土地等の資産価格の上昇はあくまで
>>。ヨ含み損益」で企業会計上は計上されます。

バランスシートやPLに計上(会計用語でいう認識)はされませんので、悪しからず。


 


05. 2012年5月03日 08:48:00 : fO6QQIQfWE

 FRBがどんなに紙幣を増刷しても、企業や個人世帯がカネを借りてくれないので、銀行がFRBに対する過剰準備の積み増しをしているのだ。さらに、民間投資家があまり買ってくれないので、財務省が発行したアメリカ国債をFRBが買うという究極のタコ足金融もやっている。でも、それもそろそろ限界に来ているような気がする。

 2011年8月時点でアメリカ10年物国債は2%割れ直前という状態だった。その頃でさえ、異常な低金利と大騒ぎしていたわけだ。その後あっけなく2%台を割り込んでいる(2012年5月3日の5時14分で1.9277%)。

 一般論としては、金利は高いより低い方が健全だ。でも、あまりにも低くなりすぎると、それでは金融政策で景気を刺激できなくなる。言い換えれば、中央銀行がいくら金利を下げてもカネを借りに来る民間企業や個人が少ないので、いつまでたっても経済全体に十分な量のカネが循環しない、すなわちデフレということになるわけだ。

 この「あまりにも金利が低くなってしまって、もっと景気を刺激するために金利を下げたいと思っても、マイナスにはできないから金利を下げる余地がない」という状態のことを、経済学では「流動性の罠」と呼んでいる。

 現下のアメリカ経済の不調がすでにデフレ状態に突入しかけていると勘定しても、20世紀以来、アメリカではデフレ期はたった3回しかなかった。日本は1990年代以来、穏やかなデフレが続いている。その日本とアメリカのデフレ期で、10年物国債の金利がどれほど大幅に下がったのかを見ると、いくつかの意外な事実が判明する。

 まず、1930年代大不況期の10年物国債の金利の低下は、4%ポイント未満の穏やかなものにとどまっていた。じりじりと下げ続けて、アメリカの10年物国債が史上最低金利を記録したのは、1945年末、第二次世界大戦が終わってからのことだった。

 また、1990年代の日本の場合、10年物国債の金利の大幅下落局面は1997年末くらいまでで終わった。その後は、じりじり下がってはいるが、基本的に0.9%〜1.2%の間で非常に安定している。

 それに比べて、今回のアメリカの10年物国債の金利は、ピークを打ってから丸11年以上も下がり続け、その間に6%ポイントも下がっている。それなのに、まだ延々と下げ続けていて、まったく下げ止まりの気配がないのだ。

 この金利低下傾向は、今のところ世界中の安全志向の強い資金を吸収することで、大きな混乱の原因にはなっていない。特に、史上初のアメリカ国債の格下げという大きなニュースがあったにもかかわらず、その後むしろアメリカ国債の価格は上がり(金利は下がり)、危機の時代にはいかに安定した利回りを確保できる金融商品の需要が高まるかを示している。逆に、持っているだけでは価格上昇も配当も自動的に期待できるものではない、株のようなリスク型の金融商品は、危機の時代には弱いわけだ。

 では、問題はいつまでこの超低金利状態が続くのかということだ。日本でももう12〜13年続いているから、アメリカでも大丈夫だろうということにはならない。同じように低い名目金利でといっても、それをめぐる経済環境が日本とアメリカではあまりにも違うからだ。

 まず、日本は経済全体がだいたい年率0.3〜0.5%の穏やかなデフレとなっているので、日本の10年物国債の0.9〜1.2%の名目金利は、実質ベースでは1.4〜1.8となり、決して低すぎる金利ではない。むしろ、実質ベースでは高金利だと言ってもいいだろう。だからこそ、日本国債の新発債はだいたい3〜5倍くらいの応募があって、市場での吸収に何の不安もないという状態が続いている。

 一方、アメリカの10年物国債の2.0〜2.2%というのは、アメリカ政府が公式に発表している、かなりうさんくさいインフレ率でも、ぎりぎり実質金利がプラスになるかならないかという水準だ。シャドウ・ガバメント・スタティスティックスという民間団体が1980年代以前とまったく同じ方式で算出したインフレ率で計算すると、実質金利はもうマイナスになっている。つまり、長期間持てば持つほど金利を稼げるどころか、持ち出しになってしまう投資対象だということだ。

 アメリカ国債の需要のだいたい3〜4割は、海外の投資家になっている。彼らにとっては、まず国内のインフレで実質金利はゼロから若干のマイナス、そのうえ慢性的なドル安で為替でもやられるということになったら、アメリカ国債を持つ理由はまったく見い出せなくなる。そういう意味でも、今のアメリカの10年物国債の低金利は、嵐の前の静けさという感が強いのだ。


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