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ノーベル賞受賞者の経済処方箋  経済を再起動するための政府の大規模な支出
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/789.html
投稿者 MR 日時 2012 年 4 月 30 日 13:39:47: cT5Wxjlo3Xe3.
 

小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!

ノーベル賞受賞者の経済処方箋
2012/04/30 (月) 12:07


 連休でお休みなのにブログを読んで頂きありがとうございます。

 さて、貴方はクルーグマン教授をご存知でしょうか?

 そう、何年か前ノーベル経済学賞を受賞した学者であり、そしてもう何年も前から日本に対して
デフレ脱却の方法をアドバイスしてくれている大変親切な学者でもあるのです。

 ただ、私などからすれば、彼のアドバイスは小さな親切というよりも大きなお世話にみえて仕方がないのですが、いずれにしても彼の発言力が相当の影響力を持っているのは事実なのです。

 で、そのクルーグマン教授が、この度新たに本を出版したのだとか。そのタイトルは、End this depression now !

「この不況を今終わらせろ!」


 大変力強いメッセージであるのです。また、日本に貴重なアドバイスをしてくれているのでしょうか?実はそうではないのです。この本は米国経済自身に対するものであるのです。

 では、この本の狙いは何なのか? 

こんな説明が書かれているのです。

The Great Recession that began in 2007 is now more than four years old--and counting.
「2007年に始まった景気後退はもう4年目に入っており、今も続いている」

Some 24 million Americans are unemployed or underemployed, and at recent rates of
job creation we won't be back to normal levels of employment until late this decade.
「24百万人余りの国民が失業ないし不完全就業の状態にある。現在のような雇用の創出率では、
2010年代の終わりになるまで、我々は正常な水準にまで雇用が戻ることはない」

This is a tragedy. Do we have to accept it?
「これは悲劇だ。我々はこれを受け入れなければならないのか?」

"No!" is the resounding answer given by Nobel Prize-winning economist Paul Krugman
in this call to arms. We have seen this situation before and we know how to fix it;
all we lack is the political will to take action.
「「そうではない」というのが、ノーベル賞受賞者のポールクルーグマン氏の答えだ。 我々はこのようなことを過去見たことがあり、対処の仕方を知っている」

Krugman walks us through the financial crisis that triggered the greatest downturn since the Great Depression and outlines the efforts that have been made thus far.
「クルーグマンは、大恐慌以来最大の景気後退を引き起こした金融危機について紹介し、これまで
なされてきた措置を概観する」

The way forward is clear. Our priority must be to get ourselves back on the path to growth;
every day that we lag behind normal production levels only adds to the astronomical economic loss of this depression. What we need for a rapid, powerful recovery is precisely what we've needed in crises past--a burst of government spending to jump-start the economy.
「対処策は明らかだ。最大の優先事項は、成長の軌道に戻すことである。潜在成長率に達しない毎日が続けば不況による損失を増すばかりだ。力強い回復のために必要なことは、過去の危機の際に必要としたことと同じものだ。経済を再起動するための政府の大規模な支出である」

 まあ、これだけ読めば、クルーグマン教授が亀井静香氏などと同じように、景気回復のためには
政府がどんどんお金を支出すればいいと主張していると想像されるのですが、果たしてそのような
理解でいいのでしょうか?

 というのも、今のアメリカの政界では、与党も野党もともに政府の支出を削減すべきだということでは意見の一致をみているからであるのです。それに、幾ら政府が大型の補正予算を組もうとも、経済がなかなか回復することがなかったのは、日本が既に経験済みであるからです。
 
 だとすれば、クルーグマン教授は、案外日本の事情には疎いのか? まあ、その辺のところは分からないのですが、クルーグマン教授はNPRのインタビューに応えて、次のようなことを言っているのです。

SIEGEL: Well, let's say that you could make economic policy by fiat and you could apply
Keynesian solutions to our current mess. What would you do?
「貴方が命令によって経済政策を立案することができ、そして現在の状況に対しケインズ政策を
適用することができると仮定しよう。貴方はどうしようというのか?」

KRUGMAN: Well, that's an interesting thing because it's now much easier than it was because we've now had three years of what amount to quite sharp austerity at the state and local level. We've had - normally, state and local employment grows with population. Instead it has shrunk by 600,000 over this period. So that if we were simply to rehire those fired schoolteachers, go back to the kind of employment that we should've had on a normal track at the state and local level, right there, we could add well over a million jobs. And before you know it, we'd be back to something that felt a lot more like prosperity.
「それは興味深いことだ。というのも、今となっては過去に比べてもっと易しくなっているからだ。何故ならば、国及び地方のレベルで3年間も緊縮策を採用しているからだ。通常であれば、国及び地方の政府の職員は人口の増加とともに増える。しかし、実際にはこの期間に60万人ものポストがなくなった。そこで、もし我々が、そうして首になった学校の先生を再雇用するとしたら、つまり正常の職員数に戻したら、100万もの雇用を加えることができるであろう。そしてすぐに経済が繁栄していることを実感するであろう」

SIEGEL: But at the end of several discussions in the book, when you talk about the arguments of debt, you're saying don't worry so much about borrowing more. The interest rates are practically zero or in real terms they're zero. Borrow now. Don't worry so much about the short-term debt. You always end up by saying, yeah, I'm not saying you don't worry at all. At some point, you have to deal with that.
「しかし、この本の中で貴方は政府の借金の問題について触れ、そして、これ以上借金を重ねても心配ないと言っている。金利は事実上ゼロである。実質的にもゼロである。今借りろ。短期の借り入れについては心配するな。そう言い続けている。貴方が全く心配していないというつもりはない。あるところでは、貴方は借金問題について対処する必要があると言っている」

Conservative critics say when is that point that Keynesians will always say, it's important,
but not now? When is that now, when it is important to reduce our debt?
「保守的な批評家は、ケインジアンがいつも言う重要なときとは何時なのか、今ではないのかと言う。それでは、いつ債務を減らすことが重要な時になるのか?」

KRUGMAN: OK, (unintelligible) about self-justification here. I was - and I think most peoplewho are Keynesians in this crisis were very much concerned about measures that increased the deficit when the economy was doing relatively well. Back when, you know, Bush was pushing through his tax cuts and his unfunded wars, we were the people who were saying don't do that. You really need to save that borrowing capacity for when you need it.

「私はかつて‥そして、この経済危機においてケインジアンの立場に立つ殆どの人々は、経済が比較的巧くいっているときに債務を増やすような施策について大変懸念を有していた。ご承知のように、ブッシュは減税と財源のない戦争を推し進めていたとき、そのようなことはすべきではないと言ったのは我々である。借り入れが必要なときに備えて節約をすることが必要なのである」

So there's a lot of role reversal. The same people who were blithely unworried about deficits back when deficits really were a bad thing are now the ones who are crusading against deficits now, except not if it means increasing taxes on rich people. But the answer is actually - it's a quite straightforward one.

「つまり、全く反対なのだ。借金が本当にまずいときに、借金について呑気に何も心配しない人々が今、借金反対のために動いている。但し、金持ちへの増税を除いて。しかし、答えははっきりしている」

If you get to the point where the economy is strong enough that the Federal Reserve is starting to raise interest rates so as to avoid an inflationary overheating, that's the time when you can, in fact, start to do some fiscal austerity. And it won't cause higher unemployment because the Fed can simply put off those interest rate hikes. But we're not in that situation now.

「もし、連銀がインフレを回避するために金利の引き上げに転じるほど経済が十分に力を取り戻すようになったら、その時こそ財政緊縮策に取り組むべきときなのだ。そして、連銀はそうした金利の引き上げを先送りすることができるので、失業率を高めてしまうこともないであろう。しかし、今はそのような状況にはない」

We're in a situation now where the interest rate is zero, which means any austerity policy, any cutbacks in spending just lead to unemployment. They actually did very little to reduce the budget deficit. They probably make, in the long run, fiscal position worse. Once the economy has recovered enough, then you'll find me turn into a fiscal hawk, but not now.
「我々の今の状態は、金利がゼロである。ということは、どのような支出の削減であっても失業に結びつくということである。実際には、そうしても財政赤字を減らすことは殆どない。長期的には、財政状況をむしろ悪化させる可能性がある。経済が回復した暁には、私は財政再建論者になっているだろうが、今はそうではない」

 さあ、如何でしょう?

 このようにノーベル賞を受賞した高名な経済学者のクルーグマン教授が、不況の時には緊縮財政などに手を付けるべきではないというので、さぞかし日本の政治家も安心して増税反対論を主張することができるのでしょう。

 でも、もう一度言います。日本は財政出動をしても、それほど景気がよくなることはなかったのです。

 財政出動の規模が too little だったから?

 しかし、仮に景気が力強く回復するときまで無制限に財政出動を続けようと政府が誓ったところで、投資家たちがそのような政府の姿勢に疑問を投げかけて、日本の国債を敬遠するようになれば、そこでゲームセットになってしまうのです。

 確かに、クルーグマン教授の説に従って、米国が財政出動を続けるとすれば、日本の経済界などは大歓迎するでしょう。何故ならば、そうなれば当面は米国経済に明るさが戻り、そして日本から米国への輸出も増加することが十分に期待できるからです。

 でも、そうなれば、またしても米国の双子の赤字問題がクローズアップされ、財政破綻のマグマが益々地中に溜ることになるのです。

 どう考えても、クルーグマン教授の主張は危険であるとしか思えないのです。

 いずれにしても、米国の失業率が高い理由は、新興国経済の安い賃金のせいである側面が強い訳ですから、どれだけ財政出動をしようとしても、学校の先生が復職するなど以外は大した効果は期待できないのです。

以上
http://www.gci-klug.jp/ogasawara/2012/04/30/015644.php

#クルーグマンは正しいし、日米英では実行可能だ

必要もなくゴミになるテーマパークやダムなど箱ものを作ったのが間違いだったのであって

社会にとって本当に必要なこと、特に教育・治安崩壊地域での教員や警官の雇用などに使うのは一石二鳥

 

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コメント
 
01. 2012年4月30日 21:34:15 : 7zlbU47Gsk
また小笠原のバカの転載か
懲りないな

>でも、もう一度言います。日本は財政出動をしても、それほど景気がよくなることはなかったのです。

格差是正に繋がる財政出動をしなかったからだよ。

財政出動したマネーが、すぐに大資本、大企業に渡り、貯蓄するマネーに変わってしまえば経済は循環しない。
一時的対策に過ぎなくなる。

経済をマネーが循環するような財政出動が必要。


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