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【核心】「東電 砂上の再生計画」 2012/04/28(東京新聞)
http://ameblo.jp/heiwabokenosanbutsu/entry-11235637802.html
2012-04-28 15:01:36 平和ボケの産物の大友涼介です。
東京電力と原子力損害賠償支援機構が二十七日、政府に提出した「総合特別事業計画」には、定期検査で停止している柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)の二〇一三年度中の再稼働と、今年七月からの家庭向け電気料金の10%程度値上げが明記された。いずれも国民の反発は強く、簡単に実現できる見込みはない。計画は砂上の楼閣に終わる可能性が大きい。(西尾玄司記者)
■慎重
「ハードルの高い厳しい道ですが、最大限努力したい」
この日開かれた東電と支援機構の首脳同士でつくる「経営改革委員会」の後、東電の西沢俊夫社長は記者団に、計画に掲げた柏崎刈羽原発の再稼働の理解を地元に求めていく考えを示した。
原発が再稼働しないと燃料費の嵩む火力発電を使い続け業績が悪化する。電力の安定供給のためにも再稼働は必要との理屈だ。
しかし、新潟県の泉田裕彦知事は「福島原発事故の徹底した分析がない限り、再稼働には同意しない」と慎重姿勢を崩していない。政府が再稼働の方針を示した関西電力大飯原発3、4号機(福島県)も周辺自治体の再稼働への反発は強い。
原発再稼働へ国民の理解を得るのは難しいのが実態だ。
■薄氷
家庭向け電気料金の値上げについても、実現の見通しは暗い。四月から実施した企業向け電気料金の値上げでは、四月以降も契約更新日までは料金を据え置くことができることを、顧客に説明していなかったことが三月になって発覚。
東電に対する信用は地に落ち、値上げが必要という東電の言い分は疑われている。
家庭向けの電気料金を値上げするには、自由に値上げできる企業向けとは違い、枝野幸男経済産業相の認可が必要だ。枝野氏は二十七日の閣議後の会見で、「国が東電の大株主になっても、電気料金や再稼働問題は、全く別の次元でしっかりチェックする」と述べ、東電の経営問題と切り離し判断する考えを示した。世論への配慮も必要となり簡単に認められない。
反発が強い再稼働や値上げの理解を求めるために、計画には十年間で三兆三千億円の経費削減策を盛り込んだ。しかし、これで果たして十分なのか検証されていない。
また、金融機関から一兆七百億円の融資を受けることになっているが、再稼働や値上げ実施が条件。民主党の若手議員は「前提が崩れればすべてが壊れる薄氷の上を歩くような計画だ」と指摘する。
■責任
計画は、東電が原発事故の賠償や除染を進めるため、経営破綻を避けるのが前提。一定の利益があがらなければ、国は公的資金を投入し続けることを迫られるためだ。民間企業としての再建を主張した東電に対し、国が最大で議決権の三分の二以上を握る仕組みにした今回の計画は、枝野氏が強く求めていた。
枝野氏の主張の根拠は、東電が合理化を怠った場合、強い支配権を持っていれば実行を迫ることができるということだ。ただ、その一方で、賠償、除染、電力供給がうまく進まなければ、大株主として国が前面に立って責任を負うことにもなった。
計画の作成に携わった支援機構の関係者からは、早くも「この計画では十年もたない。不確定要素が多過ぎる」との声が出ている。
枝野氏は大型連休明けにも計画を認定する考えだとされるが、「再稼働」「値上げ」といった実現の難しい要素を盛り込んだまま認定するのか、それとも修正を迫るのか。東電が再建に向け進むことができるのかが問われる最初の関門だ。
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