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雇用分析に失敗しているバーナンキ議長
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/772.html
投稿者 MR 日時 2012 年 4 月 27 日 15:53:53: cT5Wxjlo3Xe3.
 

#海外の労働コストが下がった場合に、代替可能な国内需要は減少するから
バーナンキが間違っているというわけでもないが

一時的な最近の米国の失業率の低下は、逆に通貨安と中国コスト上昇での内需拡大による
投資(雇用)増の効果が大きかったのではないか

さらなる分析が期待される

http://www.gci-klug.jp/ogasawara/2012/04/27/015636.php
小笠原誠治の経済ニュースに異議あり

雇用分析に失敗しているバーナンキ議長
2012/04/27 (金) 13:35


 突然ですが、失業にはどんな種類があるかご存知でしょうか? 或いは、何が原因で失業が発生するのでしょうか?

 さあ、如何でしょう?

 まあ、このような質問をすれば、リストラにあったからとか、今の仕事が嫌になったからなどと答える人が多いと思うです。

 もちろん、それも立派な答えではあるのですが、ここは経済学のテキスト流に考えてみて下さい。

 「循環的失業と摩擦的失業‥」

 では、循環的失業とは何でしょう?

 そうです、景気がよくなれば失業者が減り、逆に景気が悪くなれば失業者が増えるということで、景気循環に応じて変動する失業のことであるのです。表現を変えれば、需要不足が原因で起きる失業。


 では、摩擦的失業とは、何でしょう?

 摩擦的失業とは、求職側の有する求人に関する情報が不十分なことなどの理由で発生する労働移動に伴う一時的失業です。

 他の種類の失業はないでしょうか?

 「構造的失業というのもある」

 そうなのです。構造的失業というのがあるのです。構造的失業というのは、求人側が求める労働者の資格や能力などが求職者側の有する資格や能力などと一致しない、所謂ミスマッチによって発生する失業のことであるのです。

 米国では、今でも失業率が8%台となお高水準にあるのですが、その一方で、企業側をインタビューすると、自分の会社は求人広告を出しているが、なかなか希望する条件の労働者がみつからないなんてことが最近よく報道されているのです。つまり、ここ最近、米国では構造的失業が増えている可能性があるのです。

 では、失業者を減らすにはどうすればいいか?

 そのためには、例えば減税や公共投資を行い、企業が雇用を増やす環境を整備することが考えられるのです。つまり、景気を良くすることによって雇用を増やせばいいと。

 確かに、景気を良くすれば失業率が落ちることが考えられるのです。でも、既にお分かりかもしれませんが、失業率が高い原因が構造的失業が増えていることにあれば、幾ら景気がよくなっても、思うように失業者が減るとは限らないのです。

 それに敢て言わせてもらえば、失業者の方には、仕事の選り好みが激しくなっている傾向もあるのです。こんな仕事は嫌だ、あんな仕事は嫌だ、と。

 では、秀才の誉れの高いバーナンキ議長は、構造的失業が増えているために、米国では失業率が高い水準にとどまっていると考えるのでしょうか?

 この問いに直ぐに答えを出すことのできる貴方は凄い! 或いは、私の3月27日の記事をよく読んでくれた方でしょう。

 そうなのです。バーナンキ議長は、決して構造的失業が増えていることが大きな理由とは考えないのです。仮に今構造的失業が増えているように見えても、景気がよくなればその構造的失業も減ることが考えられるのだ、と。

 何か矛盾した考え方にも見えるのですが、いずれにしてもバーナンキ議長は、構造的失業をそれほど問題視してはいないように見えるのです。

 では、バーナンキ議長の立場に立てば、失業率を下げるためには景気を良くする政策を継続すべしということになるのでしょうが、幾らゼロ金利政策を続けても、そして幾ら長期国債の購入という異例の措置を継続しても、失業率は依然として高いままであるのです。

 では、バーナンキ議長は、失業率の改善がもっとスピーディに起きて当然と考えるのか?

 でも、ここのところが大変にややこしい!

 なんとバーナンキ議長は、米国の失業率の最近の低下ぶりは、むしろ驚くほどであるというのです。こんなに失業率が低下するためには、もっと急速に景気が回復していなければならないのに、現実の景気の回復ぶりは緩やかである、と。

 もうこうなると、一般の方は、バーナンキ議長が何を言いたいのか、ちんぷんかんぷん。

 いずれにしても、バーナンキ議長は大変な秀才であり、また学者でもあるので、どうしても教科書的な発想から抜け切れないところがあるのでしょう。つまり、摩擦的失業を除けば、失業の原因は、需要不足で発生する失業と、労働者の資格や能力に関する求人側と求職側のミスマッチによって起きる失業のどちらかに分類される、と。

 皆さんは、このような発想に何かおかしなものを感じないでしょうか?

 というのも、失業の原因は他にもあるからです。

 それはズバリ、海外の安い労働力の存在であるのです。

 つまり、幾ら需要を追加するような政策や景気を刺激するような政策を採用しようとも、企業が生産能力を拡大するために海外の労働者を当てにするような動きに出れば、国内の失業はなかなか減ることはないのです。

 このような失業の類型を何と呼んだらよいのでしょう?

 海外の低賃金が引き起こす失業ですから、海外要因失業とでも呼びましょうか?いずれにしても、海外の低賃金労働によって引き起される失業もまた、構造的失業と同じく景気がよくなったからと言って直ぐに改善するものではないことに、我々は改めて注意を向けるべきだと思うのです。

 その上で、このようなことが原因で発生する先進国側に特有の失業問題について、金融政策当局や政府はどのように対処すべきなのか? じっくりと検討すべきだと思うのです。


 なお、バーナンキ議長の最近の雇用問題に関する考え方は、本ブログの3月27日付「バーナンキ議長の雇用理論講義」をご覧ください。
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/475.html

以上

 

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コメント
 
01. 2012年4月27日 20:47:26 : r1CE0m4Zow
また小笠原のバカのブログの転載か。

「米国では、今でも失業率が8%台となお高水準にあるのですが、その一方で、企業側をインタビューすると、自分の会社は求人広告を出しているが、なかなか希望する条件の労働者がみつからないなんてことが最近よく報道されているのです。つまり、ここ最近、米国では構造的失業が増えている可能性があるのです。」

構造的な失業ではなく、需要不足による失業だとバーナンキがきちんと分析して説明しているでしょう。違うというのならそれに反論してから言え。
ミスマッチによる失業など何時の時代も有ること。一部の話ではなく統計的に言え。

「では、バーナンキ議長の立場に立てば、失業率を下げるためには景気を良くする政策を継続すべしということになるのでしょうが、幾らゼロ金利政策を続けても、そして幾ら長期国債の購入という異例の措置を継続しても、失業率は依然として高いままであるのです」

金融政策では景気拡大に限界が有ると言ってるだろ。

「なんとバーナンキ議長は、米国の失業率の最近の低下ぶりは、むしろ驚くほどであるというのです。こんなに失業率が低下するためには、もっと急速に景気が回復していなければならないのに、現実の景気の回復ぶりは緩やかである、と。」

08、09年のレイオフの反動と分析しているでしょう。

「つまり、幾ら需要を追加するような政策や景気を刺激するような政策を採用しようとも、企業が生産能力を拡大するために海外の労働者を当てにするような動きに出れば、国内の失業はなかなか減ることはないのです。」

輸入がGDPの何割を占めていると思ってるんだよ。需要が増えたらその分すべて輸入が増えるとでも考えているのかな。


02. 2012年4月27日 21:44:13 : Pj82T22SRI

>バーナンキ議長は、構造的失業をそれほど問題視してはいない

と言うより、これに対しては政府の役割が大きく

FRBにできることは、あまりない

>。ヨ幾ら需要を追加するような政策や景気を刺激するような政策を採用しようとも、企業が生産能力を拡大するために海外の労働者を当てにするような動きに出れば、国内の失業はなかなか減ることはない」

この辺は、もっと定量的な分析がないと説得力はないな

>>01 構造的な失業ではなく、需要不足による失業だとバーナンキがきちんと分析
08、09年のレイオフの反動と分析

それだけで十分に説明できる自信がないから、バーナンキやFRBメンバーも緩和拡大に確信が持てないのだろう

http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/475.html
「特に、オークンの法則からの最近の乖離現象を調べた結果は、最近の失業率の低下は、少なくても一部は、2008年後半から2009年にかけて起きた大量のレイオフの反動である可能性がある」
「この反動が完了する限り、更なる失業率の改善のためには、生産と需要の増大の急速な拡大が必要になりそうに思われる。これは、引き続き金融緩和政策を続けることによって可能となる」
「私は、本日長期間の失業の問題についても論じた。構造的な要因よりも景気循環型の要因が、主な原因であるように思われる」
「もし、この仮説が間違いであり、構造要因が長期間の失業者の増加を説明するのであれば、その時には、景気循環型の政策の有効性には限度があることになろう」


03. 2012年4月27日 21:57:25 : Pj82T22SRI

>需要不足で発生する失業と、労働者の資格や能力に関する求人側と求職側のミスマッチによって起きる失業のどちらかに分類
>海外の低賃金が引き起こす失業ですから、海外要因失業

それに分類の仕方がおかしい

>#海外の労働コストが下がった場合に、代替可能な国内需要は減少

言葉の定義の問題だが

オフショアビジネスや輸入増加による海外要因失業は、循環的ではなく、産業構造や求人構造のシフトを引き起こすから、その意味では構造的失業に属する

しかし単純な労働需要のミスマッチではなく、総労働需要が減少するという、先進国(特に日本)の労働者にとっては悪夢のようなものだ

だから表面だけ見れば、国内需要が減る=需要不足の失業ともいえるだろう


04. 2012年4月27日 22:42:21 : LN6AmskqYc
>需要不足で発生する失業と、労働者の資格や能力に関する求人側と求職側のミスマッチによって起きる失業のどちらかに分類

バーナンキの言ってることはこういうことではないかな。

雇用需要が増えれば企業は雇用してから教育しようとするだろう。
だからこれは構造的失業ではない。


05. 2012年4月28日 23:49:45 : r4jPUlo5ng

>>04 バーナンキ〜雇用需要が増えれば企業は雇用してから教育しようとするだろう。だからこれは構造的失業ではない

需要不足による失業と、構造的失業も、実は明確に区別できるわけではないね

特に、以前の日本では、企業が新たなビジネスを興したり、窓際職への配置転換によって、構造的失業者を吸収することが普通だったが、最近は余裕がなくなってきている。
あと現在は、国からの補助で、社内失業者になっている人々も多い。

ただ欧米では、あまり企業内部で教育する傾向はなく、スキルは自分で身につけるものという習慣が強いようだから、バーナンキが本当にそう思っているかは不明だな。



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