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注目されていたアメリカ連邦準備理事会の定例会議。結論からすると来年にかけての景気見通しを若干上方修正したものの先行き予断を許さず、ということでしょうか?期待すらされていなかったQE3についてはやはりほとんど言及がなかったものの「将来何かあったとき」の隠し兵器的位置づけのようにみえます。
一方、面白かったのは次の利上げはいつか、という議論に対し、1月に2016年まで現在の金利水準を維持すべきと主張していた二人はもっと早い時期にと意思変更し、17人中6人が現在言われている2014年よりも早い今年か来年に、と述べていることが注目に値すると思います。つまり、理事は年初に比べ、明らかに景気が回復のステップを踏んでいると認識しているようです。
更には失業率についても今年の第4四半期までに年初予想の8.5-8.5%程度から7.8-8.0%に改善するだろうとしています。
基本的には経済は少しずつ良化しているもののそのステップは緩慢でまだ「リハビリテーションの域」にあるということだと思います。
あらかた想定通りだと思います。本日発表になった政策決定、付随ステートメント、Q&A全てにおいてサプライズはありません。
しかし、中央銀行が処方できるのは金融市場だけであり、アメリカに限らず世界中において中央銀行が世界経済をコントロールできるわけではないのです。むしろ、本来であれば国家の施策、つまり、政治が経済をドライブするものでありますが、ユーロ圏のようにいまや、中央銀行の処方箋なくして治癒する方法が見出せない状況が世界中にまん延しています。
日本でも27日金曜日にかなり高い確率で金融緩和を行うはずです。問題は規模と内容であり、普通であればその期待から株や為替に影響が出てきてもおかしくないものの今のところ奇妙なぐらい無反応が続いています。緩和規模で5−10兆円程度ならひょっとすると織り込み済みで場合により材料出尽くしなどということにならなければよいと思っています。
アメリカでも日本でもねじれ議会/国会で政治的な経済対策に期待薄であることと世界の主要国で引き続きトップ交代や選挙が予定されており、国策としての経済活性化に困難が生じているように思えます。
政治がドライビングフォースにならないのは昨今の強い民主化傾向が中道右派の動きを抑えて込んでいるように思えます。アメリカでも日本でもフランスでもそんな感じです。韓国も危ないところでした。
中央銀行の役割が非常に重要になってきている半面、今の経済のドライバーの欠如は相当深刻な問題となってくるように思えます。アメリカが先行き予断を許さないとするのはこのねじれ政治、そして、大統領選挙後誰がイニシアティブをとったとしても昔のアメリカのような力強さを直ちに期待するのは困難だろうというバーナンキ議長の深い読みから来ているのかもしれません。
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