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仏大統領選 サルコジ敗北で ユーロ「完全崩壊」 日本も激震
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2012/4/23 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
22日に行われたフランス大統領選で、現職のサルコジ(57)が最大野党社会党のオランド前第1書記(57)に敗れ2位となった。5月6日に、この2人による決選投票が実施されるが、両者とも支持しなかった層は決選投票ではオランド支持に回るとみられている。サルコジの勝ち目はほぼゼロだ。
オランドは公約で、原子力への依存度を75%から50%に下げることや、子ども手当25%増額などを掲げ、大衆の支持を得た。シラク前大統領もオランド支持となった。一方のサルコジは欧州財政危機への対応がマズかった。ドイツのメルケル首相とベッタリで、フランス国民から「フランスの負担が大きすぎる。実に弱腰だ」という非難を浴びた。
◆1ドル=75円、株価8600円に逆戻り
“メルコジ”の終焉で欧州危機はどうなるのか。ユーロ崩壊が現実になるとの見方が有力だ。経済評論家の杉村富生氏が言う。
ドイツとフランスの協調路線が崩れれば、ユーロ不安が再燃します。ECBのドラギ総裁が1兆ユーロの金融支援を決断しましたが、サルコジ敗北でその効果は消えるでしょう。ギリシャ、イタリア、スペインと危機が連鎖してきた。しかし、これまでとは比較にならない最大危機がやってきます」
スペインの金利は危機的水準といわれる7%を超え8%台で推移している。そこに“メルコジ”体制の消滅が重なる。危機を食い止めてきたバンソウコウがはがされるのだ。こうなるとユーロはもう持たない。第一生命経済研究所首席エコノミストの嶌峰義清氏もこう見る。
「メルコジ体制が終わり、ドイツだけが財政再建を強硬に求めることになれば、スペインやイタリアなど南欧諸国との亀裂が決定的になります。ドイツのユーロ離脱という最悪ケースも考えられます」
ドイツ離脱でユーロは終わる。マーケットは、そこを読んで動く。サルコジ敗北をきっかけにユーロ安(円高)は底なしとなり、「1ユーロが90円台に入り、ドル円は75〜78円台に逆戻りする」という市場関係者もいる。
「平均株価は8600〜8800円まで下落するでしょう。フランスのオランド新大統領の出方次第では、もっとヒドイことになる」(杉村富生氏)
これが時代の必然とはいえ、フランス国民が「改革」を選択したことで世界経済は一時的に崖っぷちに追い込まれることになる。
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