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追加金融緩和 まずリスクの芽つみ取れ
2012.4.16 03:19 (1/2ページ)[主張]
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120416/fnc12041603190000-n1.htm
日銀に追加金融緩和を求める声が強まっている。日銀は次回27日の金融政策決定会合で中期経済見通しである「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)をまとめる。その結果を踏まえて緩和を決めるというのだ。
白川方明総裁が12日の日銀支店長会議で、デフレ脱却に向け「強力に金融緩和を推進していく」と改めて強調したことも、こうした見方に拍車をかけるだろう。
デフレ脱却への決意と緩和継続表明は歓迎したい。しかし、それならば、と首をかしげざるを得ないのは、前回10日の決定会合で追加金融緩和を見送ったことだ。
日銀も指摘するように、日本経済には復調の気配がある。震災復興需要の本格化、堅調な住宅投資、個人消費と材料はそろいつつある。一方、今月初めに公表された3月の日銀企業短期経済観測調査(日銀短観)では業況判断指数が予想より悪く、企業の極めて慎重な姿勢が明らかになった。
経営者を萎縮させている理由は何なのか。まず、今夏の電力不足は生産の足かせになる。原油高は火力シフトに伴う発電コスト増を招き、電力料金値上げのかたちで収益を圧迫する。欧州債務危機の再燃や米国経済の失速など、海外の懸念材料もある。
2012.4.16 03:19 (2/2ページ)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120416/fnc12041603190000-n2.htm
短観公表後は、2月の追加緩和と「物価上昇率1%」という事実上のインフレ目標提示以降の円安株高が一転、円高株安に戻りそうな気配だ。こうした状況から10日の決定会合で追加緩和に踏み切るとの見方があったものの、日銀は「現状維持」を選択した。
確かに金融政策が市場動向に左右されるのは危うさをはらむ。しかし、今重要なのは、リスクの芽は早々につみ取ることであり、その姿勢を日銀が見せることだ。
金融政策は日銀自身の判断で即座に実施できる。財政出動や成長戦略策定にはない機動性を生かした柔軟な政策変更は日銀への信頼感をも醸成する。長くデフレに苦しむ企業はリスクに極めて敏感になっているから、なおさらだ。
日銀の国会同意人事が野党の反対で否決され、民主党も日銀に緩和圧力を強めている。ただ、これに抗するために緩和のタイミングが遅れては本末転倒だ。圧力がさらに強まりかねない。政治に翻弄されないためにも、金融政策本来の機動性を存分に発揮していかねばならない。
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