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日銀総裁の器にあらず
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/120415/mca1204150700000-n1.htm
2012/04/15 22:48 いすけ屋の戯言
【底流】任期残り1年、白川総裁の苦悩 デフレ退治の任務未達
2012.4.15 07:00
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/120415/mca1204150700000-n1.htm
来年4月8日の任期まで残り1年を切った日銀の白川方明総裁。これまでの4年間、リーマン・ショックや東日本大震災、欧州債務危機に立て続けに見舞われ、計10回もの金融緩和に踏み切った。値下がりリスクのある資産の買い入れなど「異例」の手段も繰り出したが、物価が下がり続けるデフレからの脱却という最大の任務は達成できそうもない。市場や政治からは「緩和が不十分」との批判の大合唱だ。「通貨の番人」の苦悩は深い。
■株高2カ月で息切れ
「特別な感想はない。これまで同様、物価と金融システムの安定という日銀に課せられた使命を遂行することの一点に尽きる」
今月10日の金融政策決定会合後の会見。任期残り1年となったことを問われた白川総裁は淡々と語った。
この日の会合では市場の一部で期待が出ていた追加金融緩和を見送った。市場は失望し、11日の東京株式市場では日経平均株価が7営業日続落し、1カ月半ぶりに9500円台を割り込み、外国為替市場でも1ドル=80円台前半まで円高が進んだ。
日銀が2月14日に消費者物価指数「プラス1%」を目指す事実上のインフレ目標を導入し追加緩和にも踏み切ったことをきっかけとした株高・円安の流れは、2カ月足らずで息切れしてしまった。市場は「4月27日の次回会合での緩和は確実」(アナリスト)と、催促している。
■小さすぎて遅すぎる
「ツー・リトル ツー・レイト」(小さすぎて遅すぎる)
日銀総裁という職業は、何をやってもこう酷評される宿命にある。
平成20年4月の就任から半年後にリーマン・ショックに襲われ、同年に2度の利下げを実施。22年10月には事実上のゼロ金利政策を復活させ、国債のほか、上場投資信託(ETF)などのリスク資産も買い取る35兆円の基金を創設する包括緩和に踏み切った。その後も震災や欧州危機に対応し、基金の増額による追加緩和を続け、65兆円まで積み増した。
リスク資産が値下がりして損失が発生すれば、財務が悪化し中央銀行としての信認を失いかねない。日銀にとって「極めて異例」(白川総裁)の政策だ。
だが、その成果は芳しくない。就任時に1万3000円台だった平均株価は4000円近く値下がりし、1ドル=102円前後の円相場も20円以上の円高水準にある。23年の消費者物価指数はマイナス0・3%で、目標のプラス1%にほど遠い。
日銀内には古から利上げを「勝ち」、利下げを「負け」とし「○勝○敗」と数える風習がある。白川総裁は「全敗」で任期を終えるのは避けられそうもない。
「それなりの金融政策をやっているのに市場に信頼されていない」
日銀出身で同姓の白川浩道クレディ・スイス証券チーフエコノミストも、同情を禁じ得ない。
■正義感とDNA
学者肌で気の弱そうな風貌とは裏腹に、「金融政策を担う企画部門を歩んできた生粋の日銀マンとして揺るがぬ信念がある」(日銀OB)という。
デフレ脱却をめぐり、中央銀行による通貨供給を重視する“マネタリスト”と称される民間エコノミストからは、「日銀が紙幣をバンバン増刷してお金をまけば、貨幣価値が下がり、物価は上昇する。円安も進み、一石二鳥だ」との主張が絶えない。
これに対し、白川総裁は逆に「金融政策には限界がある」と反論。モノの供給に対し需要が不足していることがデフレの原因で、成長力を高めて需要を喚起し、不足を解消する必要性を主張する。
日銀も低成長時代に過剰な金融緩和でハイパー・インフレやバブルが起きると本気で心配しているわけではない。無用にお金をばらまけば企業も家計もリスクを顧みず無駄なお金を使うようになり、モラルハザードが起き、非効率な経済構造を招く。「放漫財政につながる国債の直接引き受けなどもってのほかだ」という“正義感”が、日銀にブレーキを踏ませている。
「通貨の番人は、モノの値段が上がり、相対的に通貨の価値が下がるインフレ退治には俄(が)然(ぜん)、ファイトを燃やすが、逆に通貨の価値が上がるデフレ退治には熱心ではない」。日銀OBがこう自戒する“DNA”も脈々と受け継がれている。
残り1年で白川総裁がデフレ退治にどこまで闘志をみせられるのか。後任に日銀出身者を起用するかどうかの人選にも影響を及ぼしそうだ。(石垣良幸)
(いすけ屋)
この記事は、いやに白川総裁に肩を持った内容だ。<「ツー・リトル ツー・レイト」:日銀総裁という職業は、何をやってもこう酷評される宿命にある。>とあるが、まさにその通りなのだから仕方がない。専門家に限って、白川総裁を援護するが、結果が「全敗」だから批判されて当然である。
ベン・バーナンキは2006年アメリカFRB議長に就任し、2008年のリーマン・ショックに遭遇している。しかし2009年3月から1年間,住宅ローン担保証券などを1.75兆ドル買い入れる量的緩和第1弾を放ち、2010年11月から2011年6月には米国債を6000億ドル買い上げる量的緩和第2弾を放った。その結果、アメリカ経済のV字回復を達成した。また今年に入ってからは、FRB議長として、かねてからの持論であるインフレ・ターゲット導入を実施している。ターゲットは3%である。
引き換え、白川総裁はどうであったか。平成20年から4年間で震災基金を含めて総額65兆円の緩和をしている。その結果、平均株価が1万3000円代から9600円代に、為替が1ドル=102円が80円となっている。明らかな全敗である。経済学者は、なんだかんだ屁理屈をつけて総裁の弁解をするが、なんの説得力もない。一般庶民には「結果」しかわからないのだから。
あと1年もこの無能総裁に日銀を牛耳られるのかと思うと、うんざりする。民主党にも同情したいが、この人を総裁にしたのは民主党だから、同情もできない。民主党にも多少期待はしたが、とにかく「人材不足」と「見かけ倒し」であった。野田さんは見かけ倒しのトップであるし、閣僚には一人として適格者がいない。強いて挙げれば防衛省副大臣の渡辺周氏ぐらいだろう。
タイトルに「白川総裁の苦悩」とあるが、違うと思う。責任をとる勇気がないから、チビチビしか出来ないのだ。とにかく決断力がない。インフレのアメリカが3%で重症デフレの日本が1%がターゲットである。日銀総裁がバーナンキぐらいの勇気と才覚があればこんな日本にならずに済んだのに・・・。少なくとも彼は「日銀総裁の器」ではなかったのだ。日銀総裁任命権が国会にあるなら、解任権も国会あるいは国民の投票に持たせるべきではないか。
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