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内需主導で復活した「欧州の病人」−ECBのかじ取り難しく
4月11日(ブルームバーグ):ドイツの景気拡大が一段と内需主導になりつつある。
約20年ぶりの低水準にある失業率やようやく伸び始めた賃金、金利低下がドイツの消費者に支出拡大を促している。だが、ドイツでの不動産価格上昇に見られるように、欧州一の経済大国は他のユーロ圏諸国とは相いれない状況だ。ユーロ圏の多くの国では、債務で膨らんだ資産バブルの崩壊と緊縮財政で家計は支出を切り詰めざるを得ない。
英HSBCホールディングスから仏BNPパリバまで多くの銀行のエコノミストは、ドイツの成長見通しを引き上げ、内需が輸出に代わる独経済成長の原動力として浮上しつつあると指摘する。ユーロ圏全域の金融政策をつかさどる欧州中央銀行(ECB)にとっては難しい局面だが、ドイツの復活はユーロ圏全体の強化とバランス調整に寄与する可能性がある。
独最古の銀行、ベレンベルク銀行のロンドン在勤チーフエコノミスト、ホルガー・シュミーディング氏は、「10年前、ドイツは『欧州の病人』だった」が、「健全な財政収支の下での景気・雇用拡大の黄金期を迎えるだろう」と述べる。
ジェフリーズ・インターナショナルの欧州担当チーフエコノミスト、デービッド・オーエン氏は、個人消費が来年、2%余り増加する可能性があると予想する。1999年以後の年間平均0.75%を大きく上回る。同氏の試算によれば、同年以後の輸出伸び率は年平均で約2.25%、経済成長率は1.35%。
インフレ率
オーエン氏は、「ドイツの展望について話す際、焦点が輸出見通しに絞られることがしばしあるが、内需がプラスのサプライズをもたらす余地が確実にある」と語る。
ウニクレディト・グループのミュンヘン在勤エコノミスト、アレグザンダー・コッホ氏は、インフレ率の目安を2%を若干下回る水準としているECBには、好調な独経済がユーロ圏共通の金融政策を決めことを一段と難しくする可能性があると指摘する。
3月の独インフレ率は2.3%。これに対しリセッション(景気後退)に陥っているギリシャでは1.4%だ。先月のユーロ圏インフレ率が2.6%となる中、ドイツ連邦銀行(中央銀行)のバイトマン総裁はすでに物価圧力の抑制が必要なら、ECBは利上げをためらうことはないとけん制している。コッホ氏は、ドイツが恐らく、利上げを求めるだろうと見込んでいる。
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