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株式日記と経済展望
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ヘッジ・ファンドは、日本国債の空売り、先物売り、売りオプショ ン、CDSで
巨大利益の機会を待っている。 2012年8月頃が、危険だと感じています。
2012年4月10日 火曜日
◆大きく変化した日本国債の売買市場 3月21日 吉田繁治
http://archive.mag2.com/0000048497/index.html
■5.ヘッジ・ファンドは、日本国債売りの準備をしているのか
◎ヘッジ・ファンドや英米系の銀行(代表が、悪名が高くなったゴールドマン・サックス)が行う債券や株の売買で利益を上げる方法は、
(1)最初は、目をつけたものを買って、価格を上げ、
(2)連れ買いが起こってピークに達したと見たとき、
(3)空売り、先物売り、売りオプション、あるいはCDSを仕掛けて下げることです。
連れ買いは、例えば、一般を相手にする金融雑誌やマスコミが、「**は上がる」という記事を溢れさせるときです。
この時が、相場のピークになる。投資家で言えば、個人が買いに走るようになる時期です。
事実、ゴールドマン・サックスは、ギリシア債で以下のような、犯罪的な方法をとっています。後では告発を受け、事実を認めて相手に与えた損に相当する罰金を払ったのです。
(1)最初、ギリシア国債を買う。保証保険のCDSもかけて買い、ギリシア政府の債務をオフ・バランスにし、EUには嘘の財政データを出させる。これが、債務の飛ばしです。
↓
(2)顧客である投資家(及び銀行)には、ギリシア債は、財政は健全だが金利が高く、利益があるとして売る。あるいは、ギリシア債にCDSをかけ、デフォルトのとき支払われる保証保険を、国債額面の2%程度の低い料率で買う。
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(3)通じている、子会社のヘッジ・ファンドに、ギリシア債を空売りさせておく。先物売り、売りオプションでも同じ効果である。
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(3)機会を見て、ギリシア政府の債務は、嘘であることを、マスコミにリークして暴く。自分たちも、驚いたように装う。 ギリシア債は市場で売られて下がり、金利は瞬く間に10%に向かい高騰した。
↓
(4)国債が下がると、保証保険のCDSの価値は上がる。例えば2%だったCDSの価格は、国債が下がってその金利が10%くらいになると、4倍くらいに上がる。
国債がデフォルトしてもCDS証券をもっていれば、額面の100%の回収が保証されるからです。
(注)ヘッジ・ファンドの設立では、投資の私的組合とされるので、運用の中味を公開せねばならない規制は、日米欧に、ありません。8000本の全部の本拠は、当局が監視できないオフショアです。
投資顧問業のAIJの、投資内容とお金がどこへ行ったのか、金融庁には未だに分からないのは、このためです。わが国にも、年金の運用を請け負っている投資顧問業が265社もあります。
〔CDSの利益〕
1兆円の国債にかかった保険料率2%のCDS(購入価格は200億円)は、その国債の金利が10%に上がると(国債価格が例えば30%も下がると)、4倍付近の800億円の市場価値に上がります。
600億円が利益になります。CDSはその国債を持っていなくても、かけることができ、売買ができるのです。
CDSは、第三者がかけた生命保険に似ています。保険がかかった人の生命の危機(=デフォルトの危機)が高まると、保険金1億円が受け取れる生命保険証券の価値は、上がるでしょう。あたかも、分からないように毒をのませた保険金殺人です。実際に、ギリシア債で、以上が行われたのです。
〔他の利益〕
CDSと同時に、国債価格が下がると、空売り、先物売り、売りオプションにも巨大利益が出ます。オプションの証券そのものも、独立した金融商品として売買ができるのです。
以上が、本当のことを暴けば、デフォルトが確実なギリシア債を対象に、ゴールドマン・サックスが2010年に行っていたことです。
■6.日本国債の売りの機会はいつか?
ヘッジ・ファンドは、日本国債の空売り、先物売り、売りオプション、CDSで巨大利益の機会を待っているように思えます。
拙著『国家破産』でも書いたことですが、米国の住宅証券(RMBS)で、2007年に$150億(1兆2000億円)の利益を、ひとりで上げたピムコのジョン・ポールソンは、グレゴリーサッカーマンに書かせた書籍(『史上最大のボロ儲け』)の中で言っています。
「住宅証券の後は、先進国のソブリン・リスク(国債のリスク)が巨大利益を上げる機会になる」 PIIGS債がこれでした。
ただし、ポールソンは、2011年は、米国債の下落に賭けた投機で、大損をしています。
1年に120兆円は発行される米国債の下落に賭けたポジションをとっていたためです。世界で最も多く、100兆円くらいのドル国債をもつ中国が、ドル下落を懸念し、ドル国債を売ると予想したからです。
(注)現在は、2011年の、1年24兆円の円高介入(ドル債買い)のため、日本の財務省が世界で最大の、米国債の持ち手です。$1.3兆へと、2011年に$3000億も増やした「外貨準備」がこれです。政府財政は巨大赤字で、お金がないと言いながら、増税を言う財務省は、一体、何をしているのか? 24兆円も、米国に差し出したことに等しいのです。日本の財務省は、一度も、ドル債を売り越した年度がありません。貸して、売らなければ、米国に貢いだことと同じです。
ところが思惑に反し、FRBがQE2(60兆円枠)で米国債を買い支えたことが、市場では、ドル国債買いの動きを呼んだのです。
普通は、中央銀行が、直接に国債を買うことは、買い手が消えたことを意味しますから、その国の国債は売られます。
しかし、2011年のドル債に限っては、これが、逆に、新興国からのドル債買いも生んだのです。
日本国債が、空売りされる時期はいつか?
ヘッジ・ファンドが買い越したため、この危険が、2010年以前よりはるかに高まったのです。 国内では、日銀以外に、売られる国債を買い受けることができる金融機関はない。すでに、目いっぱい国債を買っているからです(約800兆円)。
ヘッジ・ファンドが、短期金利が0.1%しかない日本国債を、黙って保有し続けることは、あり得ません。
円安になると、国債価格は同じでも、海外で円国債をもつことは、例えば10%の円安の分、ドルから見ればすでに損をしています。
◎今後の円安は、本当は、国債残がGDPの2.2倍の日本にとって、困った事態を招きます。円安とは、海外から円国債が売られることでもあるからです。
2012年8月頃が、危険だと感じています。
(私のコメント)
ゴールドマンサックスがどのようにしてギリシャ国債をおもちゃにして儲けて来たか、吉田繁治氏のマグマグに書かれていますが、この手口は90年代の日本株の売り崩しにも使われた手法だろう。最初にギリシャ国債を保険をかけて買い上げて優良国債に見せかける。ユーロ建てだし為替リスクが無いからフランスやドイツの銀行が大量に買った。金利が高くユーロ建てだからつい手が出る。
しかしゴールドマンサックスは子会社を通じて空売りさせて先物も売らせる。時機を見てゴールドマンサックスは売り材料を出してきて現物を売り浴びせて、ギリシャ国債は暴落して金利は急騰して10%にもなった。空売りや売っておいた先物やCDSでぼろ儲けする。まさに90年代日本株を売り崩した手口と同じだ。
ゴールドマンサックスはアメリカ財務省とは一身同体だから、ゴールドマンサックスのやっていることはアメリカ政府の意思でもある。同じような事はイタリア国債やスペイン国債にも仕掛けて儲けている事でしょう。アメリカ政府の別組織でもあるIMFは、ヨーロッパの金融危機には極めて冷淡に対応している。アメリカ政府はゴールドマンサックスを使ってユーロを解体させるのが目的だ。
90年代のバブル崩壊も日本株を買い上げておいて、子会社を使って空売りや先物売をして、悪材料を出して現物を売り浴びせる。情報はアメリカの財務省から入ってきますが、日本の株式市場の状況は大蔵省から筒抜けで入ってくるから情報操作はやりたい放題だ。ゴールドマンサックスが今度仕掛けてくるのは日本国債らしい。だからヘッジいファンドは日本国債を買い捲っている。
おそらく子会社を通じて空売りや先物売や安いCDSを買い捲っていることだろう。日本の財務省の官僚たちや日銀の官僚たちはアメリカの手先みたいなものだから、情報はアメリカの財務省に筒抜けだろう。と言うことはゴールドマンサックスにも筒抜けになっている。問題はいつどのように日本国債の悪材料をばらして来るかですが、吉田氏は今年の8月ごろと予想している。
しかしギリシャ国債とは違って日本国債は自国通貨建てだから、外資が国債を売り浴びせてきたら日銀が全部買ってしまえばいい。どうせ3ヶ月ものの短期国債だから直ぐに償還されて金利の上昇やインフレは小規模に収まるのではないだろうか。仕返しにアメリカ国債を売り飛ばして買い支えればアメリカ政府にとっては自業自得になる。しかし日本政府当局は米国債を売り飛ばすことをした事がない。アメリカの手先だからだ。
ゴールドマンサックスもいつも成功しているわけではなく、米国債売りには失敗している事が記事にも書かれていますが、ゴールドマンサックスの意向と財務省やFRBとの意向が正面衝突したからだろう。日本や中国は米国債を売らずにかえって買ってきましたが、その為に金利が低下して米国債は上昇した。FRBが60兆円もの米国債を買い、その米国債を日本や中国が引き取ればアメリカ政府の財政が助かった。
アメリカのヘッジファンドは、ロボットトレーディングで1秒間に数千回もの売買を繰り返して相場を思いのままに動かしている。だから外資系証券の株式市場の売買シェアが6割だと言ってもロボットトレーディングによる1秒間に数千回もの往復売買がカウントされているからだ。まさに機関銃と単発銃の違いであり個人投資家とは勝負にならない。このように情報を操作してロボットトレーディングで株価操作されたのでは個人は手も足も出せない。
情報操作の手口も吉田氏の記事にもあるように、「米国では、先月、消費が好調と言われたかと思えば、その一週間後には、まだ住宅価格が下がっていて、世帯負債が年収の130%なので、消費は弱いという記事が出る始末(ウォールストリート・ジャーナルなど)。」と言った具合であり、ヘッジファンドはやりたい放題だ。
果たしてゴールドマンサックスによる日本国債の売り崩しは成功するだろうか? その為に外資は日本国債を買いあさっているのだろうか? むしろユーロ債もダメ、米国債もダメだから日本国債を買ったのではないだろうか? ユーロが落ちついて米国債に金利の上昇で日本国債が売られて円も安くなった。日本国債が暴落すると言うことは円も暴落することであり、円が安くなれば世界中が日本製品で溢れることになりますが、韓国や中国が危なくなる。
私が吉田氏と根本的に意見が異なるのは、ギリシャ国債は自国通貨建てではなく、日本国債が自国通貨建てであり外資が売り崩そうとしても日銀が買えば意味は無い。90年代の株式市場で成功したことが日本国債で成功するとは思えない。市場規模があまりにも違いすぎて中央銀行にヘッジファンドが戦いを挑んでも、中央銀行には印刷機でいくらでも円を刷ることが出来るから勝てるわけが無い。
一時的に金利上昇があっても数ヶ月で収まるはずだ。むしろ日銀が1%のインフレターゲットを発表したにも拘らず、「日銀は、インフレターゲット1%と言い(政策目標)、65兆円の資産買い受け基金で、マネーを供給しています。2012年1月12日の総マネー供給は、139兆円でした。3月10日は145兆円で、まだ増加供給資金は+6兆円留まっています。」と言うように、日銀は有言不実行だ。だから株は下がり円が上げている。
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