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小笠原誠治の経済ニュースに異議あり!
小学生の激減とデフレの関係
2012/04/10 (火) 11:05
突然ですが、中高年以上の方に質問したいと思います。若い方は、自分が中高年になったつもりで考えて下さい。
桜の花が咲きそろい‥とは言っても東北以北の方はまだでしょうが、全国の小学校で入学式が開かれたことと思います。我々日本人にとって、桜の花と入学式は切っても切れない関係。
では、質問なのですが、貴方が卒業した小学校、或いは中学校に今年、何人ほどの新入生が入学したでしょうか。答えて下さい。
さあ、如何でしょう?
私の世代はと言えば、「奥様は18歳」で有名な岡崎友紀様とか、今テレビで何かとお騒がせな小林幸子様とかがいらっしゃる世代。小学生のときには、学校の行事としてディズニーのアニメ映画を観につれていかれたり、東京オリンピックを学校のテレビで観た世代です。
私が小学生のときには、確か同級生の数は180人程度であり(多分)、中学生の頃は8クラスほどで同級生の数は380人程度だったと記憶しています。
では、今年私が卒業した小学校と中学校には何人の生徒が入学したかと言えば‥小学校は僅か49人であり、中学校は99人なのだとか。
どう思います? もちろん、学校によっては入学者数が増えているところもあれば、もっと減っているところもあると思うのですが、全国の平均的姿はこんなところでしょう。
さて、よく日本は、この20年間ほど名目GDPが殆ど増えていないと不満の声が聞こえるのですが‥しかも政治家の口から。
でもって、このデフレを脱却するために、今の民主党政権は3%の名目成長率という目標を掲げている訳なのですが‥そういった方々は、小学生の数がこれだけ激減している現実をどのように評価しているのか、大変疑問に思うのです。
もちろん、単にインフレを起こして、その結果名目GDPを増やすだけでいいと言うのであれば、それは可能かもしれません。しかし、民主党政権は同時に実質2%の経済成長率を目標ともしているのです。
しかし、我が国では小学生の数や中学生の数が、昔の1/3とか1/4になってしまっているのです。つまり、売れるランドセルの数は昔の1/3とか1/4。売れる机の数は昔の1/3とか1/4。
つまり小学生や中学生にとっての必需品に対する需要は、昔の1/3とか1/4。
それなのに、どうやったらGDPが減少しないで済むというのでしょう?
そうです、そうやって小学生や中学生の数が減っている反面、高齢者の数が急増しているのは事実。だから、健康関係の商品がよく売れる。でも、全体を総合してみると、需要は縮小せざるを得ないような状況にあるのです。
何故、近年我が国においては、自動車の売れ行きがじり貧になっているのか?
それは、格差の拡大でお金にゆとりのない若者が増えていることのほか、そもそも自動車の最大の購入者層である若者の数が激減しているからであるのです。
ということで、私は、日本がデフレに陥った原因の一つは、少子高齢化が進行していることにあると信じているのです。否、これこそが最大の原因だ、と。
しかし、私のこのような意見に対しては、少子高齢化はデフレとは関係がなく、幾ら人口が減っても日銀が金融を緩和し続ければ必ずインフレが起き、デフレは脱却できるのだ‥なんていう人がいるのです。
そのような考えを支持する人に一言。私が言うデフレとは、単に物価が下がるだけではなく、需要が落ち込み経済が縮小するようなことを指しているのです。
つまり、真の意味でのデフレに対処するためには、人口構造の問題に手を付けない限り解決は難しいだろうということであるのです。
もっとも、幾ら人口が減ったところで、1人当たりの実質GDPが減ることがなければそれでよし、というのであれば、それはそれで一つの考え方であるのでしょうが、日本の人口が今後もずっと減り続けることを受け入れるのは大変難しいことだと思うのです。
どうやって、そして何時人口を反転させることができるのか? その将来像を示した政治家はまだいないのです。
私も偉そうなことは言えないのですが。だってシングルですから。
以上
http://www.gci-klug.jp/ogasawara/2012/04/10/015474.php
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