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日銀、月末の景気シナリオ点検で果断な対応検討も
2012年 04月 3日 22:01 JST
4月3日、日銀は9、10日に開く金融政策決定会合で政策を現状維持とする見通し。写真は都内の日銀本店前で2012年3月撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)
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[東京 3日 ロイター] 日銀は9、10日に開く金融政策決定会合で政策を現状維持とする見通し。円安・株高基調が持続しており、2月の会合で打ち出した事実上のインフレ目標の導入と追加緩和の効果を見極める。
ただ、当面の景気や物価見通しを示す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を公表する27日の会合では、景気・物価シナリオの点検結果次第で、デフレ脱却への強い姿勢を示すため追加緩和を含む果断な政策対応が議論される可能性がある。
ドル/円が82円台で推移、日経平均株価.N225 も1万円台を回復するなど市場が安定した動きを続ける中、日銀は2月会合での事実上のインフレ目標導入と資産買入基金による10兆円の国債買い入れ増額の効果を見極める段階とみている。このため、次回会合では、総額65兆円に拡大した基金の残高目標を維持する公算が大きい。実質的なゼロ金利政策も継続する方針だ。
同会合では、成長分野への資金供給制度の一環として3月会合で打ち出した日銀保有の米ドル資金供給制度について、どの市場金利を指標とするかなど詳細を詰める。
一方、27日に開かれる今月2回目の決定会合では、展望リポートにおいて景気や物価のシナリオを点検するが、その議論次第で追加緩和が検討される可能性がある。日銀では、これまでのところ、横ばい圏内で推移している景気が、新興国などにけん引され、緩やかに回復していくとのシナリオを維持している。2日公表された3月の企業短期経済観測調査(短観)は、大企業製造業の業況判断DIが前回12月調査と同水準のマイナス4と2四半期連続のマイナスになったが、基本シナリオに影響を与えるものではないとみている。
物価については、2月会合で事実上のインフレ目標である「中長期的な物価安定の目途(goal)」を導入。現在はゼロ近辺にとどまっている消費者物価(CPI)の前年比上昇率1%を目指して強力な金融緩和を推進するとの「強いコミットメント」(宮尾龍蔵審議委員)を示した。このため、景気が必ずしも下振れなくても、需給ギャップ縮小による物価の上昇ペースが十分でないと判断すれば追加緩和に踏み切る可能性がある。
(ロイターニュース 竹本能文、伊藤純夫;編集 石田仁志)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE83200920120403
河野氏の日銀審議委員起用に野党が反対、不同意の公算高まる
2012年 04月 3日 20:05 JST
4月3日、自民党は政府が次期日銀審議委員として提示したBNPパリバ証券経済調査本部長チーフエコノミストの河野龍太郎氏の人事案に反対することを決めた。写真は先月、日銀本店ビル(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)
[東京 3日 ロイター] 自民党は3日午後の国会同意人事審査会で、政府が次期日銀審議委員として提示したBNPパリバ証券経済調査本部長チーフエコノミストの河野龍太郎氏の人事案に反対することを決めた。公明党など野党各党もすでに反対の方針を表明しているため、今回の人事案は不同意となる公算が高まった。5日にも採決が行われる。
河野氏は今月4日に任期を迎える中村清次審議委員の後任として、政府が3月23日の議院運営委員会の両院合同代表者会議で候補として提示。しかし、追加的な金融緩和に慎重とされる河野氏の起用には、提示直後から野党のみでなく、民主党内からも「政策の方向性が違う」と慎重論が相次いでいた。共同通信によると、公明党も先月29日、河野氏の人事案に同意しない方針を決定している。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE83205020120403
ムーディーズが5月に主要米銀格下げか、短期市場などに影響
2012年 04月 3日 13:42 JST
3月30日、ムーディーズが世界的な大手金融機関の格付けを引き下げ方向で見直しており5月半ばにも発表されるが、大手米銀は過去に例をみない水準に引き下げられるおそれがある。写真は2011年5月にハンガリーで撮影(2012年 ロイター/Bernadett Szabo)
[ニューヨーク 30日 ロイター] ムーディーズが世界的な大手金融機関の格付けを引き下げ方向で見直しており5月半ばにも発表されるが、大手米銀は過去に例をみない水準に引き下げられるおそれがある。
モルガン・スタンレー(MS.N: 株価, 企業情報, レポート)は3段階格下げでトリプルB格となる可能性があり、現在の格付けがそれよりも低いバンク・オブ・アメリカ(BAC.N: 株価, 企業情報, レポート)とシティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)も同水準に格下げされる可能性がある。現在最上級の短期格付けが引き下げられれば、短期市場での資金調達コストが上がる。
ただ各社とも2008年のサブプライム危機で短期市場が逼迫して以降、短期金融市場での調達を大幅に減らしているため、直ちに資金繰りが悪化するわけではない。また預金や資本も増強している。
一方、格下げは高格付け銀行の保証により起債している地方自治体に影響する可能性がある。またトリプルB格に引き下げられると、JPモルガン・チェース(JPM.N: 株価, 企業情報, レポート)やゴールドマン・サックス(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)など、シングルA水準を維持するとみられている金融機関との競争力に影響がでてくる。
ソシエテ・ジェネラルのクレジットアナリスト、ジョン・グァネラ氏は「低格付けと高格付け機関の間の区分けが進む。ムーディーズは構造的な問題に目を向けているため、各機関が影響を相殺するのは非常に難しい」と述べた。
銀行カウンターパーティーのクレジットリスクに投資家は敏感になっており、トリプルB格になると投資や取引に慎重になり、より高い金融機関に移すことにつながりかねない。格下げによりデリバティブ市場での追加担保が求められるほか、資本市場でのコスト高につながる可能性もある。
ムーディーズはリスクだけではなく、ビジネスモデルの脆弱性も考慮に入れ格下げを決定する。同社ニューヨークの金融グループ担当シニアバイスプレジデント、ピーター・ナービー氏は「競争、過剰、経常収入の減少などの業界の特徴をみると、投機的な側面がトリプルB格とは一致しないとみなすのは難しい」と述べた。
<短期・デリバティブ市場への影響>
すでに影響もでている。JPモルガンの分析によると、ムーディーズが格付け見直しを公表した2月のプライムマネーファンドへの投資は、格下げ対象金融機関のコマーシャルペーパー(CP)や預金証書から、短期格付けが据え置かれた機関への移動がみられた。レポ市場では米銀への貸し出しが縮小している一方、格付け見直し対象となっていない英銀へは増加している。格下げとなればレポ市場で追加担保が必要となる。
JPモルガンの短期市場アナリスト、アレックス・ローバー氏は「全般に資金調達に問題はないが、調達方法の一部を失うか制限される可能性がある」と指摘。格付けが最も悪い機関は、予期せぬ外的ショックに遭遇した場合の脆弱性が増すことになると指摘した。
金融危機以降、デリバティブ商品などへの投資決定の際に、ムーディーズやスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)などの格付けの利用度は減っている。しかしマネーマーケットでは対象機関の格付けにより投資を制限しているほか、一部デリバティブ市場でも格下げされれば追加担保が必要となる。
モルガン・スタンレーは3段階引き下げられればデリバティブ関連で65億2000万ドルの追加担保が必要としている。同社の広報担当者は、格下げにより影響を受ける取引は全体の8.0%とした上で、格下げに備えて顧客やカウンターパーティーと連絡をとっていると述べた。
バンカメは1段階の格下げで54億ドルの追加担保が必要だが、これには2社以上からの格下げが必要としている。同社は昨年の格下げ以降、顧客と協議しデリバティブ取引の一部を持株会社から子会社に移管する措置をとっている。
シティは昨年、2段階の格下げで54億ドルの追加担保が必要になると表明していた。広報担当者は「われわれの顧客は、1会社の格付けだけに依存しない、より洗練された分析を行う傾向にある。一部の顧客はムーディーズの格付け変更に留意するだろうが、実体的に影響するとはみていない」と述べた。
<地方債市場に影響も>
地方自治体や病院など公的機関の債券市場では、バンカメが流動性や債務保証の信用状を提供している大手機関のため、短期格付けが引き下げられれば影響が大きいとみられている。バンカメが格下げされた場合、保証を受けている自治体や機関は代替保証を提供する銀行を探す必要がある。
マネーマーケットファンド(MMF)は、最高格付け以外の機関の短期債を保有できない。JPモルガンによると、MMFが保有する格下げの可能性がある機関の債務は760億ドル。しかし市場の総残高の1%以下にすぎない。
フェデレーテッド・インベスターズのマネーマーケット担当最高投資責任者(CIO)、デボラ・カニンガム氏は、格下げされた機関への投資を手控える必要があるが、保有期間は短期であり、ムーディーズが格付けしている機関以外へは独自の信用分析を行っているため影響はないと述べた。
格下げは広範に及べば金融機関の業務縮小に拍車がかかり、投資が縮小するとの見方もある。PIMCOのポートフォリオマネジャー、トニー・ クレセンツィ氏は、ディーラーのポジション縮小という「2007年以降の傾向に拍車がかかるだろう」と述べた。
(Karen Brettell、Lauren Tara LaCapra 記者;翻訳 村山圭一郎;編集 内田慎一)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE83202W20120403?sp=true
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