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日銀が日本経済に冷や水!あきれた寝言(高橋洋一氏 ZAKZAK)
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120330/plt1203300738000-n1.htm
2月14日に日銀が公表した「1%のインフレをメドとする」金融緩和から、円安になって株価は上昇し1万円台を回復した。もっとも、円ドルレートは76円台の超超円高から、82円台の超円高に戻っただけ。さらに一層の金融緩和で90円台か100円台にしたいところであるが、さっそく日銀は牽制(けんせい)球を投げている。
3月24日、日銀の白川方明総裁はFRB(米連邦準備制度理事会)主催のパネル討論で、危機対応の積極的な金融緩和について意義を認めつつ、「副作用と限界も考慮するべきだ」と述べ、低金利政策の長期化が経済成長全般に悪影響を及ぼさないよう注意を払う必要性を指摘した。
これは、海外から日本向けのメッセージを出していると考えたほうがいい。せっかく円安になって、株価も上がってきたのに、それへの冷や水をかけたいというのか。
「低金利で経済成長に悪影響」と日銀が主張する理由は、低金利で採算の悪い事業におカネが流れるというものだ。しかし、そもそも景気が悪いのだから、低採算事業しかない。もっと金融緩和すれば、世の中全体が景気付くのに日銀がそれを行わずに、寝言としか思えない言い方だ。
もっと景気がよくなってから言うべきことであり、デフレのまっただ中の今、言う話でない。
日銀の金融緩和は本気でないのか、と疑心暗鬼になっていると、「やはり」というニュースが出てきた。政府は23日、国会に対して、河野龍太郎BNPパリバ証券経済調査本部長・チーフエコノミストを日銀審議委員とする同意人事案を提示したのだ。
これは政府の人事案であるが、日銀が賛同しているというのは暗黙の了解だ。その河野氏は、昨年の東日本大震災後の経済状況について、「インフレが生じる可能性」を指摘していたが、結果は真逆になっている。2月14日の金融緩和についても消極的であり、日銀の意見の別動隊ともみなされている。ちなみにこれまでの日銀審議委員になった民間エコノミストは博士号の所有者であったが、河野氏は持っていない。
他にも、疑わしいことがある。日銀の森本宜久審議委員は22日に神戸市で講演したが、その中にかの地ゆかりの人物である平清盛がインフレに頭を悩まされた点に触れた。審議委員の講演内容は、個人的なものとはいえず、日銀事務局がチェックしているのは常識だ。そこに、あまり知られていない平家政権下のインフレが入っているのは不自然だ。
インフレとデフレに対する日銀のスタンスはかなり非対称だ。今そこにあるデフレには鈍感だが、将来あるかもしれないインフレには過敏だ。インフレ目標はその非対称性を直すものであるが、かたくなに否定する日銀の遺伝子はなかなか変わらない。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
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