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円安の流れは続くのか? (英フィナンシャル・タイムズ) 
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/467.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 3 月 26 日 20:08:38: igsppGRN/E9PQ
 

円安の流れは続くのか?
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34846
2012年3月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 :JBpress


 シリアの通貨ポンド、イエメンのリアル、そしてアフガニの共通点は何か。これらの通貨は今年、米ドルに対して日本円よりも良いパフォーマンスを見せてきた。円は今年、ドルに対して7%以上下落し、最も下落率の大きい通貨の1つとなった。

 2年間にわたって円高が進んできた末の相場下落にもかかわらず、多くのアナリストは、ドル円相場の決定的な転換を宣言しようとはしない。

■為替介入より効果が大きかった日銀の措置

 円の下落をもたらした要因は、はっきりしている。物価上昇率に1%の「めど」を導入する一方、資産買い入れの基金を10兆円増額するという、バレンタインデーの日銀の発表だ。

 それから1週間も経たないうちに、円の対ドル相場は5%下落し、1ドル=80円台に迫った。

 3月第3週にドルが84円を突破し、11カ月ぶりの高値を付けたことで最高潮に達した円の下落は、昨年8月と10月の2度にわたる市場介入で財務省が達成した円安より大幅だった。財務省は2回の介入で、円を安値誘導するために13兆6000億円の円を売った。

 だがアナリストたちは、政府の介入と日銀の金融緩和との大きな違いは、中央銀行の方がはるかに良い環境に恵まれていたことだと指摘する。

 昨年後半は、金融市場はユーロ圏崩壊の可能性と、二番底の景気後退への不安と戦っていた。欧州中央銀行(ECB)が行ったユーロ圏の銀行に対する総額1兆ユーロの資金供給と、米国の経済指標の改善とが相まって、こうした不安が和らいだ。さらに投資家の間では、米連邦準備理事会(FRB)による追加的な金融緩和策の観測が後退している。

 日銀が3月の金融政策決定会合で金融政策を一段と緩和することを見送った後でさえ、円は下げ続け、円相場下落は6週間連続と、過去3年間で最も長い下落局面となった。 

 リスク志向が揺らげば、円安傾向が簡単に反転する可能性がある。実際、3月22日には、調査統計が予想以上に弱いユーロ圏の生産活動を示すと、円は上昇に転じた。

 円はまだ「究極の」安全資産と見なされている、とロンドンの外国為替企業グローバル・リサーチ・パートナーズの法人向け為替ディーラー、トリー・カランダー氏は言う。「少しでも本当に悪い材料が出てくれば、まだ見通しが変わる可能性がある」

 確かに、投機筋は円の下落に賭けることにもはや慎重ではない。米国商品先物取引委員会(CFTC)のデータを引用したロイターの報道によると、投機筋は最近、円の下落に対する賭け金をほぼ5年ぶりの高水準に増やしたという。

 脱原子力に向かう日本のエネルギー政策の変更と、今年見込まれる震災関連の復興需要の増加に伴い、円売り圧力は強まるはずだ。

 どちらも、輸入増加と急速な経常収支の悪化をもたらす。バークレイズ・キャピタルのチーフ為替ストラテジスト、山本雅文氏(東京在勤)は、昨年日本政府の介入を促した水準である1ドル=75円台までドルが反落するリスクは「劇的に低下した」と言う。

■2年物国債の利回り格差が物語るもの

 だが、最近の円の下落は行き過ぎだと言うアナリストもいる。日銀が指摘しているように、近年は2年物米国債と2年物日本国債の利回り格差とドル円相場との間に強い相関関係が見られる。この利回り格差は今、米国債利回りの急騰を受けて、昨年7月以来最も大きくなっている。

 ここ数週間、ドル円相場はこうした国債市場のシグナルから乖離していた、とドイツ銀行は指摘する。同行の試算によると、為替レートは1ドル=83円前後にとどまるのではなく、80円台を割り込んでいるはずだという。

 一方、米国債利回りの上昇が必ずしも今後起きることの前兆というわけでもない、とRBCキャピタル・マーケッツの為替戦略部門のグローバル責任者、アダム・コール氏は言う。銀行からの需要は短期債の相場を支えるはずだし、米国の明るい経済指標は異常な暖冬によって上振れしていた可能性もある。

 「現在の利回りの動きが時期尚早だったとすれば、次の四半期までにドル円相場はトレンドの下落を再開するだろう」とコール氏は言う。

 日本が1%の物価上昇率を達成するまで緩和を続けるという日銀の決意に疑問を抱く向きもある。

■日銀の本気度に疑問も

 金融決定会合から5週間余りが経過した今も、日銀はまだ追加資産の購入を始めておらず、日銀の準備金は27兆円から25兆円に減少している。さらに、政策委員会は、物価安定の「めど」は、日銀に一定期間内での達成を義務づける目標ではないと強調している。

 「当座預金とマネタリーベースの継続的な拡大がないと、円が上昇を再開する可能性がある」。ドイツ銀行のシニアエコノミスト、安達誠司氏(東京在勤)はこう話す。

 たとえ円が下落し続けたとしても、相場の動きを左右するのは、中央銀行や政府の手に余る力だ、とアナリストらは言う。DIAMアセットマネジメントの中島敬雄社長は「米ドルはまだピッチャーで、円はまだキャチャーだ」と話している。

By Ben McLannahan

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コメント
 
01. 2012年3月26日 22:41:06 : pqR4c7Avl6
最近の円安の原因は、これまで円買いに走っていたシティーやウオール街にたむろしている連中が、意図的に円売りドル買いに転じたためだろう。 意図的と書いたのは、円安の流れを造り出せば、かたくなな日本人資産家が日本国債を売るかもしれないと考えたからだと推測する。 一方で円安相場を造り上げ、もう一方では日本国債を買っているから狙いは見え見えではないか。 FTともあろうものが、こんな単純な仕掛けで、超頑固な日本人の高齢富裕者が吊り出せると思ったのかね。 残念ながら今の程度じゃ驚かないだろう。 せめて1ドル200円くらいの相場にしないと動かないだろう。 せいぜいのところ、後1週間から10日ぐらいしか続かないでしょう。 N.T

02. 2012年3月27日 08:48:35 : YA6HPBS8Ym
70円台が80円台に戻っただけで「円安円安」と騒ぎ出す。
「投資家」という連中は3歩歩いたらすっかり忘れるニワトリさんですか?
と言いたいね。

5年前までは1ドル110〜120円台が普通だったのだから、100円を切っている状態は
物凄い円高のはずなんだけどねえ。

まあ、目先の上がった下がったを見て条件反射で売り買いする人たちには5年前なんて
原始時代みたいなものか。


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