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株式日記と経済展望
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2月14日に日銀が金融緩和と「インフレ1%メド」を掲げた後の為替の
動きを見れば、円安になんてすぐに出来るのが分かったでしょう。
2012年3月21日 水曜日
◆高橋洋一氏が反論!「その消費増税論議、ちょっといいですか」 番外編 日銀の金融政策で財政再建と円安誘導は簡単にできる 3月21日 高橋洋一
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20120313/229746/?P=1
――日経ビジネスオンラインで2月に連載した「今さら聞けない消費増税」で、高橋さんは2回目の日銀がもっとお金を刷って経済成長すれば増税は不要では? に対して、国債の日銀引き受けを「禁じ手だ」とする説明を「ミスリーディングだね」とツイートしていましたね。どの辺がミスリーディングなのでしょうか。
高橋:というのは、私は自分が毎年やっていたからね。禁じ手と言うけれど、小泉政権の時の2005年、円安にするのに一番簡単なのが日銀引き受けだったので、(官邸にいた)私が“がばちょん”とやったのです。
(「既発債の買い入れというのは、日銀の金融調節の一環として流通市場でしているもので、発行市場で買い入れするのとは意味が全く違います」という)国債の発行市場、流通市場を区別する説明も観念的だね。私は大蔵省(現財務省)の国債課で担当官をしたこともありますが、国債を発行するためだけの発行市場なんて特別にない。実際にはすべてが流通市場で、たまたま売るモノが新発モノなら教科書の中で発行市場と呼んでいるだけですよ。
――日銀引き受けは、財政法の明文で禁止されているとのことですが。
高橋:そうだけれど、但し書きがあり、国会の議決を得た範囲ではできるのです。僕は理財局にいたとき毎年日銀引き受けを実施したし、官邸にいた時もやりました。2005年に23兆円分を引き受けた記録は誰も超えていません。だから2005年前後は日銀のマネー発行量が多い。増税なしで税収を増やすために、お金を刷ったからです。もちろんハイパーインフレになどならず、少し円安になっただけでした。
――たくさんお金を刷っても、ハイパーインフレにはならないのですか?
高橋:程度問題だけれど、多少のインフレになるくらいですね。今はデフレでしょう。物価上昇率が5%以内のインフレぐらいにはなるかもしれません。そもそもハイパーインフレと言っている人は、ハイパーインフレって定義、知っているんですかね?
お金を刷ることと名目成長率の間には相関関係がある
――物価上昇率が20〜30%ぐらいのことですか。
高橋:国際会計基準では3年累積で100%、年率30%くらいという話だけど、まあいいでしょう。年率20%のインフレにしようと思ったら200〜300兆円刷ればいいでしょう。通常ハイパーインフレというのは、130倍ぐらいのインフレのことを言います。130倍にさせるなら1京円刷るという話になっちゃうよ。
お金を刷ることと、名目成長率が高くなることとの間には、相関関係があるのです。10年間に大体10%ずつ毎年お金を増やすと、その間の名目成長率は10年間平均で6%ぐらいになる。2000年代、お金が「じゃぶじゃぶだった」と良く言うでしょう。あれは数字の裏づけがない。「じゃぶじゃぶ」って言うけれど、どうしてじゃぶじゃぶと言えるのでしょうかね。
――ある経済学者の方はデータと共に、「2005年にたくさんマネーを刷ったけれど、デフレは止まらなかった」とおっしゃっていました。
高橋:それは、日本だけに限った過去との比較データでしょう。私が、お金を10%程度刷ったら6%のインフレになると言ったのは世界での話です。私は世界各国のマネーサプライなどの増減率と経済成長率の10年間平均も調べています。すると2000年代にお金を刷り、成長している国がたくさんある。一方、世界広しといえど、一番お金を刷らず、成長していないビリが日本です。私が「じゃぶじゃぶ」と言う根拠がないと言うのは、そのためです。
2005年に23兆円分の国債を日銀引き受けした時にされた批判は、円安による景気回復で、(輸出産業依存の)外需主導だというものでした。でも法人税収は上がった。この2005年をどう評価するかです。当時はバブルで、民主党が円安バブルでけしからんと言ったけれど、増税せずに財政再建できたのも事実です。
マクロ経済の観点からも、消費税増税をしなくても財政再建ができます。小泉政権から安倍政権までの間にプライマリー収支がマイナス28兆円からマイナス6兆円まで改善したけれど、その間に1回もまともな増税をしてないでしょう。今の民主党政府には不都合な事実でしょうけれどね。
円安にすると、輸出企業の業績が伸びて法人税収が上がる。輸入企業は少し不利になるけれど、GDP(国内総生産)は増える。どの程度円安にしたらどの程度GDPが増えるかもある程度分かりますよ。為替レートととても関係があるし、為替レートと税収も関係がある。
――税収にも関係があるのですか。
高橋:ありますよ。為替レートを安くすると輸出企業の収益が改善して税収が上がるということです。円安にするかしないかは、為替介入次第だと言う人が多いのだけれど、実は関係ない。
円安にするなんてすぐに出来る
2月14日に日銀が金融緩和と「インフレ1%メド」を掲げた後の為替の動きを見れば、円安になんてすぐに出来るのが分かったでしょう。為替レートは、ベースマネーにおける米ドルの量と日本の円の量で決まるだけです。円の量を増やすと、円がドルの量より相対的に多くなって円安になる。日本の円を分母、米ドルの総量を分子にして割り算すると大体為替が分かる。ソロスチャートとも、マネタリーアプローチとも呼ばれている。簡単に計算できるように丸めた数字で言えば、中央銀行の資金供給量を比較すると、日本が今大体140兆円ぐらいで米国が2兆ドルぐらい。でこぼこがあるけど、大体140兆円と2兆ドルで割り算すると70円。
1ドルを100円程度にしたかったら140兆円のマネタリーベースを200兆円に増やせばいい。マネタリーベースの定義は日銀券+当座預金です。当座預金を入れないで計算する人もいますが。米ドルでも定義は同じです。これで半年から1年の間に、7割程度の確率で100円になる。この間の日銀の10兆円の資金供給枠も、2兆ドルで割り算すれば5円ぐらい動くでしょう。これを知らないで政権運営してはいけないぐらいの話だと思いますけれど、今の政権の人は知らないのでしょう。
――日銀がお金を刷れば、経済は成長するのでしょうか?
高橋:その通りですよ。人間はおカネが好きでしょう。おカネ見せられたらよく働きますよ。よく識者の人たちが引き合いにするスウェーデンや英米と日本の違いは、社会保障制度だけでなくマクロ政策をきっちり実行している点です。国債引き受けにしろ、ほどよく実施すればいいのです。そんなに心配なら日銀法を改正してインフレ目標を作るべきです。(中略)
――高橋さんの考えでは、財務省が増税をしたいという動機は何なのですか。
高橋:増税は税率を上げることだけれど、税収増にならないのは歴史を見れば明らか。それでは何が動機かといえば利権ですよ。増税すれば、財務省の権限が増えますから。増税すると軽減税率の陳情が来る。官僚は個別に例外措置に対応するので、そこで利権が生まれるわけです。それが天下り先確保にもつながりますからね。それこそが財務省の狙いなのですよ。
(私のコメント)
90年代から日本が円高で苦しんできたのは、日銀が金融引き締め政策をおこなってきたからですが、これは数学的なセンスのある人でないと分からない。日銀は金融緩和していると言っても、アメリカや中国が紙幣印刷機をフル回転しているのだから相対的に円高になってしまう。円を安定させたかったらアメリカと同じ率くらいに円をばら撒かなければ円高になってしまう。
しかし日銀は頑なに金融引き締めにこだわり1ドル=75円までの円高にしてしまった。白川日銀総裁は金融緩和しても資金需要がないからだと言っていましたが、その発言で投機筋は安心して円を買ってきた。日銀総裁が為替相場に疎いから付けねらわれる。
「株式日記」では早くからインフレターゲットで円安に出来ると書いてきましたが、日銀の御用学者たちが、金融緩和しても円安にならなかったと述べてインフレターゲットを潰してしまった。それには紙幣を増刷するとハイパーインフレになるという脅し文句が効いたからですが、昔の教科書をバカ正直に丸暗記して覚えているからだ。
日本には1000兆円の国債が発行されていますが、1000兆円というのは日本国民の資産であり、買いオペで資金を市場に放出すれば名目成長率がそれだけ上がる。株式市場も上がる。名目成長率が上がればそれだけ税収も増える計算が出来る。このことはいくらバカな財務官僚でもわかっていたのでしょうが、元財務官僚の高橋洋一氏が言うには増税は財務省の利権拡大の為のようです。
私が国会中継を見ても。絶望的な気分になるのは安住財務大臣が全くのパーであり、野田総理も同じだ。直接為替介入して数兆円ドルを買っても意味が無い。先日の日銀総裁の1%のインフレ目標発言で一気に円安になりましたが、パーな財務大臣や総理大臣でもようやく分かったことでしょう。これで日銀系のエコノミストもすっかりおとなしくなりましたが、インフレによる金利高を心配しているようだ。
しかし長期にわたりデフレ経済で企業は債務を返済して現金を200兆円も抱えているから直ぐには資金需要が逼迫しないから金利は直ぐには上がらない。デフレが解消されると分かれば現金で設備投資をして景気が良くなるから税収が上がる。だから消費税増税しなくても財政の再建はインフレターゲットで解消できる。
なぜそれがもっと早く出来なかったのかと推察するには、アメリカとの密約があったのかも知れない。アメリカは双子の赤字で経済は破綻寸前なのですが、日本や中国がドルや米国債を買っているから何とか持っている。日本にドルや米国債を買わせるには、日本を不景気にして金利を安くさせると同時にデフレにして、金利の高い米国債を買わせる構造にしたのだ。
その構造がばれないように御用学者を動員して円高容認論がまかり通ってしまった。わざと財政を逼迫させて増税やむなしの国民世論を誘導したのも財務省やマスコミや御用学者ですが、財務省の目論みは利権の拡大にある。消費税が増税になれば一律というわけには行かなくなるから、品目によって消費税の税率も変えなければならない。
生活必需品は軽減税率が適用されるから、陳情が増えてその分天下り先が増えるというわけだ。新聞も軽減税率を適用するから消費税増税キャンペーンに協力しているのだろう。しかし何が生活必需品かは財務官僚のさじ加減一つだから権限が拡大する。だから勝栄二郎財務次官は消費税増税に一生懸命なのだ。
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