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19日にギリシャCDS入札、清算値は23%前後 アルゴリズム取引が先導する円安 世界経済は鈍化、米国経済は回復
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/414.html
投稿者 MR 日時 2012 年 3 月 19 日 11:54:58: cT5Wxjlo3Xe3.
 

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE82I00Y20120319
19日にギリシャCDS入札、清算値は23%前後
2012年 03月 19日 11:10 JST  

リビア、元情報機関トップ引き渡しをモーリタニアに要請
ロムニー氏、プエルトリコ予備選で当確=報道
今週の米株は調整局面入りの有無が焦点、アップルにも注目
IMF専務理事が人民元改革の推進促す、北京の会合で

[ロンドン 16日 ロイター] ギリシャのソブリンクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の清算値を決定するための入札が19日に実施される。欧州ソブリン債務危機の発端となったギリシャのCDSがついに清算という事態を迎え、ユーロ圏当局者などからは、銀行セクターなどへ危機の連鎖が始まるのではないか、との懸念が出ていたが、いまのところ市場は冷静なようだ。

国際スワップ・デリバティブス協会(ISDA)は9日、ギリシャ債務交換で集団行動条項(CAC)が発動されることを「クレジットイベント(信用事由)」に該当すると認定し、ギリシャ国債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の支払いが発生すると判断。19日に清算値(リカバリーレート)を決定する入札を実施すると発表した。

リカバリーレートは、信用リスクを回避する目的で契約したCDSホルダー(契約者、プロテクションの買い手)が、信用リスクを引き受けた側(プロテクションの売り手)から受け取る金額の算定基準。いまのところギリシャCDSのリカバリーレートは23%前後と予想されている。これは、1000万ドルのCDSホルダー(プロテクションの買い手)が、23%分を差し引いた770万ドルを現金で受け取ることを意味する。

ギリシャのCDS残高はネットで31億8000万ドル(DTCCのデータ)とされており、それに基づくと支払い総額は25億ドル前後と試算される。

最終結果は19日中に発表される予定。支払い決済は3月26日となっている。

現在のところ、CDS清算で影響を受けるのが確実なのはオーストリア政府の「バッドバンク」(金融機関の不良債権管理処理機関)で、最大10億ユーロの支援が必要との見込みを示している。

CDS入札は、ギリシャの先を見通す上で、債務交換のために発行された新国債を取引するより、より明確な手掛かりになるとの指摘もある。

シティグループのクレジットストラテジスト、マイケル・ハンプデン・ターナー氏は「入札は、大量の国債を公正価格で売る、あるいは買うチャンスを与える」と指摘。「鍵は、最終価格と現在の債券価格との差だ。仮にリカバリーレートが10(%)だった場合、人々がかなり弱気ということになる」と述べた。

ギリシャCDSの清算が先の金融危機のような大混乱をもたらすことはない、と予想されているが、市場は、ギリシャが債務再編によって財政健全化の道を歩み始めたとはみていないようだ。

スウォードフィッシュ・リサーチのディレクター、ゲーリー・ジェンキンス氏は「市場は、債務価値の減免は前向きに評価しているが、それによってギリシャは新たな出発点に立ったに過ぎず、債務削減ではまだこの先、非常に厳しい局面が待ち構えているとみているようだ」と指摘した。


http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTYE82F04N20120316?sp=true
[東京 16日 ロイター] 為替市場で進んでいる円安の動きを先導しているのは、アルゴリズム取引による先物の回転売買だ。重量感が伴わない「軽い円安進行」との指摘が市場にはある。

白川方明日銀総裁はかつて偽りの夜明けと本当の回復を見誤らないように警告したが、人間の判断を介さず、システムが先導するドル買い/円売りの回転売買は、意外なほど長引くリスクもあれば、突如方向転換するリスクの両方を内包している。

<軽いドル高/円安>

目下進行するドル買い/円売りは、海外短期筋が主導するという現象面だけを見れば1998年のLTCM危機に至るドル高局面に似ている。しかし、ドル高の重量感には決定的な違いがある。

「当時は実際に相当規模のマネーが動いていた。今はアルゴによる先物の回転売買がたまたまワークしているだけで、重みが全くない」と、ある欧州銀トレーダーは指摘する。アルゴリズム取引とは、執行戦略の一部または全部をあらかじめ記述し機械的に実現する取引手法で、実際の売買に際して、人間の判断を介さないものを指す。

LTCM危機以前の金融市場では、ヘッジファンドが預かり資産(ドル)で米国債を購入し、米国債を担保に金融機関から、例えば円建ての融資を受けて日本国債(JGB)を購入。今度は、JGBを担保に再度円建て融資を受け、手に入れた円資金を為替市場で売ってドルを買うなど、借り入れを拡大することで大量の資金を動かした。こうした大量のマネーを背景にヘッジファンドや投資銀行が「力づく相場」を創り出し、彼らがドル高の急先鋒となっていた。

しかし、リーマンショックを契機にした金融規制の強化や流動性管理策で、金融機関はリスク資産の圧縮を迫られている。このため、短期筋は、金融機関からのふんだんなマネーの借入を元手にレバレッジを拡大する「力づく相場」に従事することがもはや出来なくなっている。彼らの投資対象はおのずと元手のかからない先物やオプションなどのデリバティブが中心となる。先手・先逃げ必勝のデリバティブ取引には、超高速取引(HFT)やアルゴリズムが欠かせない。

BISは2010年末の報告書で、為替取引を仲介するエレクトロニック・ブローキング・システム(EBS)に限定すれば、人の判断による取引執行のシェアは55%、アルゴリズム取引のシェアは45%と計算している。アルゴのシェアは前回調査時の2007年に28%だった。アルゴリズムの特徴は同じ方向に傾きやすいこと、及び、運用手法が変わる時には劇的に変わることにある。

<解消しない米国の消費過多、拡大するアジア中銀の金保有>

人間が作ったものとはいえアルゴリズムの思考経路と、生身の人間の思考や行動は異なる。ファンド勢が組んでいるプログラムでは、米景気の堅調さや日米金利差拡大をドル買い材料とする一方で、日本の貿易赤字や財政赤字、国債格下げリスクなどを円売り材料とするのが流行りだ。

しかし、現在のドル買い/円売りの材料が、そのまま継続する保証はない。「グローバルで緊縮的財政が景気抑制要因となっているなか、米国だけが積極財政を展開させていることがポイントだ」とSMBC日興証券、シニア債券為替ストラテジストの野地慎氏は言う。

米国では、大統領選挙終了後直ちに財政健全化に取り組むことを大前提に、財政赤字拡大を伴う給与税減税延長を、市場が認めた格好になっている。だが、「2013年以降の財政緊縮圧力などを背景に、米経済や米金利上昇への強気な見通しは6月あたりを目処にピークアウトする可能性が高い」と野地氏は指摘する。

減税による消費拡大で米国の輸入は過去最大に膨らみ、1月の米貿易赤字は2008年10月以来の高水準となる526億ドルに拡大した。しかし、ドル買いに湧く外為市場は、米国の消費過多という構造問題を材料視せず、無視しているのが現状だ。

一方、アジアの中央銀行の間では、ドル離れの動きが密かに進行中だ。実は、じわじわとドルのアンチテーゼとしての「金」の持ち高を拡大させている。

「アジアの中銀は、外貨準備の構成がドルに偏り過ぎていると感じているようだ。金購入者として、新顔も登場してきている」とマーケット・ストラテジィ・インスティチュート代表、金融・貴金属アナリストの亀井幸一郎氏は指摘する。

基軸通貨を保有する投資家が抱く「持ち過ぎ感」は「オーバーハング」と呼ばれ、基軸通貨の後退時には広がりやすい感覚だ。日米欧各国による量的緩和で主要通貨の価値は希薄化しているが、世界中に保有される基軸通貨の希薄化は、円やユーロなど非基軸通貨の希薄化と深刻さの度合いが異なり、アジア中銀などメジャーなドル資産保有者の不安感を増幅させているとみられる。

昨年は韓国が30年ぶりに金を25トン買い増した。タイは53トン、トルコも昨年10―12月期に63トン保有を増やしている。「韓国は外準の規模は世界8位だが、金保有においてはまだ42位。昨年は新顔として登場したが、今後は本気で金を増やそうとしているようだ」と亀井氏は予想する。

ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)幹部によると、中国人民銀行(中央銀行)は2011年12月に大量の金を購入し、中国による金輸入の急増につながった。「ファンド勢の参入により、金も先物主導の急騰、急落を繰り返しているが、下値ではアジア勢の買いが入ってくる」と亀井氏は言う。

<超高速取引>

最近の為替市場では、目で確認できない間に、システムが瞬間的に高値、安値を更新する事態がしばしば起きている。

BISは、昨年9月に公表した「外国為替市場におけるHFTに関する報告書」でHFTの拡大を監視する必要があると訴えた。BISは「ある環境の下では、他の場所で起きたショックをHFTが助長して増殖させる可能性がある」とし「市場構造の違いから、昨年(2010年)株式市場で発生したような価格急落現象が外為市場で生じる可能性は小さい。しかし外為と株式の取引では、同じような技術が採用されるなど長期的な趨勢は一致しつつある」と指摘した。

HFTはアルゴリズムなどの高度な技術を利用しており、情報技術の急速な進歩と電子取引の普及によって外為市場でも利用が拡大している。

BISの報告書では、2010年の世界全体における1日当たりの外為スポット取引額に占めるHFTの割合は24.7%程度、金額で3930億ドルに上るという推計も示された。株式市場におけるHFTの割合は米国で56%、欧州で38%、アジア太平洋で10─30%だったという。

(ロイターニュース 森佳子 編集;布施太郎)
 
 


http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE82I01420120319
世界経済は鈍化する見通し、米国経済は回復=IMF副専務理事
2012年 03月 19日 11:28 JST

中国作家22人が米アップル提訴、著作物の海賊版販売と訴え
リビア、元情報機関トップ引き渡しをモーリタニアに要請
ロムニー氏、プエルトリコ予備選で当確=報道
今週の米株は調整局面入りの有無が焦点、アップルにも注目
[香港 19日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)の朱民副専務理事は19日、世界の経済成長が鈍化するとの見通しを示した。米国経済は大幅に改善しているもようだが、新興国の成長は予想を下回っていると指摘した。

香港で行われたクレディ・スイス主催のコンファレンスで発言した。

副専務理事はまた、欧州の金融市場は依然として非常にぜい弱だとの認識を示した。
 

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コメント
 
01. 2012年3月20日 01:34:00 : Pj82T22SRI

>為替市場で進んでいる円安の動きを先導しているのは、アルゴリズム取引

HFT自体は、相場のボラを高めることはあっても、均衡水準にとって中立

あくまでも短期的な要因に過ぎない


02. 2012年3月20日 01:54:40 : 3CNLte9sGM
【コラム】米銀審査はFRBの戯言、現実は脚注に−Jワイル 

  3月16日(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)が実施した最新の銀行ストレステスト(健全性審査)をめぐる最も重要な点は、その目的が2008年のような金融危機が起きた際に政府の支援なしで米国の大手銀行が生き残れるかどうかを見極めることではないということだ。

FRBは今回、仮想の危機が銀行の法定自己資本に与える影響を測るためストレステストを設計した。自己資本とは、将来の損失を吸収する金融クッションだ。FRBは法定自己資本も自己資本も変わらないと思わせたいようだが、実際はかなり違う。似たところがほとんどないというのが実情だ。

FRBの言う「包括的資本分析」が、銀行の健全さに関する信頼できる情報の提供というよりも、広報活動的で安心感を生み出すようなテスト結果となったのはそうした理由からだ。シティグループは08年に政府に救済された際、十分な自己資本を備えているとされていた。09年に破産申請したCITグループも同様だ。

今回のストレステストの対象となった銀行持ち株会社19社のうち、最低限の自己資本に達しなかったのはシティ、サントラスト・バンクス、メットライフ、アライ・ファイナンシャルの4社。もし19社全社が問題なしとされていたら、誰もFRBのテストが信頼に足るものだとは見なさなかっただろう。

FRBのテストはどれくらいうまくいったのだろうか。アラバマ州バーミングハムに本社を置くリージョンズ・ファイナンシャルは米金融安定化プログラム(TARP)からの救済資金の返済を終えていないが、今回のテストには合格した。同社の最新の年次財務報告に付された脚注が事情を物語っている。

株価上昇

脚注によれば、融資債権の価値は昨年12月末時点でバランスシート(貸借対照表)が示しているより81億ドル(約6800億円)小さいという。これに対し、狭義の純資産である有形普通株式株主資本(TCE)は76億ドルだ。つまり融資債権の価値がかさ上げされていなければ、負債が有価資産を上回ることになり、リージョンズのTCEはマイナスだったということになる。端的に言えば、ストレステストはジョークだ。テスト結果公表後、リージョンズなど大手行の株価は上昇。通期決算が07年以降黒字化していないリージョンズは14日、普通株発行を通じ9億ドルを調達した。調達資金は08年に財務省から受け取った35億ドルの返済に充てるという。

TCEは前回の米銀行危機時に多くの投資家にとって資本の指標となった。政府の資本対策が信頼性を失ったからだ。リージョンズの自己資本165億ドルから優先株や無形資産を差し引けば76億ドルという数字が得られる。より現実的な対応としてリージョンズの残りの純資産を調整してみたが、危機の際、投資家が気にするのは企業の資産がどれだけの価値があるかであって、バランスシートが示すものではない。

適正市場価値

幸いなことに各社は、バランスシートに原価法で計上される融資債権などを含む金融資産と債務の推定適正市場価値(FMV)を示す脚注を四半期報告に添えることが義務付けられている。こうした調整を織り込んだとすれば、リージョンズのTCEは昨年末時点でマイナス5億2500万ドルの価値ということになる。FRBの分析は、企業がFMVの手法をすでに用いている分野を除いて、流動性や市況の変化を考慮していない。

リージョンズのグレイソン・ホール最高経営責任者(CEO)は、FRBの資本審査で同社の「強さが立証された」とコメントしているが、実際にどの程度の強さなのかを知るには、脚注が示すもっと明確な構図を読み取る必要がある。

連邦当局の支援がなければ、リージョンズは数年前に破綻していたかもしれない。だが今や同社の時価総額は91億ドルだ。FRBが新たな投資家を呼び込みたいと考えていたのは明らかで、リージョンズの新株を今週買い入れた投資家は同社の破綻を政府は容認しないと信じている。つまりわれわれ納税者はまだ人質となっているというわけだ。(ジョナサン・ワイル)

(ジョナサン・ワイル氏は、ブルームバーグ・ビューのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Jonathan Weil jweil6@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:James Greiff jgreiff@bloomberg.net
更新日時: 2012/03/16 11:52 JST
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03. 2012年3月20日 01:55:06 : 3CNLte9sGM
 
NY連銀総裁:米経済は困難脱していない、重大なリスク残る 

  3月19日(ブルームバーグ):ニューヨーク連銀のダドリー総裁は経済統計の内容は改善しているものの、ガソリン価格の高騰や脆弱(ぜいじゃく)な住宅市場、財政緊縮など米国の景気拡大は依然として「重大な」リスクに直面していると述べた。

ダドリー総裁は19日、ニューヨーク州メルビルで講演。講演原稿によると、「米経済統計を見ると、最近は景気がやや上向いていることが示されている。これは景気回復の内容がさらに改善する可能性を示唆している」と述べた。「こうした動向は確かに前向きだが、力強く持続的な回復を促す面で米国が困難を脱したと結論付けるには時期尚早だ」と続けた。

ダドリー総裁ら米金融当局者は、連邦準備制度の責務である完全雇用を実現するためにこれまでの景気刺激策で十分かどうかを見極めようとしている。

2月の失業率は8.3%と3年ぶりの低水準。米連邦公開市場委員会(FOMC)は先週の会合で景気判断を引き上げたが、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を据え置き、「少なくとも2014年遅くまではFF金利の異例な低水準を正当化する可能性が高いと現在想定している」との見解を示した。

同総裁は「米経済全体にあるスラック(たるみ)を大きく改善させるという点で、実体経済の活動はまだ持続的なベースで見ると十分力強いとは言えない」と指摘した。

ガソリン価格が上昇しているが、インフレ見通しについては年内は恐らく「さらに緩やかになる」と述べ、インフレ期待は「よく抑制されている」と続けた。

原題:Fed’s Dudley Says U.S. Expansion Not Yet ‘Out of theWoods’(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Caroline Salas Gage csalas1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chris Wellisz cwellisz@bloomberg.net
更新日時: 2012/03/19 23:03 JST


04. 2012年3月20日 01:55:40 : 3CNLte9sGM

【モーゲージ】団塊ジュニアが支える新築住宅市場、12年度88万戸の声 

  3月19日(ブルームバーグ):国内の住宅需要は2012年度も底堅く推移しそうだ。少子高齢化や景気低迷など外部環境に大きな改善は見られないが、いわゆる「団塊ジュニア世代」が住宅購入の中心である30代後半に達してきたためだ。長期的に続いている低金利も購入意欲を高める要因となっている。

新築住宅着工は景気悪化で09年には79万戸と東京オリンピックが開催された64年以来、45年ぶりに80万戸を割り込んだ。しかし、ドイツ証券の大谷洋司アナリストは、この3月で終わる今年度は前年度比4%増の85万1000戸と底入れし、12年度も同4.2%増の88万7000戸と見込む。

JPモルガン証券のイェスパー・コール株式調査部長は、今後の国内の住宅市場について「日本は人口動態統計的に良い時期だ」と語り、「ベイビーブーマー(団塊世代)の子どもが30代後半から40代前半となり、この世代から住宅需要が出てくる」と述べた。

総務省統計局の人口推計(1月1日現在)によると、最も多いのが団塊世代にあたる60−64歳の1060万人で、その子供たちに当たる35−39歳の965万人、40−44歳の944万人と続く。一方、リクルート10年の調査によると、新築マンションの年齢別契約率が最も高いのは30−34歳(33.1%)で次が35−39歳(24.0%)となっている。

低金利や優遇策も追い風

住宅販売は足元で着実に堅調さを示している。野村不動産が昨年12月に発売した大震災後初の都心湾岸エリアの地上52階建てタワーマンションは総戸数600戸のうち第1期250戸が即日完売。不動産経済研究所(東京都新宿区)によると、12年の首都圏マンション発売戸数は5万3000戸と前年比19%増加する見込み。

東京建物の佐久間一社長は、低金利などの環境が堅調な住宅販売を支えていると分析する。住宅ローン金利の基準となる新発10年国債利回りは今年1月には1%を割り込み0.94%まで低下。これを受けローン金利は低下が続き、例えば三井住友銀行の固定金利特約型10年(店頭金利)は3月が3.65%と09年3月以来の低水準となっている。

耐震性や省エネ性に優れた住宅に対するローン金利優遇制度も追い風だ。政府は大震災後の経済対策の一環として、昨年12月に住宅金融支援機構(JHF)による長期固定金利住宅ローン(フラット35)の金利優遇措置を復活した。被災者向けの最優遇金利に加え、一般消費者にも通常時よりさらに低い金利での融資提供を継続している。

幅広い経済効果に期待

住宅建設の経済効果は、関連産業が広範囲のため非常に大きい。国土交通省の住宅経済データ集(11年度版)によると、日本の住宅投資額は年約13兆5000億円の規模だが、鋼材や電機などの他の部門も含めると、その波及効果は約2倍の26兆円1000億円に及ぶ。新築戸建てではエネルギー効率化、オール電化、太陽光発電の導入も増えている。

大和ハウス工業など国内ハウスメーカーが会員として加盟する住宅生産団体連合会は08年度に政府に対し、住宅投資の拡大が国内景気を押し上げる効果があるとして、日本の住宅投資の対GDP比率を先進国並みに引き上げるべきだと強調した。同比率は07年度は米国6.2%、ドイツ5.2%であるのに対し、日本は3.3%となっている。

金利先安観などから借り換えも盛んだ。支援機構が国内金融機関を対象に行った調査によると、金利がさらに低下するとみて過去に組んだ高い金利の契約を変動金利型ローンに乗り換える例が増えている。10年度の新規貸出に占める借り換えの割合は36.7%と調査開始の07年度の24.9%以来の高い水準となった。

こうした中、住宅ローンの証券化も拡大している。JHFが民間金融機関の保有する住宅ローンを買い取って流動化し、投資家に販売している月次債券の発行額は、2011年度は前年比57%増の2兆3799億円と2001年度からの発行開始以来最高となった。10年度は1兆5140億円だった。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 桑子かつ代 Katsuyo Kuwako

kkuwako@bloomberg.net

記事に関するエディターへの問い合わせ先:東京  大久保義人 Yoshito Okubo yokubo1@bloomberg.net東京 Chian-Wei Teo cwteo@bloomberg.net
更新日時: 2012/03/19 16:36 JST
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05. 2012年3月20日 12:43:05 : IOzibbQO0w

ユーロは1週間ぶり高値、ギリシャCDS清算入札が支援=NY市場
2012年 03月 20日 08:07 JST
 

3月19日、ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで1週間超ぶり高値に上昇。ワルシャワで昨年1月撮影(2012年 ロイター/Kacper Pempel)


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[ニューヨーク 19日 ロイター] 19日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで1週間超ぶり高値に上昇。ギリシャのクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)清算入札が無難に消化され、同国が無秩序なデフォルト(債務不履行)に陥ることへの懸念が緩和された。

ユーロは対円でも上昇し、昨年の日本当局による円高抑制介入以来、ほぼ5カ月ぶり高値をつけた。

クレディテックス/マークイット・クレジット・フィスシングズが19日明らかにしたところによると、総額約32億ユーロのギリシャCDSの清算入札は、額面1ユーロに対し21.5セントとなった。アナリストからは、債務再編で投資家が負担した約75%の損失補てんには十分との声が聞かれた。一部アナリストは、交換された新発国債の利回りがより高かったり償還期間が短かったりした場合、CDSの支払いはもっと少なかった可能性があるとの見方を示した。

為替ブローカー、ファロス・トレーディングのマネージング・ディレクター、ダグラス・ボースウィック氏は「ユーロのショートポジションを解消する動きが出ている。このポジションを維持する理由がみられないからだ」と指摘。「ギリシャCDSの清算はうまくいった。予想通りで無秩序なデフォルトは起こっていない。さらに、ユーロ/ドルのベーシス・スワップも引き続き安定している」と話した。

ユーロ/ドルは0.5%高の1.32410ドル。一時3月9日以来の高値となる1.32659ドルをつけた。1.32ドル付近でストップロスのドル売りが出た。

ユーロは対ドルで3営業日続伸し、過去3日間の上昇率は1.7%と、1月半ば以来の大きさとなった。

前出のボースウィック氏は、ユーロには上値余地があるとし、妥当な相場レンジは1.37―1.40ドルとの見方を示した。

ドル建て資金需要のひっ迫緩和もユーロの支援材料となった。ユーロ/ドルの3カ月物クロスカレンシー・ベーシス・スワップはマイナス63ベーシスポイント(bp)となった。同スワップは、昨年11月末に約マイナス159bpのピークに達して以降、各国中銀のドル資金供給を受けて縮小している。

ユーロ圏債務危機をめぐる緊張がある程度緩和されたとはいえ、投機筋は依然、ユーロに対しては弱気なポジションを維持している。円のショートは4月以来の高水準となっている。

ユーロは対円で前日比0.4%高の110.363円。一時10月下旬以来の高値となる110.580円をつけた。

ドル/円は小幅下落し83.342円。

円は、資金の本国還流(リパトリ)で需要が膨らむ年度末を前に、相場が回復する可能性がある。ただ、3月末を過ぎれば、円は、キャリー取引資金としての目的以外にほとんど保有する理由がなくなるため、再び売られる公算が大きい。

ドル/円の向こう3カ月間のボラティリティを示す指数は10.4%と、16日の10.55%から低下した。低下は3営業日連続となる。


06. 2012年3月20日 12:43:44 : IOzibbQO0w
欧州の緊縮財政措置、段階的に実施する必要=米財務長官
2012年 03月 20日 08:27 JST 

3月19日、ガイトナー米財務長官は、欧州は長く困難な改革に向けた道のりの初期段階にあるとし、重債務国は、景気を押し上げる必要があるため、性急な緊縮財政措置を取るべきではないとの見解を示した。ワシントンで2月撮影(2012年 ロイター/Gary Cameron)

[ワシントン 19日 ロイター] ガイトナー米財務長官は19日、欧州は長く困難な改革に向けた道のりの初期段階にあるとし、重債務国は、景気を押し上げる必要があるため、性急な緊縮財政措置を取るべきではないとの見解を示した。

20日の下院金融委員会で行う証言原稿の内容が明らかになった。

それによると長官は「(欧州の)経済成長は、当面弱い公算が大きい。財政再建は、数年にわたる段階的な改革を通じて漸進的に進められるべきだ」と指摘した。

「経済成長が予想を下回った場合に、財政赤字に対する影響を相殺するために、政府は直ちに歳出削減や増税の実施を迫られる。そうすれば、緊縮財政が成長を阻害するという負の悪循環に、自ら陥るリスクが生じる」との認識を示した。


07. 2012年3月20日 12:44:06 : IOzibbQO0w
スペイン財政赤字目標、緩和後も見通し依然厳しい=ムーディーズ
2012年 03月 20日 08:42 JST
 

3月19日、格付け会社ムーディーズは、スペインは2012年の財政赤字目標を緩和したものの、見通しは依然として厳しいとの見解を示した。写真はスペイン国旗。マドリードで2月撮影(2012年 ロイター/Paul Hanna)

[19日 ロイター] 格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは19日、スペインは2012年の財政赤字目標を緩和したものの、見通しは依然として厳しいとの見解を示した。

スペインは2012年の財政赤字の対国内総生産(GDP)比率目標を4.4%から5.8%に緩和し、その後、欧州委員会の反発を受けて5.3%とした。

これについてムーディーズは、目標からのかい離や財政緊縮のペース鈍化は織り込んでいたため、同国の格付け(A3)には影響しないと説明した。

また新たな目標はこれまでより現実的としながらも、達成には大幅な財政の調整が必要と指摘した。


08. 2012年3月20日 12:59:51 : IOzibbQO0w
コラム:シティを落第とした米FRBの論拠は不可解
2012年 03月 16日 17:26 JST 

3月15日、シティグループが連邦準備理事会のストレステストに合格できなかったことで、ビクラム・パンディットCEO(写真)が非難されるのは、ある程度までは仕方がない。米ワシントンで昨年9月撮影(2012年 ロイター/Jonathan Ernst)

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By Antony Currie

[ニューヨーク 15日 ロイター BREAKINGVIEWS] シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)が連邦準備理事会(FRB)のストレステスト(健全性審査)に合格できなかったことで、ビクラム・パンディット最高経営責任者(CEO)が非難されるのは、ある程度までは仕方がない。

CEOが過去1年間の大半を費やしたのは、同行のリスク管理の巧みさと、今年株主に資本還元する計画をふれ回ることだった。それに事実、パンディット氏は計算を間違えて過剰な株主還元を計画していたようだ。しかし、業績が回復しつつある巨大銀行シティに落第点を付けたFRBの理屈には、理解し難いものもある。

FRBによる貸倒比率推計で、シティの11.2%より悪いのはキャピタル・ワン(COF.N: 株価, 企業情報, レポート)1行にとどまる。直近の金融危機だけでなく過去数十年間の多くの危機におけるシティの実績を踏まえれば、通常以上に慎重な見方も正当化される。それに「バッドバンク」であるシティ・ホールディングスにはなお、劣化したモーゲージ関連資産が山積みだ。

とはいえ、FRBが適用したヘアカット比率の一部は高過ぎるように見える。FRBのモデルでは、シティは先取特権モーゲージ、第二順位担保付きモーゲージ、ホーム・エクイティ・ローン、商業および産業ローンにおいて、ほぼすべての競合行よりも貸倒比率が高くなる。FRBは「他の消費者」資産については23%もの貸倒比率を示した。シティの場合、これらは大半がアジアと中南米の富裕顧客向けローンであり、3分の1は北米の消費者金融部門ワンメインのローン債権関連だが、同部門については売却を試みている。

その上、FRBの資本計算も理解し難い。リスク資産など、追加的にストレスを掛けた数字を公表すれば手掛かりになろうが、それなしだとシティの資産は1兆ドル弱と想定される。FRBが示した株主還元前の普通株Tier1比率5.9%を当てはめると、普通株は580億ドルになる。

しかしシティの現在の普通株合計からFRBが予想する500億ドルの税引き前損失を単純に差し引いた数字は、これより60億ドル大きい。これは十分ストレステストに合格できる水準で、100億ドルの資本を株主に配分しても、普通株Tier1比率はJPモルガン(JPM.N: 株価, 企業情報, レポート)と同じ5.4%に達するはずだ。その上、過去のリセッションに基づいて計算すればシティのリスク資産は減少し、資本バッファーはさらに増える可能性がある。

もちろん、確実なことを知るのは難しい。しかし少なくとも、資本還元を推進するパンディット氏の動きが、そこまで懸念するには当たらないように見えてくるのは確かだ。

*筆者はロイターBreakingviewsのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。


コラム:米CPIに現れないインフレ、消費者が感じる日常価格とズレ
2012年 03月 15日 13:47 JST 

3月14日、2月の米消費者物価指数(CPI)が16日に発表される。ロイター調査によるエコノミスト予想では1月の2倍となる前月比0.4%上昇が予想されている。ニューヨークで昨年11月撮影(2012年 ロイター/Eric Thayer)

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By Linda Stern

[ワシントン 14日 ロイター] 2月の米消費者物価指数(CPI)が16日に発表される。ロイター調査によるエコノミスト予想では1月の2倍となる前月比0.4%上昇が予想されている。これは主に石油価格が2月に11%上昇した影響だ。

食品とエネルギーを除くコア指数は、1月は0.2%上昇。2月も0.2%上昇と予想されている。

CPIを発表する労働省内のエコノミストを含め、専門家は「コアインフレ」は日々支出する品目を含んでいないと指摘するだろう。しかし、食べること、暖かく過ごすこと、仕事に行くこと以上に消費者にとってコアとなるものはあまりない。

労働省の物価測定法について、エコノミストの一部は異議を唱えている。アメリカン・インスティテュート・フォー・エコノミック・リサーチ(AIER)は、消費者の日々の生活に関わるコストを算出した「日常価格指数」を公表している。この指数は2011年に8%上昇した。一方CPIは3.1%の上昇にとどまっている。住宅や自動車、家具など日常的に購入しない品目を除くことは統計として有効ではないが、「日常価格指数」はインフレを測定するひとつの方法ではある。

労働省は高齢者層に影響するCPI―Eという指数を開発している。これは医療費にウエートを置いており、過去10年では通常のCPI以上に上昇した。

個人の感じる消費者物価は、全国平均に比べて良かったり悪かったりする。たとえば長距離トラックやタクシーのドライバーは、石油価格上昇の影響を受けやすい

連邦準備理事会(FRB)などは、景気の安定と労働市場の持続的改善を予測しているが、物価は近年見られた以上に上昇する可能性がある。石油価格の急上昇が続いたり、住宅価格の下落が反転すれば、急速に上昇するかもしれない。

個人がこれに対応する方法は以下のとおり。(1)インフレが上昇し始めた場合、どの程度急速に上昇するか個人で判断すること。FRBは石油価格上昇による効果は一時的で、インフレ率は2%かそれ以下の水準にとどまるとしている。(2)安売り時の買いだめの習慣。(3)物価が上昇した際の代替消費など、消費行動を考慮に入れた指数「連鎖CPI」があるが、このような労働省が想定する消費行動をとる。(4)倹約努力。エネルギー価格が低下して低水準にとどまるとは考えにくいので、エコカーを買う、ドライブを減らすなどといった行動をとる。医療価格上昇に備えた予防の努力や税制優遇口座の活用も。(5)CPIとともに上昇する商品への老後資金の投資――。

以上はリンダ・スターン記者のコラムです。


09. 2012年3月20日 13:00:59 : IOzibbQO0w
EFSF:15億ユーロの20年債、スプレッド115bpに 
  3月19日(ブルームバーグ):ユーロ圏の救済基金である欧州金融安定ファシリティー(EFSF)は19日に、15億ユーロ(約1650億円)相当の20年債を発行した。欧州債務危機の封じ込めに向けた取り組みの一環。

EFSFの発表によると、2032年償還のEFSF債(表面利率3.875%)の利回りは指標のミッドスワップレートに115ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上乗せで決まった。BNPパリバとコメルツ銀行、DZバンクが幹事業務を手掛けた。発表資料によると、応札額は約48億ユーロだった。

EFSFのクラウス・レグリング最高経営責任者(CEO)は16日、今週3回の起債を計画していることを明らかにしていた。4400億ユーロ規模のEFSFはギリシャ、アイルランド、ポルトガル救済で1920億ユーロを融資することになっている。

大和証券キャピタル・マーケッツ・ヨーロッパの経済調査責任者、クリス・シクルナ氏(ロンドン在勤)は「115bp上乗せは売るための価格設定だ」として、「そこからさらに若干縮小するだろう」との見方を示した。

EFSFは今週このほか20億ユーロの6カ月物証券と30億ユーロ以上の5年債を発行する計画。今後数カ月に調達しなければならない額を考えると、EFSFはさまざまな年限での起債を活発化させるだろうとシクルナ氏は話している。

記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Hannah Benjamin hbenjamin1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Paul Armstrong parmstrong10@bloomberg.net
更新日時: 2012/03/20 02:36 JST


10. 2012年3月20日 14:55:52 : 3CNLte9sGM
ポルトガル財務相:市場復帰には支援条件達成が「必要不可欠」


  3月19日(ブルームバーグ):ポルトガルのガスパル財務相は19日、同国が市場に復帰するためには国際支援プログラムの条件を満たすことが「必要不可欠だ」との認識を示した。

同相はワシントンのピーターソン国際経済研究所で、決定的側面はポルトガルにとって「できるだけ正常な水準の資金調達が市場で再び可能になることだ」と指摘。「そのためには、ポルトガルが時宜にかなった方法でプログラムを完了する必要がある」と述べた。 

コエリョ首相は欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)による780億ユーロ(約8兆6100億円)の支援計画で求められる条件の達成に向け、歳出削減や増税を推し進めている。同国は昨年4月、借り入れコストが急上昇する中、アイルランドとギリシャに続いて支援を要請した。

原題:Gaspar Says ‘Crucial’ for Portugal to Meet Targets inPackage(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Meera Louis mlouis1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chris Wellisz cwellisz@bloomberg.net
更新日時: 2012/03/20 14:21 JST


11. 2012年3月21日 15:00:35 : 3CNLte9sGM
米企業の国外手元資金状況、アップル復配で明らかに

2012年 3月 21日 8:23 JST
 

 アップルは手元資金の大半を米国外で保有している。同社はそれには手を付けない計画だ。

 米国企業のバランスシートについては、国内事業と海外事業に二分されることが増えており、海外事業のバランスシートでは成長のペースが示されることが多く、また国内事業のバランスシートでは役員報酬や配当といった重要な裁量的経費が処理されている。

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 アップルの場合、海外の手元資金が直近の四半期末現在で前年比82%増の640億ドル(5兆3500億円)に膨れ上がった。一方、同時期の米国内の手元資金は37%増加し、336億ドルだった。

 同社のティム・クック最高経営責任者(CEO)は手元資金の活用計画の決定について、海外から資金を還流させる際に生じる課税を考慮し、国内資金だけを対象にしたことを明らかにした。

 通常、海外から資金を還流させた企業は現地国での納税が考慮されて税控除を受ける。しかし、米国の法人税率は現在35%と世界で最も高い水準にあるため、現地国で納税額を差し引いた差額を納税しなければならない。

 税優遇や税控除により、大半の米企業に対する海外の実効税率は米国より低い。そのため、企業は米国で差額を納税してまで海外収入を米国に送還しないのが一般的だ。企業は期間限定の減免税措置を歓迎しているものの、税制の恒久的な改革を強く求めている。

 アップルのピーター・オッペンハイマー最高財務責任者(CFO)は19日に行われた投資家およびアナリストとの電話会見で、「海外の手持ち資金を還流させた場合、税金面で大きな影響が生じる」と述べた。

 同氏はまた「現行の税制は米国企業に対して、経済的阻害要因になっている。それが改正されれば企業は海外資金を国内に還流させる可能性がある」と指摘した。

 19日の会見までは、アップルが税制についての見解を公けにしたことは一度もなかった。しかし、同社が税負担の軽減に向けたロビー活動を行っているハイテク企業の一つであることはよく知られている。

 2004年の米国雇用創出法によって、還流資金に対する実効税率が一時的に5.25%まで引き下げられた。しかし、この一時的な減免税措置は既に失効している。

 同法の目的は、企業が減税で得た資金を米国労働者の雇用に活用することを奨励することだった。しかし、その後の研究では、還流させた資金が新規雇用ではなく配当や自社株買戻しのために使われていたことが判明した。

 格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは先週、金融機関を除く米企業が保有する手元資金が昨年12月時点で1兆2400億ドルに達し、過去最高だった2010年の数字から3%増となったと発表した。同社によると、そのうちの57%(約7000億ドル)は米国外で保有されているという。

記者: Maxwell Murphy


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