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1月の貿易収支は過去最大の赤字−中華圏の旧正月が輸出下押し 識者はこうみる
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/212.html
投稿者 ts 日時 2012 年 2 月 20 日 21:09:39: kUFLMxTYoFY0M
 


http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LZJ1RI0YHQ0X01.html
1月の貿易収支は過去最大の赤字−中華圏の旧正月が輸出下押し(2)


  2月20日(ブルームバーグ):1月の日本の貿易収支は4カ月連続で赤字となり、赤字額は比較可能な1979年以降で最大を記録した。世界経済の減速や歴史的な円高に加え、中華圏が春節(旧正月)休暇に入ったことで輸出が下押しされた。一方で、原子力発電を代替する火力発電向け液化天然ガス(LNG)や原油などの輸入増が続いたことも影響した。

  財務省が20日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月比9.3%減の4兆5102億円と4カ月連続で減少。輸入額は同9.8%増の5兆9852億円だった。差し引きした貿易収支(原数値)は1兆4750億円の赤字となり、過去最大だった2009年1月(9679億円)を大幅に更新した。

  ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査による予想中央値は、貿易収支が1兆4563億円の赤字、輸出額は前年同月比9.4%減、輸入額は同9.6%増だった。

  農林中金総合研究所の南武志主任研究員は統計発表後のリポートで、1月が過去最大の赤字となった要因として、日本の年末年始休暇や中華圏の春節の影響のほか、欧州危機や新興国の景気減速で輸出額が減少したと指摘。一方、原発稼働停止の影響で「原油・LNG輸入需要が強まっている」と述べた。

  バークレイズ・キャピタル証券の森田京平チーフエコノミストは、先行きについて「輸出は今後数カ月のうちに増加に転じるが、復興需要に関わる輸入の増加も見込まれ、少なくとも13年初頭まで貿易赤字は続く」と予想。今回の結果を受けて1月の経常収支も過去最大の赤字になるとしながらも、2月には黒字に戻ると見ている。

        対中国は過去最大の貿易赤字に

  輸出の動向を地域別に見ると、アジア向けは前年同月比13.7%減と09年10月(同15%減)以来の減少幅。うち中国向けは同20.1%減と09年8月(同27.6%減)以来の落ち込みとなり、貿易収支は過去最大の赤字(5879億円)を記録。欧州の需要低迷による鉄鋼や半導体部品などの落ち込みに加え、春節休暇によりほぼ全商品が減少した。

  第一生命経済研究所の新家義貴主任エコノミストは統計発表前に、輸出減は、中華圏の旧正月のタイミングが昨年と異なることで押し下げられている面もあるとし、輸出の基調を判断するには2月の結果とならして見る必要があると指摘していた。

  欧州は、英国向けの自動車(1500−2000cc)やオランダ向けの半導体などの電子部品などが低迷し、前年同月比7.7%減と4カ月連続で減少。貿易黒字は7億円と過去最低だった。一方で、米国向けの輸出は自動車(1500−3000cc)や建設・鉱山用機械などが好調で、同0.6%増と3カ月連続の増。

  輸入を商品別で見ると、液化天然ガスが前年同月比74.3%増の5447億円、数量815万トンと金額、数量ともに過去最大。原油も価格の高止まりで同12.7%増と増加傾向が続いており、輸入額は1月単月では過去2番目の規模だった。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 下土井京子 Kyoko Shimodoi kshimodoi@bloomberg.net

記事に関するエディターへの問い合わせ先:香港 Paul Panckhurst ppanckhurst@bloomberg.net東京 大久保 義人 Yoshito Okubo yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2012/02/20 11:19 JST


http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE81K4A920120220?sp=true
1月貿易赤字、過去最大の1兆4750億円:識者はこうみる
2012年 02月 20日 11:07 JST 

2月20日、1月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は1兆4750億円の赤字となった。都内の港湾施設で1月撮影(2012年 ロイター/Toru Hanai)

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[東京 20日 ロイター] 財務省が20日に発表した1月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は1兆4750億円の赤字となった。世界経済の減速や円高の長期化に、中国の春節休暇による特殊要因が加わり輸出が低迷した結果、過去最大の赤字幅を記録した。これまでの最高はリーマン・ショック後の2009年1月の9679億円だった。

市場関係者のコメントは以下の通り。

●赤字続くも輸出は徐々に改善へ

<コスモ証券 投資情報部 担当課長 田口はるみ氏>

1月の貿易収支は予想通り過去最大の赤字となった。要因は、1)年初である1月は赤字になりやすい、2)アジア旧正月の特殊要因、3)タイ洪水の影響、4)原油価格の上昇──にある。ただ輸出の先行指標とみられているOECD景気先行指数は上向き始めており、4カ月連続で減少している輸出は今後、徐々に改善するとみている。一方、イラン情勢をにらみ原油価格の上昇は引き続き見込まれ、輸入は高めで推移するだろう。貿易収支は先行き改善するだろうが、赤字は続くとみている。

●赤字は日本の構造問題、円安転換なら円債にアゲンスト

<みずほインベスターズ証券・チーフマーケットエコノミスト 落合昂二氏>

1月貿易赤字は過去最大を記録した。中国の春節休暇など特殊要因の影響があったとはいえ、日本の構造的問題を含んでいるため、決して楽観することはできない。輸出面で円高の影響や日本製品の国際競争力の衰え、企業の海外移転、輸入面で原発停止によるLNG輸入や原油価格の上昇傾向などが挙げられるが、早期解決に難しい要因が多い。赤字拡大を止めるのが精いっぱいかもしれない。貿易赤字になったことで経常収支は一時的に赤字になる可能性があるが、所得収支の寄与で恒常的に赤字になる局面までには時間がある。

金融市場への影響について、為替で歴史的な円高がピークアウトし、円安トレンドが発生した可能性も否定できない。円安が続けば輸入物価を押し上げる。円安を好感した株価が一定以上に上昇すると、資産効果が働いて景況感にプラスに作用する可能性がある。貿易赤字が続くようだと、債券市場にとってアゲンストだ。

●ドル高/円安を邪魔する「実需の壁」は薄くなっている

<みずほコーポレート銀行 マーケット・エコノミスト 唐鎌大輔氏>

1月は中華圏の休みの影響があるので、これほど大きな貿易赤字が2、3月と続くことはないが、基本的に日本の貿易収支は輸入、より厳密に言えば輸入価格に振らされている部分が大きいので、原油価格や液化天然ガス(LNG)価格が変わらない限り、今年も赤字が続いてしまうだろう。一方、輸出は、昨年は数量を大きく下押しするような出来事──東日本大震災やタイの洪水など──が重なったので、昨年に比べれば数量面での押し上げは期待でき、現状維持ないし微増の可能性がある。

以上を踏まえれば、輸入に関してはこの高い水準が減って行くという公算がどうしても立たないが、輸出は横ばいもしくは微増の可能性があり、この結果、貿易赤字は縮まるかもしれないものの、大きな黒字は難しいという結論になる。

需給フローに関しては、明らかに円を売りたい人が増えてくる局面に入ってきているが、今まで円高に振れたときの説明で使われてきた「日本は世界最大の対外資産国だから」という事実は1年、2年で変わる話ではない。よって、欧州の問題などで、センチメントが暗い方に向いてくると、また円高になることもあり得るというリスクシナリオを持っておいた方がいい。ただ、方向感としては輸出企業の(円買い)オーダーが掃けてきているので、上(ドル高/円安)に行くのを邪魔する「実需の壁」は薄くなっていると判断している。
 

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コメント
 
01. 2012年2月23日 02:24:59 : cqRnZH2CUM
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34597
The Economist
日本の電機産業:頂点からの転落

2012.02.23(木)
The Economist:プロフィール

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(英エコノミスト誌 2012年2月18日号)

かつて世界のリーダーだった日本の電機メーカーが、転落の道をたどっている。

東京・銀座の高級ショッピングエリアでは、アップルストアは人でいっぱいだが、すぐ近くにあるソニーのショールームは墓場のように閑散としている。

 日本の最大手クラスの電機メーカーはここ数日間で、2011年度に合わせて170億ドルの赤字になるとの見通しを発表した。パナソニック1社だけで100億ドルの赤字を予想している。一方、韓国のサムスンは150億ドルの黒字を謳歌し、米国のアップルは220億ドルの利益を稼いでいる。
根深い病

 日本の5大電機メーカーは2000年以降、企業価値(株式時価総額)を3分の2も失った(図参照)。

 一体何が各社を苦しめているのだろうか? 高コストと円高は不利に働く。これらのメーカーが当てにしていた税控除を請求できなくする最近の法改正も同様だ。だが、病気の根はもっと深い。

 何しろ、あまりにも多くの日本企業が同じような製品を生産している。少なくとも8社が携帯電話を量産している。10社を超えるメーカーが炊飯器を生産し、6社がテレビを生産している。

 このような重複は非効率だ。そのため研究開発が重なり、スケールメリットが低下し、価格決定力が破壊されている。

 日本企業は他社と競争できない市場にとどまることが多い。これは莫大な資本の浪費だ。各社は最も得意とする分野に専念する代わりに、負け組の部門を養うために強い部門からカネを搾り取る。こうした状況は持続し得ない。

 格付け機関のフィッチ・レーティングスは最近、パナソニックとソニーの債券をジャンク(投機的)等級まであと1段階というレベルに格下げする一方、シャープの格付け見通しをネガティブにした。
http://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/2/c/250/img_2c935815046a38fa145143e484fb405024318.gif

NECに見る弱体化の理由

 かつて強大だった日本の電機産業がなぜこれほど弱くなってしまったのかを理解するためには、NECの物語を考えてみるといいだろう。

 NECはかつて、世界有数の大手IT(情報技術)・通信機器メーカーだったが、時代の変化に適応できなかった。同社の株価は過去10年間で90%、この1年だけでも40%下落した。

携帯メーカー大手など6社、次世代携帯基本システムを共同開発

携帯技術で他国の先を行っていた日本はガラパゴス現象に苦しむことになった〔AFPBB News〕

 NECは、NTTから分離された携帯電話事業者、NTTドコモとも取引がある。この関係も、やはり内輪的だ。

 NTTドコモは、メーカー各社がそれぞれ独自の製品を開発して互いに競争することを許さない。代わりに、各メーカーに特定の機能を要求し、すべてのメーカーが破綻せずに操業を続けられるようにしている。

 例えば、あるメーカーが、簡単なカメラを搭載した超薄型携帯電話を作るよう指示される一方で、別のメーカーは、高級カメラを搭載した箱型携帯電話を作るように言われている。

 このことは、日本の携帯電話市場が「ガラパゴス現象」に苦しんでいる理由を説明する助けになる。日本の技術は世界から隔離された形で進化しており、他国ではなかなか成功できない。日本は年間3000万台近い携帯電話を生産しているが、海外ではほとんど売っていない。

 自由化の後、NTTはコストを削減しなければならなかった。NECは減益に見舞われたが、生活はまだ快適だった。そのためNECは、他国の通信機器メーカーが取り組んだ抜本的な改革で頭を悩ますことはなかった。

 実際に多角化しようとした時には、苦境に陥った。1990年代に行った米国のパソコンメーカー、パッカードベルの買収は失敗に終わった。このため、NECは概ね、日本国内に引きこもることになった。
技術的には卓越していたのに・・・

 経営陣の動きが遅いにもかかわらず、NECは多くの場合、技術的には卓越していた。かつては世界最速のスーパーコンピューターの製造でクレイやIBMと張り合っていた。NECのノウハウは、日本の人工衛星計画の成功にとって欠かせないものだった。

 だが、これらは小さな市場だ。NECの研究所は世界最高の部類に入るかもしれないが、今年は研究開発予算を2008年実績の半分まで削減せざるを得なくなっている。


問題がどんどん積み上がっていくと、NECは、LCD(液晶ディスプレイ)事業や携帯電話事業、パソコン事業の持ち株などの資産の売却に踏み切った。だが、ぐずぐずしたせいで、売却金額は減ってしまった。しかも、こうした合弁事業とはきっぱりと決別しておらず、少数株主として残っている。
変わらねばならないのに変われない

シャープ、中国でのアクオス販売店数を倍増へ

日本の大手電機メーカーは、サムスンやアップルに市場シェアを奪われている〔AFPBB News〕

 NECは現在、他社が生産していないものはほとんど生産していない。だが日本にとっては残念なことに、こうした状況に置かれているのは決してNECだけではない。

 シャープの携帯電話とLCDテレビは、パナソニック、ソニー、東芝、日立製作所の競合製品と戦わなければならない。しかも各社は皆、サムスンとアップルに市場シェアを奪われている。

 「他の日本企業がNECを見る時、それがNECだけの問題だと考えることはできない」と、ある大手電機メーカーの元幹部は言う。

 日本企業は、こうした現状について何か手は打つのだろうか? この元幹部は、視線をそらして溜息をつき、「変わらなければならないことは誰もが分かっているのに、誰もその変化を起こせない」と言う。


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