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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE81K44E20120217
現在の円安は震災後の円売りに酷似、早晩巻き戻しも
2012年 02月 17日 16:21 JST
2月17日、来週の外国為替市場では、日米欧金融緩和競争で一歩先に出た円が短期筋に売られやすい地合いが続きそうだ。写真は昨年10月撮影(2012年 ロイター)
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[東京 17日 ロイター] 来週の外国為替市場では、日米欧金融緩和競争で一歩先に出た円が短期筋に売られやすい地合いが続きそうだ。週初に予定される日本の1月貿易統計や、このところの日米金利差の拡大が短期筋にドル買い/円売りの口実を与えるとみられている。
ただ、現在の円安が、短期筋が円売りを仕掛けた去年の震災後に酷似しているとの指摘もあり、当時のように早晩ドル高/円安が巻き戻される可能性もあるという。
予想レンジはドル/円が77.50─79.50円、ユーロ/ドルが1.2900─1.3250ドル。
欧州では、20日のユーロ圏財務相会合で1300億ユーロの第2次支援が承認される可能性が高まっているが、連日ギリシャ関連のヘッドラインリスクに踊らされてきた市場参加者の間では疲労感が広がっているという。「(第2次支援が承認されても)先々の懸念が全て払しょくされるわけではないので、1.3250ドル以上の反発は難しいだろう」(外銀)との声も出ている。
20日から始まる週は、米国の「住宅指標の週」。22日の住宅ローン借り換え申請件数や1月中古住宅販売、23日の12月住宅価格指数、24日の1月新築一戸建て住宅販売等の指標が続く。
<日米金利差拡大>
為替市場では日銀による予想外の追加緩和をきっかけに円安が進んでおり、安住淳財務相は17日に円相場が対ドルで3カ月半ぶりに79円台へ下落したことについて「日銀の対応が時宜にかなっていたことを反映している」との認識を示した。
しかし、市場では最近のドル高の背景について別の見方も出ている。
「緩和の効果がこれからも続くとの見通しでドルが買われているわけではないと思っている」とSMBC日興証券金融市場調査部、シニア債券為替ストラテジストの野地慎氏は述べ、最近の米短期金融市場での金利動向に言及する。
米国では、FF金利先物の動きに合わせて、OIS(オーバーナイトインデックススワップ)や2年物米国債利回りが上昇傾向にある。FF先物は2012年12月限より長いゾーンでは価格下落(金利上昇)が見られる。
「米国は2014年終盤まではゼロ金利が続かないとの観測が浮上し、2年債の日米金利差は実際に拡大している」と野地氏は指摘したうえで、「これが金利差をベースにトレードしているファンド勢にドル買いのインセンティブを与えているのだろう」と分析する。
2年物米国債利回りは16日に0.2982%まで上昇し、昨年12月27日以来の高水準となった。一方、日銀の追加緩和決定を受け日本の2年国債利回りは0.100%まで低下している。
<震災後の円売りに酷似>
市場では、目下のドル買い/円売りの動きが、東日本大震災後の昨年3月半ばから4月初旬の動きに似ているとの指摘が出ている。ドルは昨年3月18日のG7協調介入後、しばらく81円を挟んだレンジで推移していたが、海外短期筋のドル買いにリードされ、3月25日から上昇し始め、4月6日には85円台半ばまで上値を伸ばした。
「当時のドル/円上昇の主因は、東日本大震災とその後の原発事故を受けて、日本の国際収支と財政状況が大幅に悪化するとの見方に基づいた海外勢の円売りだった」とJPモルガン・チェース銀、チーフFXストラテジスト棚瀬順哉氏はいう。
しかし、ドル/円はその後約1カ月間で当初の上昇分を失った。
同氏は「当時の上昇は5.6%で、現在に当てはめて直近の底値から5.6%の上昇を上乗せすると、80.31円になる」と指摘したうえで、「昨年3―4月は本邦企業・投資家のオペレーションが一時的に停止する異常事態だったことを鑑みるに、今回のピークは当時よりも低くなる可能性が高いと考えられる」との見方を示した。
住友信託銀行マーケット・ストラテジスト、瀬良礼子氏は「完全に円高トレンドが転換したかどうかについては、物価の相対スピードの問題が変わらない限り、大きな流れは変わりづらい」と指摘する。「米連邦準備理事会(FRB)が2%をゴールとする中で、日銀は1%がめどとなっており、これは1%の円高トレンドが目指されていることでもある。本格転換と判断するにはまだ早いのではないか」とみている。
<本邦実需勢は売り買い両サイド>
本邦サイドの動きは売り買い両サイドで予想される。
このところの市場では輸出企業の動意が薄い一方で、輸入企業によるドル買いがコンスタントに出ているという。
「原発事故以来、LNG(液化天然ガス)への依存度が増していて、その手当のためのドル買いがコンスタントに出ている」(邦銀)との指摘も聞かれた。
他方、季節要因としての円買い/外貨売りのフローも指摘されている。
「本邦企業による海外留保利益の国内送金も一因となり、ドル/円は2月半ばから3月半ばにかけて下落するという明確な季節性がある」とJPモルガンの棚瀬氏は言う。
(ロイターニュース 森佳子)
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