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ロシア政治経済ジャーナル No.805
2012/2/15
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
前号では、「日本が東洋のサウジアラビアになるかもしれない」と
いう話をしました。
日本の近海には、「メタンハイドレートが世界一多い」と。
で、今回は「アメリカのエネルギー革命について書く」と予告しま
した。
ところが、前号の内容について、いろいろ新しい情報が入ってき
ました。
それで、今回は前号のつづきを書かせていただきます。
メタンハイドレート、日本で世界初の海底採掘!
「タイミングよく」というか、こんな情報が入ってきました。
↓
<メタンハイドレート、渥美沖で採掘へ…海底は初
読売新聞 2月14日(火)11時50分配信
次世代のエネルギー資源として期待される「メタンハイドレート」
の採掘試験に向けた作業が14日朝、愛知県渥美半島沖で始ま
った。
海底で採掘するのは世界初の試みで、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
商業化が実現すれば、天然ガスなどの資源を輸入に頼る日本
にとって、
待望の国産資源となる。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
地球深部探査船「ちきゅう」(総トン数約5万6700トン)が、愛
知県沖約70キロ・メートルの地点で準備作業に入り、夕方以
降、本格的な採掘試験に着手する予定だ。
試験は、独立行政法人「石油天然ガス・金属鉱物資源機構」
が、経済産業省の委託を受けて行う。
メタンハイドレートは、メタンガスと水が結晶化した天然ガスの
一種。
静岡県から和歌山県にかけての海域には、メタンハイドレー
トを含む地層が広がり、日本で消費される天然ガス13年分
の量が埋蔵されているという。>
コメントは必要ないと思いますが、「原発絶対安全神話」が崩れ、
「メタンハイドレート実用化」への歩みが加速しています。
藻の油が、超エネルギー革命を起こす!
とはいえ、メタンハイドレートに反対する人もいるのですね。
前号で私も「新エネルギーは必ずしも『クリーンエネルギー』とは
いえない」と書きました。
ジャパンイニシアチブの天野理事からは、こんなメールをいただ
きました。
↓
<北野 幸伯様
お世話になっております。
NPO法人ジャパンイニシアチブ/天野統康です。
(個人的な話なので中略)
現在の日本の政治は機能不全を起こしています。
長年、属国だったのが祟っているようです。
大臣が所属の省庁のことを何もわかっていない状況です。
北野様が主張されているように日本が自立できる国家になるように
まい進していきたいと思っています。
ところで、北野様はオーランチオキトリウムという藻が石油を作り出
す技術をご 存知ですか?
石油を効率的に作る藻、オーランチオキトリウムをわかりやすく解説
<http://10douga.blog90.fc2.com/blog-entry-579.html>
http://10douga.blog90.fc2.com/blog-entry-579.html
「2万ヘクタールの面積があれば日本の年間石油消費量を賄える。
日本中にたく さんある耕作放棄地を一部利用すれば実現可能。
1000億円くらいの予算があれば6〜10年くらいで実用化できる
見通し。」
オーランチオキトリウムの実現を推進しているのは、元長野県知
事の田中康夫衆 議院議員です。
実は、私の周りではメタンハイドレードの評判があまり良くありま
せん。
海底を掘ることが地震などを誘発し、危険だというのです。
私も詳しくはわかりませんが、オーランチオキトリウムの活用によ
って日本のエ ネルギーの自給自足を実現することが日本自立
の最短の道なのではないか、と思っています。>
それで、私も早速動画を見てみました。
大げさでなく、「目ん玉が飛び出るか!?」と思いました。
卒倒ものです。
ポイントを書いておきます。
聞き手は環境ジャーナリスト・富永秀一さん。
解説は、筑波大学大学院生命環境科学研究科、渡邊信教授。
・藻から油が取れる
・今の石油は、「もともと『藻』が変化したもの」という説が有力
・藻がつくった油は、「石油」のかわりになる
・燃料として利用できるのはもちろん、藻の油からプラスチッ
クをつくることも可能
・これは完璧な「石油代替エネルギー」であり、「再生可能エ
ネルギー」である
・ガソリンにもなるので、今のインフラを全部そのまま利用し
つづけることができ、社会構造を変化させる必要がない
(例、電気自動車の普及には、全国各地に充電装置の設置
が必要)
・藻油の製品化はされていないが、実験はかなりすすんで
いる
・藻油で、飛行機、自動車を動かすのは実験済み
・渡邊教授のグループは、油を大量に出す藻「オーランチオ
キトリウム」を発見した
・オーランチオキトリウムは成長が速く、「4日ごと」に収穫で
きる
・その場合、1ヘクタールあたりの油生産量は年間1000トン
(!)に達する
・さらに効率的なやり方を導入すれば、年間生産量は1万ト
ン(!!!)に達する
・日本の年間原油輸入量は2億トン
・年間原油輸入量を「藻」でまかなうには2万ヘクタールあ
ればいい
・2万ヘクタールとは、日本の「耕作放棄地」のたった5%
(!!!)に過ぎない
・藻油の生産コストは、リッター50〜100円で、原油以下も可能
・2万ヘクタールといわず、もっと大規模に生産すれば、日本は
油輸出国になれる
・そして、世界からエネルギー問題はなくなる
・藻油の実用化と普及を目指すための組織が「藻類産業創成
コンソーシアム」
・この組織には、「豊田中央研究所」「デンソー」「キッコーマン」
「出光興産」など日本企業50社以上が参加している
・藻油で日本の石油需要をまかなえるようになるために必要
な期間は10年、投資は1000億円程度である
・成功した場合の見返りは250兆円(!)
・アメリカはすでに「藻油」の研究に産官一体となった取り組み
をしている
・その理由は、「国を守るため」である
・渡邊教授には海外からのオファーもあるが、教授は「日本発」
にこだわる
・それは、日本が世界で一番「平和志向」が強いからである
ざっくり書きましたが、字で書くとインパクトが減少しますね。
是非皆さんも、「動画」をごらんになってください。
↓
http://www.youtube.com/watch?v=IVObdsDFUFU&feature=youtu.be
そして、この動画をできるかぎり拡散していただければと思います。
そういえば、孫さんは、「耕作放棄地」に「太陽光パネル」をどんど
ん設置するとおっしゃってました。
それよりも、「藻油」の生産設備をつくったほうが効率的ですね。
橋下さんの「八策」にもぜひ入れてもらいたいと思います。
今の日本に必要なこと
メタンハイドレートと藻油の話をしました。
前号でも書きましたが、日本が勝ち目のない戦争に突き進んでいっ
た最大の理由は、「エネルギー問題」にありました。
アメリカ、イギリス、中国、オランダが結託し、日本が石油を買えない
いようにしたのです。(ABCD包囲網)
今もこういう状況は変わっていません。
日本のエネルギー自給率はたったの4%。
再びアメリカとの仲が険悪になれば、あの国は日本を、2次大戦
前と同じ手法で追い詰めることができます。
だから、日本は「エネルギー自給率100%」を目指すべきです。
(もちろん、アメリカと良好な関係を保つことは安保上絶対必要)
「・・・・・・・そんなの絶対ムリだ!」
というのが、今までの常識でした。
しかし、メタンハイドレートもあるし、藻油もある。
太陽光も太陽熱も地熱も風力も小型水力も、全部やったらいい。
今の日本には目標が必要です。
明治政府の目標は、経済力と軍事力で欧米列強に追いつくこ
とでした。
戦後の目標は、経済力で欧米に追いつくことでした。
目標があるとき、日本はとんでもない集中力で、爆発的成長を
遂げたのです。
しかし、バブル崩壊後、日本は目標を失いました。
もう20年以上も、目標なく漂流している。
今度は、「エネルギー自給率を100%にする!」という目標をた
てたらどうでしょうか?
それが、経済にも劇的効果を生みます。
たとえば、耕作放棄地の5%といわず、100%を「藻油」生産施設にすれ
ば?
理論的には、日本の原油輸入量の20倍(!)の油を生産することが
できるようになる。
すると、日本は「油輸出大国」になります。
「貿易赤字国家に転落!」とか「経常黒字もいつまでつづくやら」など
と悩む必要もなくなるでしょう。
電気自動車の設備を全国津々浦々に設置するのも、景気を刺激しま
す。
日本の公共施設全部に「ソーラーパネル」を設置すれば、これも経済
活性化に貢献します。
今の閉塞感を打開するためには、なにか国民がワクワクするような、
元気が出るような目標が必要。
「不退転の決意で『大増税』します!」
「消費税は【倍増】、所得税も、法人税も全部上げます!」
「不退転の決意で【トリプル大増税】にとりくみます!」
とか、
「国を開かねば『世界の孤児』になるので、農業は壊滅してもTPP
に参加します!」
とか、目標きくだけで、国民はゲンナリしちゃうんですよ。
それより
「日本はエネルギー自給率100%を目指します。
それは、現実的な目標です。
藻油もあるし、メタンハイドレートもあります。
太陽光も太陽熱も地熱も小型水力も風力もゴミバイオもあります。
そして、『エネルギー革命』のプロセスで、日本経済は大復活します」
どうですか?
なんかワクワクしてきませんか?
「エネルギー革命による、日本経済大復活!」
「日本のエネルギー自給率を100%にすることで、日本経済を大
復活させます!」
こういう政党が現れたら、私は支持したいと思いますね。
だって、「エネルギー自給率100%」は現実的に可能なのですよ。
>>
(私のコメント)
日本の閉塞感を破るにはまずフクシマの始末をちゃんとつけることが第一で、脱原発を宣言し、藻油、メタンハドレードなどの新エネルギーに国を挙げて取り組む集中力です。これを妨害するであろう勢力を軍、警察で取り締まる体制を作ることも必要です。
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