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http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34518
衰退する日本への攻撃機会をうかがう中国 太り続ける既得権益村と無能な政治家の罪
今週は自動車メーカーの第4四半期の決算が出揃った。トヨタ自動車やホンダはタイの洪水や円高の影響が大きく響いて大幅減益となり、主要7社の純利益は前年同期比で6割減となった。
一方で、タイへの依存が少なく、またカルロス・ゴーン社長のもと海外生産を積極的に進めてきた日産自動車は2012年3月期の連結決算で純利益が約2900億円となり、ホンダの約2150億円、トヨタの約2000億円を抜いて日本の自動車業界で初の首位に躍り出ることが確実となった。
トヨタは世界3位に後退
タイを輸出拠点の核として世界の自動車メーカーの中で最も積極的な投資を行ってきたトヨタは洪水の影響をもろに受けた形で、自動車販売台数トップの座を米国のゼネラル・モーターズ(GM)に明け渡しただけでなく、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)にも抜かれて3位に後退するもようである。
ショッキングな事実ではあるが、昨年は東日本大震災とタイの洪水という“想定外”の天災が日本と日本の産業界を襲っただけに純利益や販売台数のランキングが持つ意味はそれほど大きくはないのかもしれない。いずれトヨタは世界一へ復帰するだろう。
ただ、トヨタの決算発表の中で気になることが1つあった。子会社のトヨタ自動車九州で作っているSUVの「ハイランダー」の生産を2013年に打ち切り、米国に移管するというものだ。
ハイランダーは日本で販売しておらず米国や中国市場が中心とはいえ、日本、それも生産コストの安い九州の子会社の生産を打ち切って、1人当たりの国内総生産(GDP)が日本よりも高い米国で生産するということをどうとらえればいいのか。
ニーズのあるところで作るというのは確かにうなずける。しかし、英フィナンシャル・タイムズ紙の『本格回復の初期兆候を見せる米国経済』によると、米国は今年3%の成長が見込めるという。
日本と米国の1人当たりGDPの差はどんどん広がっていく傾向にある。日本の雇用は守るとしているトヨタでも、日本のリスクにはしっかりとヘッジしておきたいということではないだろうか。
日本国債の金利をできるだけ抑えるために、デフレ政策を続けて名目金利を低く抑えたい。そして国債を買ってもらっている金融機関には何もせずに利ざやが取れる利益供与を続けたい。国債の暴落危機に対しては、消費税率のアップで対処する。
財務省を中心とする金融村のためのこうした政策により、日本の製造業は内需低迷と円高に苦しみ、また構造改革が進まないことから電力料金などの引き下げがままならず、必死のコスト削減努力も限界に達している。
金融村、既得権村が太り、あるいは焼け太る一方で、日本の成長を支える産業は日本のリスクを嫌って海外へ向かう。2011年に日本が貿易赤字に転落したのは、もちろん震災の影響だが、その底流にはこうした構造があるのは間違いない。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34505
アフリカで相次いだ中国人拉致事件
さて、今週は中国関連の記事が読者の注目を集めた。中国人労働者の拉致事件を扱った記事2本が非常によく読まれている。
1つは、中国コラムで人気の宮家邦彦氏による『アフリカで露呈した中国のお寒い危機管理能力』。もう1つは、フィナンシャル・タイムズ紙の『台頭する中国、不本意な超大国の試練』だ。
1月28日にスーダンで、1月31日にはエジプトで中国人労働者が拉致された。エジプトの事件は翌日スピード解決したが、スーダンの事件では人質1人が射殺され、残りの29人は2月7日になって解放されている。
両記事とも、後発の超大国である中国が、資源確保のためには政情不安などで危険な地域に進出せざるを得ない点を指摘している。「美味しい」開発先は既に先進国に独占されているからだ。ここに、急激に経済発展した「中国株式会社」の脆弱性が見えると、宮家氏は述べている。
フィナンシャル・タイムズ紙は、危険地域で働く自国民を守るため、中国政府が人民解放軍の元幹部による警備会社の設立を密かに奨励してきたことに触れている。また、「一部の中国海軍幹部は、中国が国益を守るためには、在外基地が必要になると語っている」としている。
その中国の軍拡に対し、あまりにも危機感が薄い日本の国政に警鐘を鳴らしているのが、『「中国の正体」に気がつかない日本』だ。筆者の古森義久氏は、産経新聞ワシントン駐在編集特別委員・論説委員である。
古森氏は自著『「中国の正体」を暴く』(小学館101新書)で取材した米国の中国軍事研究の専門家たちの見解から、日本の国防にとって重要なポイントを挙げている。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34473
1つは、ここ20年ほど国防費を一貫して前年比2桁増やしてきた中国の軍拡の目標は、従来考えられていた「台湾制圧」を超え、米国や米軍に向けられているというものだ。これは東アジア西太平洋全域でのパワーバランスに大きな影響を与え得る。
もう1つは、中国が日本に対して歴史的に特別な敵対意識を持っているという点。古森氏は、ヘリテージ財団のディーン・チェン首席中国研究員が引用した、人民解放軍のある将軍による次のコメントを紹介している。
「私たちは米国とは和解や協調を達成できるかもしれないが、日本とはそうはいかない。日本は中国にとって、なお軍事的な脅威として残っていくだろう」
このところの防衛大臣は非常に短命だ。古森氏の警鐘は民主党政権に届くのだろうか。
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