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やっぱり潰せ![東電]勝俣会長の後任なんて誰が引き受けるものか
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2012/2/10 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
みんなが逃げるドロ舟東電
「東京電力のドン」に君臨してきた勝俣恒久会長(71)が6月の株主総会で退任する見通しとなった。政府などでつくる「原子力損害賠償支援機構」が1兆円規模の公的資金を東電に投入するのに伴い、経営責任の明確化を求めたのだ。後任は外部の企業経営者を軸に調整しているらしいが、よほどのバカじゃない限り、引き受け手はいないだろう。
「すでに有力候補だったJR東海の葛西敬之会長が固辞したと報じられていますが、他にも牛尾治朗ウシオ電機会長、張富士夫トヨタ自動車会長――など財界関係者の名前が浮上しています。しかし、誰が火中の栗を拾うものか。事実上の債務超過なのですからことごとく断られるでしょう」(電力業界事情通)
原発の事故処理や損害賠償に加え、途方もない廃炉作業やそれに伴う会社資産の売却やリストラ……。誰だってやりたくないだろうし、資金繰りがまた絶望的だ。
「東電は昨年9月時点で約3兆8000億円の長・短期借入金を抱え、未償還社債残高が約3兆9000億円に上っている。これまでは黒字経営だったから借金返済や社債償還は余裕だったが、今や年間の赤字は6000億円。手元資金が約9500億円あるとはいえ、今後1年間の社債の償還予定額だけで約7500億円もあるから枯渇は時間の問題です。このままだと確実に『債務超過』だし、キャッシュが足りなくなるのです。公的資金でしのげば国民の批判を浴びる。経営者は生き地獄です」(経済ジャーナリスト)
さらに東電には5兆円とも7兆円ともいわれる巨額の賠償費用が必要になる。勝俣のクビを切ったところでニッチもサッチもいかないのだ。
経済ジャーナリストの荻原博子氏がこう言う。
「クビをすげ替えれば何とかなるという発想自体が間違いです。東電は本来、破綻処理すべき会社です。破綻させれば、銀行が融資した4兆円の債務はゼロだし、子会社の資産も全て明らかになる。まずは、そうやって捻出したお金を真っ先に賠償に充てるべきです。それなのに1兆円もの税金を出して救済するのはおかしいですよ。良識ある経営者なら後任を引き受けないのは当たり前です」
結局、民間候補が見つからず、経産省の現役官僚やOBがチャッカリ後釜に就いたら最悪だ。
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