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「国が線量管理を」不安増す作業員
2013年1月18日 東京新聞[社会]
被ばくの危険があるのに、現場の線量も、浴びた線量も知らされない─。本紙の除染作業員への聞き取りで、ずさんな現場管理の実態が浮かび上がった。中には放射線講習すら実施していない業者も。作業員からは「被ばく線量は国が責任を持って、きちんと管理してほしい」など改善を求める声が上がっている。(片山夏子、大野孝志)
福島県楢葉町で除染作業をする男性は、放射線に関する講習も受けず、現場に送り込まれた。「自分がどのくらい被ばくしているかまったく分からない。将来、何かあったときに大丈夫なのか不安」と話す。
身につけている個人線量計(ガラスバッチ)は数字は表示されないタイプ。1、2カ月に一度、業者に提出しているが、結果は知らない。現場の放射線量の説明もない。
田村市で除染をした作業員は、現場を離れた今も、被ばく線量を知らされていない。
現場責任者が持つ線量計の数値を日報に書き写してはいたが、責任者は別の現場にいることも多く、実際の被ばく線量を反映しているわけではない。内部被ばく検査も「異常なし」と言われて終わりだった。
現場作業の前、業者は現場の線量や土のセシウム濃度を作業員に知らせる義務があるが、これもほとんど守られていない。
作業員の一人は「現場の線量は低いと言われただけ。プレハブの休憩所ができる前は、外で弁当を食べ、たばこも缶が置かれた外で吸っていた」と明かした。現場での飲食や喫煙は内部被ばくにつながるため、禁止されているが、徹底されていなかった。
田村市の現場では、放射性物質が付着した道具やシート、長靴を「車が汚れるから川で洗ってこい」と指示された。この男性は「ためらっていると、早く洗ってこいと上司に怒鳴られた。道具の汚染検査はやっていなかった」という。使い終わったマスクは回収していたが、汚れた長靴は普通のごみとして捨てていたという。
別の男性は、除染で汚れた泥だらけの作業服を、宿泊施設の一般の人も使う洗濯機で洗っていた。この男性も使えなくなった長靴はごみ箱に捨てていた。
[除染の規則]
福島の事故を受け、厚生労働省は、労働安全衛生法に基づき「除染業務等にかかる電離放射線障害防止規則」を定めた。除染作業員の健康を守るため、作業員に除染講習を受けさせることや被ばく線量を告知することを業者に義務づけている。違反した場合、業者に6カ月以下の懲役か50万円以下の罰金が科されることもある。
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