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「天木直人氏の視点ー(2013/01/10)」 :本音言いまっせー!
除染というものがいかにいい加減なものであるかを私は近所で行なわ
れている作業を見ながら実感していた。
そしてその事を何度も書いてきた。
だから朝日新聞が新年早々の1月4日の紙面で東電福島第一原発周辺
で行なわれて来た除染作業で手抜きが横行していた事実をスクープした
時、やはりそうかという思いでそれを読み流した。
その後各紙が後追いの調査報道をしてこの問題が世間に知られること
となった。
しかし福島と那須塩原では汚染程度が違う。
那須塩原の除染は予算の無駄遣いで済まされるかもしれないが、福島
原発付近での除染は人体の影響に関わってくる問題だ。
その除染作業がこれほどまでに不十分であった事は深刻である。
さすがに当時の担当大臣であった細野豪志元環境相も「私自身も責任
がある」と認めざるを得なかった(1月8日朝日)。
しかしその後の朝日の調査報道でさらにあらたな事実が分かった。
環境省はこの朝日のスクープに対しても直ちに動こうとはしなかった
という(1月10日朝日)。
なぜ動きがにぶいのか。それは環境省は手抜き除染が行なわれていた
事を朝日にスクープされる前に既に知っていたからだ。知っていながら
放置していたのだ。
そう思って細野元環境相の発言記事をもう一度読み返してみたらこう
言っていた。
「根本的な問題は中間貯蔵施設が確保できずに『仮置き場』がないこ
と。除染で出る多くの廃棄物を置く所がないから(手抜き除染を)考え
る人が出てきてもおかしくない状況があった」と。(1月8日朝日)
驚くべき率直な発言だ。
しかし元環境相のこの発言は重大である。
細野氏は当時除染の旗振り役を盛んにやっていた。問題があるのを
知っていながら除染の重要性を強調して住民や国民を騙していたという
ことだ。
この朝日の報道を知った後でも石原伸晃環境相の動きは見えないとい
う。
それは当然だ。中間貯蔵場所の問題は何も片付いていないからだ。
有効な手が打てないのは民主党政権の時と同じだ。
つまり朝日がスクープした手抜き除染の問題は、それが明るみになっ
ても何も解決されないままいたずらに日にちが過ぎていくのである。
原発問題の本質はここにある。
すなわち除染問題や被曝の危険にさらされている住民をどう救うかと
いう事こそ解決されるべき喫緊の問題なのである。
この問題に何も手を打たないまま、原発再稼動反対を叫び、脱原発を
訴えても世論は動かないわけだ。
おまけにいまだ原発事故は終っていない。
放射能は出続けており、廃炉問題や核廃棄物の再処理問題などもメド
が立っていない。
こうして考えて行くと日本が直面している原発問題は本当に深刻であ
る。
危機意識が政府も官僚も財界もメディアも、あまりにも希薄ではない
のか。
それとも分かっていてもどうにもならないということか。
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