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震災がれき反対 また逮捕者
2012年12月21日 東京新聞[こちら特報部:ニュースの追跡]
大阪市が放射性物質を含んだ震災がれきの処理を受け入れた問題で、JR大阪駅前で通行人に焼却や埋め立てへの反対を訴えた大学教員ら3人が逮捕された。「通行人の妨げにはなっていない。表現の自由を侵害している」と、憲法学者ら70人が抗議声明を発表する事態になっている。(出田阿生)
大阪府警は今月9日、阪南大学の下地真樹准教授(40)ら3人を威力業務妨害と不退去の容疑で逮捕した。府警警備部によると、下地准教授らは、今年10月17日午後2時40分ごろから約1時間半、JR大阪駅の駅頭で演説をしながらビラを配ったり、駅構内の通路をシュプレヒコールを上げて練り歩いたという。駅員が退去するよう求めたが応じず、駅の業務を妨介した─としている。
当時、現場にいた人によると、子連れの女性など市民約40人が横断幕を掲げ、ハンドマイクで受け入れ反対を通行人に訴えたり、ビラを配ったりした。その後、市役所前で予定されていた抗議行動に向かうため、駅構内の通路を通過した。
現行犯ではなく、約2カ月後の異例の令状逮捕だった。下地准教授らの救援活動をしている関係者は「募金活動や選挙での街頭演説のように、公共の場でマイクを使って訴えたり、ビラを配っていただけ。なぜこれが威力業務妨害罪や不退去罪になるのか」と憤る。
訴えていた場所は駅を出たところの歩道。夜になると、若者が演奏することもある。歩道の半分は市道、駅寄りの半分はJRの敷地とされているが、当然境界線は引かれていない。JR西日本は「駅構内での演説やビラ配布などは困る。駅員が再三退去するよう注意したが、聞き入れられなかった」と説明する。
駅構内を通過する際も「デモと勘違いされないように三々五々歩いていた。歩きながらマイクで訴えたり、ビラ配布をしたという事実はない」(前出の関係者)、「隊列を組んではいないが、反対を叫んだり、ビラを配ってデモ同然だった」(府警)と食い違う。
抗議声明を出した憲法学者の一人、龍谷大の石埼学教授は「厳密に言えば、通行人にビラを配ろうとして、歩道のJR敷地に足を踏み込むことはあるだろう。だが、駅の業務を妨害するほど悪質とは考えにくい。市民が街頭でがれき処理について、政治主張を穏便な形で訴えた表現活動であり、威力業務妨害罪や不退去罪が成立するとは考えられない」と話す。
大阪府と大阪市は岩手県の震災がれきの試験的な焼却・埋め立てを11月に実施、来年2月から本格焼却・埋め立てを開始する予定だ。11月には、住民説明会が開かれた区民ホールの廊下で抗議していた人たちが建造物侵入容疑などで逮捕(後に威力業務妨害罪で起訴)されるなど、反対活動への警察の介入が相次いでいる。今年9月からの逮捕、起訴で現在も8人が拘留されている。
石埼教授は「政治的な問題は民主的に解決すべきこと。正当な言論活動に対して、恣意的に刑罰権を発動すれば、市民は委縮し、やがて政治的活動を差し控えるようになる。今回の逮捕は憲法が保護する表現の自由を侵害し、ひいては民主主義を害する暴挙だ」と厳しく批判している。
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