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作業員が集まらない 福島第一原発
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2012年12月19日00:00 とある原発の溶融貫通(メルトスルー)
一年前の十二月十六日、政府が突然、東京電力福島第一原発の「事故収束」を宣言した。被ばく線量が高い作業が今後増えるにもかかわらず、宣言を境に危険手当の打ち切りや給料カットが相次ぎ、作業員の待遇が悪化。最近では作業員が集まらなくなっている。廃炉への道は遠く、民主党から政権を奪い返した自民、公明両党には厳しい現実とどう向き合うのかが問われている。(片山夏子)
給料は手取りで月額二十万円に届くかどうか。危険手当はなし。寮もなし−。
福島県いわき市のハローワークで福島第一の求人を調べると、こんな実情が浮かび上がった。コンクリートを流し込む枠を作る型枠大工など技術や経験のある人は月四十万円以上と高いが、他の職種は多かれ少なかれ被ばくするのに給料が安い。大半が年収三百万円にとても満たない。
二十件ほどの求人情報を見ていくと、危険手当の記載は一件だけで一日わずか二千円。ほとんどのケースで宿泊費は自分で負担しなければならない。
警戒区域内に事務所があった下請け会社の社長はこの秋、作業員を募集したが一人も決まらなかった。「福島での除染や清掃、軽作業など」として募集したが、連絡があった人に福島第一での作業と伝えたとたん「原発は嫌だ」と断られた。
社長が求人で出した日給は一万〜一万数千円。「危険手当を上乗せしたいが、(上位の下請け会社から)もらっていない。被ばくするし、もっと出したいがぎりぎり。これ以上条件が悪化したらどうしたらいいのか」と頭を抱えた。条件悪化が進んだのは、「あの耳を疑った収束宣言の後」という。
宣言までは、いわき市などの旅館で共同生活をしながら働く作業員が多かったが、宣言後は危険手当が出なくなり、旅館を引き払うように求められるケースが増えた。自らも避難者である作業員も多く、仮設住宅は遠いため、宿泊は重要な労働条件の一つになる。
東電が福島第一でもコスト削減に躍起になり、そのしわ寄せは下請けに行く。別の下請け会社の社長は、上位の会社から給与の引き下げを言われ、「従業員の社会保険も払えないぐらい会社はぎりぎり。これ以上下がったらやっていけない」と嘆いた。
今後、福島第一では建屋内の被ばく線量が高い作業が増える。作業員の「五年で一〇〇ミリシーベルト」の線量限度を守るには、特定の人が被ばくしないよう、ローテーションできる人数が必要になる。
東電は、今後は必要とされる作業員数が減り、事故後に福島第一で働く従事者登録した人が延べ約二万四千人いるとして、作業員は足りると強調する。
福島第一で長年働いてきたベテラン作業員は、総選挙を受け「宣言後、労働環境が悪くなった。(新政権は)福島第一で働く人間のことを忘れず、収束作業が進むように現場をバックアップしてほしい」と願いを語った。
(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012121802000129.html
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たった月20万のために命を捨てる人はいないと思います。
早く多重請負構造を改め,労働者に適切な賃金が払われるようにしないと。
だた,あと2年経ったら,若い人は原発で働くか戦争に行くかの選択を強いられるようになると思う。
東電はその時を待っているのかもしれません。
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