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選挙と原発
http://takedanet.com/2012/12/post_7d9f.html
平成24年12月17日 武田邦彦(中部大学)
総選挙で自民党が勝ったことで、原発の再開に反対の人の内、ガックリきている方もおられると思います。人の活動には「報われることを願って活動する」場合と、「報われないことを覚悟で活動する」場合があります。
私は原発事故以来、「子どもの被曝をできるだけ減らす」ということを中心として活動してきました。それは「報われない方向に努力する」という奇妙な活動です。
というのは、「被曝を減らす」という事に成功したら、子どもの病気が減り、その結果「被曝が危険だと言っていたけれど、たった**人しか病気にならなかったじゃないか」と言われるからです。その意味ではまさに「自分が非難されるために日夜、努力をしている」ということになります。
特に、被曝と病気は「確率的」なので、表面化しません。だから、いっそう、この傾向が高いのです。
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しかし、この世のお母さんの毎日は、子どもの将来を思って叱り、偏食を直し、陰では子どもの希望に添ってやれないことに涙を流すのです。自分が報われることを期待して子どもを育てるのではありません。まさに「優しいお母さんの無償の愛」なのです。
かつて、日本の男性も同じでした。
「母上様、幸光の戦死の報を受けても決して泣いてはなりません。靖国で待っています。きっと来てくれるでせうね。敵がすぐ前に来ました。私がやらなければお父様お母様が死んでしまふ。否、日本国が大変なことになる。幸光は誰にも負けずきっとやります。母上様の写真は幸光の背中に背負ってゐます。」
海軍少佐 富澤幸光は昭和20年1月6日、神風特別攻撃隊第19金剛隊でフィリッピンに出撃、戦死した。彼は北海道江差町の出身で23歳だった。
兵士も同じですが、特攻隊員は「使命を果たすことは死ぬこと」であり、それは祖国の人たちを救うことにはなりましが、自らは命を落とします。まさに「成功することが報われないこと」です。
死後の名誉は得ることができますが、家族の悲しみ、働き手を失った嘆きはいかばかりでしょう。しかも彼は23才です。
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10年後に日本の子どもの誰もが被曝で病気にならないように、これからは苦しい日が続くと思います。「大したことはないじゃないか」に始まるさまざまな攻撃も予想されます。でも、緩めることは病気になる「確率」を増やすことになります。
私は日本人が自ら決めた法令をできるだけ守る事、これが原発を運転したという間違いを犯した私たち大人の責任と思います。
1) 一般人の内部と外部の合計被曝 1年1ミリ以内
2) 土壌の汚染:1平方メートルあたり4万ベクレルを超えたところは東電が除去する、
3) 食品の安全は1キロ40ベクレル以内(内部被曝0.4ミリシーベルト)
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