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シリーズ・食材汚染(3) 関西以西の食材の汚染
http://takedanet.com/2012/12/post_382f.html
平成24年12月13日 武田邦彦(中部大学)
シリーズで食材の汚染状況について整理をしていますが、先日の農作物の汚染は主として関東から東北、中部、少し北海道という感じだったのですが、西日本の農作物はどうかというご質問などが多かったので、さらに調べていました.
【基礎編】
場所と食材の危険度という意味では、もっとも危険(福島県)、やや危険(茨城、岩手南部、千葉、宮城、栃木、群馬、東京、山形東部、神奈川、岩手北部、青森東部、北海道太平洋側、長野、静岡、山梨、新潟)でこの順序と考えられます.
ほぼ安全(山形西部、秋田、新潟北部から西部、愛知、北海道中部とオホーツクと日本海側、青森東部、三重、大阪、兵庫、北九州)でその他の地域は安全と分類できるでしょう.
ただ、食材は移動するものと、比較的移動が少ないもの、さらにはキノコ類のように生産工場で使う材料が汚染されている場合があります。
【法令編】
トリックにかかりやすいのは、政府が食材の安全基準として1キロ100ベクレルを決めていることです.日本人の良いところですが、お上の言うことを信頼している人が多いのですが、実は1キロ100ベクレルは違法です. 食品安全委員会も声明を出しているように、1キロ100ベクレルというのは「食品だけで1年1ミリ」という基準です.
法令では、外部被曝+内部被曝の合計で1年100ベクレルですから、現在の「暫定基準」そのものが法令違反の状態です。私の個人的な考えですが、子どもが被曝するのは仕方が無いとしてもせめて親としては「法令を守ってあげる」ぐらいはしてやりたいと考えています。
【現実編】
ほぼ安全から安全のところで、汚染が見られた食材は今のところ、「キノコ、お茶、沖縄のタンカン(柑橘類)」です。このうち、キノコは全国的に汚染された「菌床材料」を使っているのが原因で、おがくず(素地)、米ぬか、大豆ふすま(栄養)が主原因です.
場所に因らず、ヒラタケ、マイタケ、エノキダケなどの施設栽培で価格が低いものが汚染されています.このブログがきっかけになってキノコの栽培業者が汚染されていない菌床を使うようになることを願うだけです。
お茶は静岡に始まって狭山茶など、線量の低いところの汚染が目立ちます。事故直後に静岡のお茶が汚染されたのは「学問の知識の不足」で多くの静岡の方にご迷惑をおかけしました。まだまだ食材の汚染がどのようになるか、私たちの知識の不足が悔やまれます。
福岡のお茶が汚染されているのですが、これが「ブレンド」によるのか「瓦礫焼却」によるのか、まだハッキリしたデータがありません。お茶は別の地方のものをブレンドして産地を表示することがあり、それが原因とも考えられます。私個人は鹿児島のお茶をご推薦します。
タンカンは0.27ベクレル(キログラムあたり)が出ているだけですが、沖縄の柑橘類が汚染されている原因は調べてみたいと思います。
全体として「被曝は平均値」ということから、西日本の食材は安全と言うことができます。
【食品を扱う方へのお願い】
日本の食品は安全であり、法令をシッカリ守ることで信頼を得てきました。また職業としても食を扱う人のプライドは、それを買ってくれる人に被害を与えないということと思います。今では法令に違反したものも「政府が100ベクレルといっているから」とか、産地表示でも「農水省が広域表示しろと指導しているから」と、食品供給者としてのプライドを感じません。
また、法令には「被曝はできるだけ少なくすること」としており、その精神を守るということを農業従事者が宣言することが大切とおもいます。信頼こそが第一であり、政府が信頼されていないことを良く知っておられるのですから、是非、農業に携わるかた自身が、100分の1の原則や1年1ミリのような食品安全に関する基本的な知識を持たれて、政府(法令ではないその時、その時の信頼できない政府の通達など)と一線を画して欲しいと思います。
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