http://www.asyura2.com/12/genpatu29/msg/260.html
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自閉症とカリフォルニアの原子力発電量の増加の関係性のグラフがリンク元にあります。
どういうわけか以下のコピーでは幾つか文字化けが起こっていますので、できるだけリンク元の記事を読んでください。
http://www.cadu-jp.org/data/yagasaki-file01.pdf
内部被曝についての考察
琉球大学 矢ヶ崎克馬
(1)国際放射線委員会(ICRP)1990年勧告は内被曝につ
いて評価する資格が無い
《国際放射線委員会勧告》
以下は、国際放射線御委員会の準です。
吸収線量の考え方
吸収線量は、ある一点で定することができるい方で定義されている。
しかし、この報告書では、特に断らないかぎり、
1つの組織・臓器の平均線量を意味する。(2.2 基本的な線量測量)
放射線上関心のあるのは、一点に於ける吸収線量でなく組織・臓器にわた
って平均し、線について加重した吸収線量である。
(2.2.2 等価線量)
国際放射線御委員会の準では吸収線量を、被曝した微小領域で本来定
すべきであるが、臓器当たりの平均量で評価することを準とすると宣して
います。この方法は内被曝を科学的に評価できるものでは無く、恐ろしく過
小評価するものです。
これを具体的に説明します。
《内被曝と外被曝の違い》
図1に示すように、放射能が身体の外にある場合と内にある場合は、被曝
の状況が根本的に異なります。
(外被曝)
放射性物(放射能)が体外にある場合は、飛程の短いアルファ線やベータ
線は放射線物がすぐくにある場合を除いて、あまり体には届きません。届
いても皮膚くでとまってしまいます。ガンマ線だけが体を貫きます。この場
合は、身体全体に当たると仮定して良い状況で、国際放射線委員会(ICRP)
モデルが適用できます。すなわち、身体で受けとめたエネルギー量を体重で割
ったものが線量と評価できます。また、身体との相互作用が希薄であるため、
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どこに、あるいはどれだけ密集してイオン化がなされるかかということも確率
的となり、伝子や染色体の損傷も線量に比例していると考えるのが妥当です。
図1 外被曝と内被曝の被曝状況の違い
(内被曝と密度イオン化)
しかし、内被曝の場合は事情が一変します.飛程の短いアルファ線とベータ
線は身体の中で止まってしまうので、持っている全てのエネルギーが細胞組織
原子のイオン化等に費やされます。
図2に示しますが、特にアルファ線は飛程が40 マイクロメートルで、その間
に420 万子ボルトを失います(子ボルトはエネルギーの単位:子を1 ボ
ルトの位差で加速して得られる運動エネルギーに等しい)。平均イオン化エ
ネルギーは32.5 子ボルト程度なので、たった40 マイクロメートルの間にほ
ぼ10 万個(≒4,200,000/32.5)のイオン化がなされます。イオン化とは、マイナス
の気量を持った子が原子から吹き飛ばされ、原子がプラスの気量を持つ
イオン(中性でなくなった原子や分子をイオンと呼びます)となることです。
その時、結合していた原子同士が切断されます。伝子や染色体が損傷を受け
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るのです。
図2 集中したイオン化とICRPモデル
―ICRP モデルでは内被曝の評価はできないー
《被曝の評価》―こんなにも過小評価がなされているー
ウランの場合はα線放射です。この場合、イオン化はり合う原子すべてを
イオン化する密度です。ものすごく密度のイオン化がなされます。図2の右
図に示すように、もしこの10万個を例えば1キログラムの臓器全体にばらま
けば、イオン化はすべて孤立した状態でばらまかれることになり、γ線の低線
量被曝の状態と一致します(右図にはγ線被曝の状況を描いています)。この
場合は文字通り低線量被曝となります。それぞれを量当たりの吸収エネルギ
ーに算すると10の9乗倍の差があります。国際放射線御委員会の準は、
第2図の左図に示されるような被曝状況が右図に示される被曝状況に置き換え
られて評価されるのです。り合う原子がすべてイオン化されているような緊
迫したイオン化状況はなにも見えてきません。
繰りしになりますが、国際放射線委員会の準ではアルファ線および
ベータ線の内被曝の評価は決してできません。大きさの程度として10億倍
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も線量評価が違うのです。γ線に照射される場合、すべてのγ線が一時にやっ
てくるとは限りません。イオン化する場所も体のあちこちです。γ線の場合は
時間的にも場所的にも、イオン化は疎らなのです。それに対し、α線の内被
曝は同時に10万個というイオン化をおなじ場所(40マイクロメーター内)
に行うのです。
線量評価を、科学的に状況を正しく捕らえた準でないICRP「準」で行
うと、「劣化ウランは放射能兵器ではない」、「広島原爆でも誰もウラン235
を(放射能として)問題にしたことはない」と、まるでアメリカ政府の代弁者
のようない方になるのです。
(2)密度イオン化と低レベル放射能
―発がん率上昇をもたらす原因―
《異常再結合は密度イオン化から》
イオン化が密度であることは、単に打撃が集中しているだけのことではあ
りません。生物学的にも(物理的に見ても)切られたものは元に戻ろうとしま
す。集中してイオン化を受けた場合は元の相手と一緒になれないのです。
図3に、ちょん切られた原子同士が再結合するときの、イオン化が疎らである
場合と密度の場合の違いを示します。
図3 再結合―イオン化が疎らなときと密なときの違いー
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密度被曝の場合は再結合するときに相手を間違え、DNAの間違った組み
合わせをもたらします。これが一発一発のアルファ線で引きこされるもので
すから、疎らにイオン化されたばあいと比にならない危度があります。人
間は2重3重の発がんに対する御機構を持っているといわれますが、多数の
α線による内被曝でできた異常DNAの活動のすべてを御できるはずがあ
りません。 多数のがん患者発生の充分な根拠になります。ウランが発がんを
誘発する根拠は充分すぎるほどあります。
図4は、はアルファ線の飛ぶ離と細胞の大きさのイメージ化です。細胞核に
はDNAが詰まっています。α線が細胞核をヒットした場合、DNAに密度
被曝・イオン化を与えます。DNAが過って再結合して、もしそれが増殖等の
活動を開始したらがんや腫瘍の発生と結びつきます。
《低レベル放射能の危》
もしα線がウラン微粒子から(1秒当たりに)ものすごくたくさん打ち出さ
れるならば、切られた原子同士が再結合しようとする暇無く、切られっぱなし
となります。その場合には細胞等が死んでしまうと考えられます。それに対し、
ウランからのα線は“低レベル”といわれるように時間当たりにして少数のα
線が打ち出されます。算すると5マイクロメーター(ミクロン)直径のウラ
ン微粒子の場合に打ち出されるα線は1日当たり1個程度となります。直径が
それ以下だと充分再結合の時間があります。劣化ウランは低レベル放射能だか
らこそ、発がんの危がより大きいといえます。
図4 α線の放射と細胞、DNA
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《原爆と内被曝》
原爆の場合の、直接浴びた一次放射線はガンマ線、中性子線です。中性子線
は子を吹き飛ばしてイオン化させるのではなく、原子核にぶつかり、原子を
放射能化します。この場合主としてベータ崩壊の放射能となります。核分裂し
てできた原子はいずれも半減期の短いベータ崩壊放射能です。いなどに含
まれる放射能の大分は半減期の短いベータ崩壊です。被爆直後はものすごい
放射線の強さがありますが、半減期が短いものが圧倒的に多いので、時間とと
もに減衰し、やがて治まりました。ベータ線(子線)はα線のばあいと同じ
ように考察できます。α線放射もベータ線放射もγ線の放射が伴いますので、
いに打たれた人や、被爆後入域した人は内被曝だけでなく、外(残留
放射能)からのγ線による被曝もともに健康を害したことと思います。しかし、
内被曝の影の科学的評価がきちんとなされていたならば、今日の原爆症認
定の人間的な国家基準はもっと形を変えていたかもしれません。原爆症認定
のプロセスにおいても、低線量・低レベル放射能の内被曝がキーポイントと
なります。
《WHOの見》
WHOの劣化ウランに対する考え方は、国際放射線委員会の準そのも
のをい換えたにすぎず、結果として科学的な評価をしています。
WHO (World Health Organization)
Depleted Uranium (劣化ウラン)
Fact Sheet No. 257 2003 年1月
しかしながら、DU はほんの弱い放射能だから、大量の(数グラムの程度の)
DU の埃を吸い込まないならば、被曝したグループで、検出できるだけの肺癌
の危はまらないだろう。他の放射線誘の白病を含むがんの危は、肺
がんの危より常に少ないと考えられる。
WHOは昨年1月の劣化ウランと題する見表明(ファクトシート257)
で、現場の発がん率10倍化を知りつつ、発がん率の上昇は劣化ウランとは考
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えられない(低線量被曝は発がんの根拠にならない)、としています。その根
拠の1つは、国際放射線御委員会の準にあります。根拠の2つ目は放射線
科学の実験事実を根拠にしていると思います。すなわち“低線量で内被曝を
させても発がん率の上昇にはならない”と。これについては、研究室で行う実
験の限界を謙に評価すると,現実にこっている模の大きいが比率は小さ
い事象を代弁できないことに気がつくはずです。
発がん率が10年間で10倍化していても10万人当たりの比率にしてみれ
ば10人程度だったものが100人程度に増加したもので、百分比でえば、
0.01%が0.1%に増加したものです。このような低率のしかも期間かかって発
することがどれだけ実験により捕らえられるでしょうか。実験室で何万匹の
験動物を何年間飼育したというのでしょうか。実験でとらえられないことが
100万単位の人の中での発がんを否定する根拠には決してなりません。
また、WHOは“水溶性劣化ウラン酸化物は体内に入っても短時間で排出さ
れるので、放射線被害はとるにりない”としています。しかし、イラクの汚
染地区の人々が、毎日、毎日劣化ウラン微粉末を体内に取り込んでいるならば、
いつでも体内に劣化ウランを蓄えていることになります。たった一回投与して
排出された場合の楽観的物の見方で、現場の評価はできません。
《アメリカにおける原子力発による低線量被曝》
昨年10 月にハンブルグおいて行われた劣化ウランシンポジウムで、LEUREN
MORET 氏が提供した資料の一を紹介します。ICRP 準では問題とされない原
子力発所から放出される低レベル放射能と小児の白病等との関わりについ
てのデータであり、TheRadiationandPublicHealthProject(放射線と市
民の健康プロジェクト)が行ったデータ収集です。劣化ウランの事象ではあり
ませんが、内被曝という関わりで重大な関連がありますので紹介致します。
図5にはアメリカにおける小児の歯中のストロンチウムー90含有量と原子
力発年間稼働率の関係を示したものです。ストロンチウムー90含有量は原
子力発の稼働率上昇とともに直線的に増加しています。
図6には、ニューヨーク、サフォルク群における小児がんと歯中のストロン
チウムー90の関係を示したものです。両者の増減は良く一致しています。体
内に取り込まれた放射能が、小児がんを誘発していることが示されています。
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図5 小児の歯中のストロンチウムー90含有量と
原子力発年間稼働率の関係
図6 ニューヨーク、サフォルク群における小児がんと
歯中のストロンチウムー90の関係
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図7には、新生児甲状腺機能低下症と原子力発による発量の関わりを示
したものです。両者の関係は全く1つのカーブで表すことができ、完璧な相関
があります。さらに、図8にはカリフォルニアにおける自閉症の小児と原子力
発による発量との関わりを示しています。自閉症小児数は2年ほどのれ
はありますが、発量に強く依存しています。
図7 新生児甲状腺機能低下症と原子力発
原子核分裂の生成原子のうち、ストロンチウムー90は、通常のウランー2
35による核分裂の場合は約7%生成されるといいます。半減期は28.8年
で核分裂生成原子としては半減期のい方に属します。原子力発所からの排
気に含まれる放射能は「低レベル」「自然放射能以下」等とわれ、問題にさ
れないのが、アメリカや日本の「準」です。しかし、この「低レベル放射能」
によって、小児がん等の疾病はこれらのグラフで示されるように明瞭に誘発さ
れています。体内に取り込まれ、に(歯に)沈着していることでその量が推
定されます。低レベル放射能は、内被曝により歴然とした被害をわにして
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いるのです。
図8 カリフォルニアにおける自閉症児と原子力発の発量の関係
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