http://www.asyura2.com/12/genpatu29/msg/107.html
Tweet |
http://mainichi.jp/opinion/news/20121129k0000m070124000c.html
毎日新聞 2012年11月29日 02時32分(最終更新 11月29日 10時23分)
号砲直前の急転である。今衆院選で民主、自民両党に対抗する第三極の結集をめぐり滋賀県の嘉田由紀子知事を代表とする「日本未来の党」が発足し、国民の生活が第一(小沢一郎代表)などが合流を決めた。
日本未来の党は段階的に全原発の廃炉実現を目指す「卒原発」を政策の柱に据えたため、政党乱立で混乱気味だった対決構図がより明確になった。新党の挑戦を各党は正面から受け止め、原発や将来のエネルギー政策を徹底的に論じてほしい。
第三極の動向が主として日本維新の会を軸に注目される中、意表をつくような早業の結集劇だった。小沢代表をはじめ50人近い前衆院議員を擁する政党が解党を即決、つい先日まで「石原新党」と合流を相談していた旧減税日本の勢力も嘉田氏のもとに参集する。日々刻々と続く離合集散に「政党とは何か」との思いを抱いてしまう。
それでも、新党が原発問題を最大の争点に掲げ衆院選に参入する意味を軽視すべきでない。
嘉田氏は新党結成の動機について「今のままでは選ぶ政党がない」と述べ、脱原発路線などに賛同する民意の受け皿となる意欲を語る。民主、自民両党のエネルギー政策はあいまいさを抱え、維新の会も勢力結集の過程で「原発ゼロ」目標の提示を見送った。福島原発事故の教訓を踏まえ、エネルギー政策転換の針路こそ今衆院選で本来、最も政党が問われる課題のはずだ。
それだけに、新党が公約に掲げる「卒原発」の具体性、実現性が厳しく吟味される。嘉田氏は2022年をめどに「原発ゼロ」の実現を目指す考えを示した。民主党の「2030年代ゼロ」より相当踏み込んだ目標だ。票目当ての結集との疑念をぬぐい去るためには原発再稼働への対処基準や核燃料サイクル問題解決の道筋、再生可能エネルギーや電力コストの見通しなど説得力ある工程を示せるかどうかが問われよう。
外交、内政で政策の全体像を示すべきなのも当然だ。「脱増税」を掲げ、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に反対する勢力も合流するが、いわゆる「反対政党」では責任政党とは言えまい。
新党結成には小沢氏が深く関わったとされる。嘉田氏は知事職にとどまる予定だけに、不透明な二重権力構造としない党の体制が問われる。目指す政権の枠組み、誰を首相候補とするかも示す必要がある。
混とんとしていた第三極の結集も日本未来の党、日本維新の会、みんなの党などに分かれることでひとまず整理がつきそうだ。政界再編の軸たり得るような明確な針路を示し、大いに競いあうべきである。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素29掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。