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米カリフォルニアの原発、トラブル長引く
破損機器を製造の三菱重工に逆風
【ロサンゼルス=小川義也】1月に蒸気発生器の破損で緊急停止した米カリフォルニア州の原子力発電所のトラブルが長期化し、再稼働のメドが立っていない。所有する電力会社は先月、異常が見つかった2基の原子炉のうち、1基の再稼働を米原子力規制委員会(NRC)に申請したが、住民の反対で手続きは難航。蒸気発生器を製造した三菱重工業への逆風も強まっている。
問題の原発はロサンゼルスから南に約100キロの海岸沿いにあるサンオノフレ原発。地元の電力大手、南カリフォルニア・エジソン(SCE)が所有し、2号機と3号機の2つの加圧水型軽水炉(PWR)がある。出力は合計220万キロワット、140万世帯分に相当する電力を供給している。
1月31日、運転中の3号機の蒸気発生器の配管が破損して緊急停止。破損した配管から放射性物質を含む少量の水が漏れた。定期点検中の2号機でも配管の摩耗が見つかり、NRCは「原因を把握し、操業の安全性を確保する適切な処置をとる」まで再稼働を禁じた。
三菱重工は問題の蒸気発生器について「日本の原発向けのほぼ2倍と超大型で、仕様や条件が異なる」と説明。日本で「類似の事象が発生する可能性はない」とし、同社の原発ビジネスに影響が波及しないよう警戒する。
SCEの親会社エジソン・インターナショナルによると、検査や補修、代替電力の購入などにかかった費用は9月末時点で3億1700万ドル(約261億円)。このうち4500万ドルを三菱重工に請求した。両者は原発再稼働を急ぐことで見解が一致しているが、NRCは三菱重工の設計に問題があった可能性が高いとの見方を示しており、請求額はさらに増える見通し。
原発再稼働の最終的な判断には時間がかかりそうだ。SCEは10月3日、摩耗の程度が少なかった2号機について、出力を落としての再稼働を申請した。だが、一部の地元住民や環境団体は「危険な実験だ」と強く反発。今月16日に予定していたNRCとSCEの公開協議は、反対派住民が殺到することを恐れた会場のホテルが直前になって会場提供を拒否し、延期に追い込まれた。
[日経新聞11月23日朝刊P.9]
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