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シーベルトへの疑問
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投稿者 taked4700 日時 2012 年 11 月 25 日 09:31:40: 9XFNe/BiX575U
 

http://611kanagawa.org/index.php?key=jo7fwrnm6-291&page_id=0&block_id=291&active_action=journal_view_main_detail&post_id=259&comment_flag=1

シーベルトへの疑問

東日本大震災と福島第1原発事故からおよそ1年が経過した。環境に放出された放射能は東日本各地を汚染し,危険極まりない様々な放射性物質が住宅地はもちろん,広く森林や湖沼・河川,農地や水源地,海などに降り注ぎ,我々の日常生活はすっぽりと,その放射能汚染に包まれることになってしまった。そうした中で,現下,一段と注目され始めたのが飲食や呼吸に伴う恒常的な低線量内部被曝である。先般は厚生労働省が,ようやく危険極まりない飲食品の残留放射能に係る暫定規制値見直しを決めたが,その過程でもこの内部被曝の危険性について激しい議論が展開された。また,春を迎えてスギ花粉の季節となるが,そのスギ花粉が放射性物質に汚染されていて,人体に被害を及ぼすのではないかが懸念されている。
しかし,原子力村の住民たちの恒常的な低線量内部被曝に関する説明や,マスコミによるその無批判な報道においては,しばしば「内部被曝は避けられないけれども,科学的に被曝量を評価した“シーベルト”の値は十分に小さいので,心配するには及ばない。むしろ,自然放射能と比較しても無視できるぐらいに小さな放射線被曝を過剰に心配することは無用の精神的ストレスを生み,かえってその方が健康には有害である」などとされる。簡単に言えば,たいしたことはないから考えることをやめよということだ。しかし,本当にそうだろうか。
実は「シーベルト」という人体に対する被曝影響度の概念について,本稿末尾にご紹介するいくつかの内部被曝に関する解説図書や,これまでの新聞・雑誌等の情報等から考察した場合,伝えられているように「シーベルトの値が小さいから安全だ,心配はない」などとはとても思えないのである。むしろ逆に,この人間の放射線被曝の度合いを推し量る評価単位である「シーベルト」という概念が,実はとんでもない偽物であり人をはぐらかすものではないか,言い換えれば,非科学的,非実証的で,恒常的な低線量内部被曝の危険性を覆い隠しているのではないかと思われてならない。
以下,私の「シーベルト」に関する疑問点を整理して申し上げ,現下,飲食を含めて対策が急務となっている恒常的な低線量内部被曝問題について,政府をはじめ関係責任者達の再検討を促したいと思う。

<現状における放射線と放射能の単位>
・ベクレル
放射能(放射線を出す能力)の量を表す単位。具体的には,1秒間に1個の原子核崩壊を起こす放射性物質の放射能を1ベクレルといい,記号はベクレル(Bq)で表す(旧単位は「キュリー」:1キュリー=3.7×10の10乗ベクレル)。物理的な絶対量の単位なので基本的に誤魔化しはないと思われる。放射線被曝を考察し評価する場合には,さしあたりこのベクレルに依拠するのがいいと思われる。

・グレイ(吸収線量)
放射線の物質に与える影響を推定するために,放射線が物質中を通過する際に当該物質中で失ったエネルギーの量=当該物質が吸収したエネルギーの量を「グレイ」(Gy)で表す。物質1kgがイオン化作用によって1ジュール(0.239カロリー)のエネルギーを吸収する時の線量を1グレイという(1グレイ=1ジュール/kg)。

・等価線量(シーベルト:旧単位は「レム」で,1シーベルト=100レム)
放射線の違い(α線,β線,γ線,X線,中性子線,陽子線等)により人体への障害効果が異なっているため,その障害効果をγ線を「1」とする相対的な指数であらわした「放射線荷重係数」を使って修正する。上記の吸収線量(グレイ)にこの「放射線荷重係数」を掛けたものを「等価線量」(シーベルト)という。「放射線荷重係数」の数値は別表1の通りで,α線が「20」,β線が「1」,中性子線が「5〜20」などとなっている。

・実効線量(シーベルト:旧単位は「レム」で,1シーベルト=100レム)
放射線への感受性=影響度合いは,人間の各臓器によっても異なるため「組織荷重係数」を使って修正する。上記の「等価線量」(シーベルト)にこの「組織荷重係数」を掛けたものを「実効線量」(シーベルト)という。「組織荷重係数」の数値は別表2の通りで,各組織ごとの「組織荷重係数」は合計すると「1」となるように決められている。全身への一様な外部被曝の場合,体全体の「実効線量」は「等価線量」と同じ値になる。
一般に人間の被曝量とは,外部被曝も内部被曝もこの「実効線量」のことを言い,単位は「シーベルト」で表示される。なお,実務的には「ベクレル」を「実効線量」(シーベルト)に換算する「実効線量換算係数」が,実証的に国際放射線防護委員会(ICRP)によって開発されており,それを使うことで体内に入った放射性物質の量(ベクレル)から,その被曝量(シーベルト)を簡便法で推定している。
また,癌などの確率的健康障害については,同じく実証的に「DDREF」(線量・線量率効果係数(*):基礎データは同じく広島・長崎の原爆被害者)が開発されており,実効線量を「DDREF」で割ることにより,近い将来発生する癌患者数,及びその死者数を推定している。

*「DDREF」(線量・線量率効果係数)
低線量の場合,細胞の回復効果(DNA修復能など)により,被曝のダメージが一度に大量被曝した場合と比較して,どの程度低減されるかを示す係数のこと。国際放射線防護委員会(ICRP)ではDDREFを「2」としている(一度に大量被ばくした場合のダメージの1/2)。

<問題点>
(1)吸収線量「グレイ」の定義をご覧いただければわかるように,「シーベルト」では放射線被曝が「吸収エネルギー」に単純化・矮小化され,かつ被曝が体全体で平均化・希薄化されてしまっている。その内容は体全身に一様均一に(一過性で)放射線を浴びる外部被曝の場合に当てはまる定義であり,これでは飲食や呼吸に伴い体内に入り特定部位に留まった放射線源からの恒常的な低線量内部被曝の実態からは,かけ離れたものとなってしまう。それは「組織荷重係数」の合計が「1」になっていることを見ても明らかである。内部被曝の場合に,何故「組織荷重係数」を合計で「1」にする必要があるのだろうか。
恒常的な低線量内部被曝の実態とは,被曝は「体全体に一様均一に受ける」のではなく,@「局部的」に,A「集中的」に受けるのであり,また「一過性」ではなくB「継続的」であることだ。こうした恒常的な低線量内部被曝の決定的な特徴を,この「シーベルト」の定義は見過ごしてしまっている(意図的にその特徴を定義に反映させることを避けている?)。

(2)また,この「シーベルト」の定義では,恒常的な低線量内部被曝の特性であるミクロレベルのC「超至近距離から」の猛烈な被曝であることが見落とされている。「放射線被曝の程度は線源からの距離の2乗に反比例する」はずだ。体内部に入った放射性物質は,体を構成する細胞組織を,ミクロレベルの超至近距離から,とんでもないエネルギーで破壊し始める。その重大事実が「シーベルト」には反映されていないように思われる。
ところで,原子力の御用学者達は,この「放射線被曝の程度は線源からの距離の2乗に反比例する」を,原発事故の際の外部被曝の場合に「たいしたことはない,線源から離れれば大丈夫だ」と説得する時には使うが,内部被曝の危険性を説明することには絶対に使わない。つまり,この「放射線被曝の程度は線源からの距離の2乗に反比例する」という説明は,内部被曝が問題となった時に,発言者が御用学者かそうでないかを判別するための「リトマス紙」として使うこともできる。

(3)「放射線荷重係数」の数値が怪しい。特にα線の「20」(γ線の20倍)というのは,その内部被曝性から鑑みて小さすぎないのだろうか。またβ線の「1」や,中性子線の「5〜20」も小さすぎるように思う。β線も内部被曝性である。
更に「組織荷重係数」の数値も怪しいし,また,同じ臓器であっても,その臓器の中のどの部位・部分か,どの組織かによっても数値は大きく違ってくる可能性もある。細胞増殖の激しい部位・部分(例えば体性幹細胞)では,その影響は格段に大きいはずだ。この両方の係数については実証的根拠を示していただく必要がある。

(4)加えて放射線被曝の場合には,胎児を含め年齢による感受性の違いも大きいが,「シーベルト」には明示的に反映されていない(「実効線量換算係数」に,その代替として「体重差」がカウントされているらしい)。更には,性別差による感受性の違いもある(女性の方が男性よりも感受性が高く,そのことは現在の日本の法律である放射線障害防止法にも反映されている)。日本だけでもいいから,直ちに「年齢別及び性別感受性係数」を暫定的に定めて,飲食品や環境の被曝限度数値に反映させるべきではないか(別表4参照)。

(5)「ベクレル」(放射能の量)から「シーベルト」(人間の被曝量)に換算する「実効線量換算計数」も,被曝量を確率的健康障害である癌などへの疾患率へ転換する「DDREF」(線量・線量率効果係数)も,その根拠が国際放射線防護委員会(ICRP)による広島・長崎の原爆被害者データの解析から導かれている。しかし,そのデータは,冷戦下の核戦略の影響下で米国主導で収集整理されたため,様々な問題が指摘されている。また,内部被曝を軽視・無視したり,被曝の人体への影響を過小評価したりしていることは,多くの研究者や有識者が指摘するところである。

(6)化学的作用の有害性が考慮外
@ 放射性物質自体の化学的性質が人体や生命体に対して有害作用がある(プルトニウム,ウランなど)。しかし,放射性物質の中には,その化学的特性なり有害性がよく分かっていないものもある。更に放射線被曝と重複した場合には,その化学的毒性が倍加する可能性もある。こうしたことは「シーベルト」には反映されていない。

A 放射線は人間の体の中では,遺伝子=DNAや染色体だけを破壊するのではない。各所の細胞内で様々な分子,原子に衝突し,それを活性化=イオン化する。中でも酸素がイオン化され,いわゆるラジカルと呼ばれる活性酸素が細胞内で生まれると,人間体内で様々な健康障害や臓器障害などを引き起す可能性がある(*)。それが「シーベルト」では全く考慮されず,定義に反映されていない(「ペトカウ効果」(**)など)。

B 放射性物質から放たれた放射線が物質にあたると,その物質が別の物質に変化し,化学的性質が転換して有害化する可能性がある。里見宏氏のレポート(本稿末尾)によれば,例えば脂肪酸に放射線があたると発がん性のあるシクロブタノンという物質に変わる。こうしたことも「シーベルト」には反映されていない。

C 昨今では,放射線被曝について,バイスタンダー効果(***)による細胞生理の異常や染色体異常など,各種のエピジェネティックな現象なども観測されており,そうした効果も「シーベルト」には反映されていない。

D 健康障害については,放射線被曝によるものと化学物質の毒性によるものとが相乗効果を発揮する可能性があると言われている。しかし,動物実験等も含めて,これに関する明確なデータは見たことがない。

(*)放射線被曝に伴う様々な健康障害の可能性
極度の慢性疲労(いわゆる「ぶらぶら病」)
各種臓器不全,免疫力低下・ホルモン異常,循環器系疾患・心臓病,神経系疾患
ぜんそく,糖尿病,白内障,脳障害・知能低下,生殖異常・遺伝病・奇形児他

(**)ペトカウ効果
恒常的な低線量内部被曝によって発生する活性酸素の影響で細胞膜及び細胞が破壊される効果

(***)バイスタンダー効果
直接放射線被曝を受けていない離れた場所にある細胞や組織が,被曝の影響と思わしき状態を呈する現象を言う。

(7)放射性物質の体内への入り方(放射能パーティクルの危険性)
昔から自然界に存在する放射性物質の場合は,人体や生物体内に入る場合には分子単位の非常に小さな小さな粒の状態で入り,入った後も特定の臓器や部位に長く留まることなく体外へ排出されることが多い。しかし,原発事故で環境に放出される放射性物質は,いわゆる「パーティクル」の形で,多種大量の放射性分子が「塊」になって人体や生物の体内に入り(それでも人間の日常生活のレベルで考えれば非常に小さい粒ではあるが),それが体内で猛烈な放射線を発する他,核種によってはかなりの長い期間にわたり特定の臓器や部位で濃縮かつ滞留し,周辺の細胞を痛めつけることが多い。こうした放射性物質の体内への取り込み方の違い,体内での破壊威力の違いも「シーベルト」では考慮されない。

(8)更に,昨年末のNHK番組「追跡! 真相ファイル」で,広島・長崎の原爆被害者の調査結果から,従来考えられていた以上に低線量被曝の健康被害が大きいことがわかってきたにもかかわらず,1990年頃の国際放射線防護委員会(ICRP)の委員たちが,それを逆に放射線被曝の健康被害を軽い方へ評価する(作為的に1/2にする)形で定義や数値を操作していたことが放送された(その後に予想された被曝規制値強化の動きに対抗するための「バッファ」(余裕)を用意するためだったという)。
国際放射線防護委員会(ICRP)が提唱している被曝線量評価単位の「シーベルト」は,定義そのものも怪しいが,その定義に沿って「実証的」に定めたとされる被曝限度の数値についても怪しい。いずれも政治的操作の産物である可能性が高いと言える。

(9)放射線被曝は人間や生命体の「老化」を早める効果があるとされが,そのメカニズムは完全には分かっていない。もちろん「シーベルト」にその効果の反映はない。

<暫定的結論>
シーベルト概念は,恒常的な低線量内部被曝の局所性,集中性,継続性,総合性,多様性を反映できておらず,また,超至近距離からの被曝であることの危険性や化学的毒性なども考慮されていないように思われる。つまり,もともと広島・長崎の原爆被害者を対象とした外部被曝の評価単位として開発されたものが,そのまま恒常的な低線量内部被曝の評価に援用されたために,内部被曝の特徴や危険性のポイントが欠落してしまっているのではないか。
また,放射線被曝のネガティブな影響を極力小さく見せたい原子力推進の政治権力や原子力村の人間達の思惑が重なり,被曝評価が非(経験)科学的に,非実証的に,言い換えれば政治的に操作されることで,実態と合わない「シーベルト」の歪んだ概念が固定化し,かつ「被曝限度数値」などが歪められてきたのではないか。私の「シーベルト」への疑問とは,こういうことである。
本来であれば,恒常的な低線量内部被曝を適正に評価できる(経験)科学的根拠に基づいた被曝評価概念が開発され,それが実証的に慎重に(予防原則的)運用されるのが望ましいが,現下,ひどい放射能汚染にさらされた地域が広がる中で,そうした新概念の開発と定着をゆっくりと待っているわけにはいかない。従って,現行の「シーベルト」を緊急対応として暫定的に使うにしても,上記で申し上げたような恒常的な低線量内部被曝の特徴を踏まえた「修正係数」(*)をこまめに用意することで,その歪みを是正してみてはどうだろうか。
いずれにせよ,例えば子どもたちの内部被曝への過小評価は,もう看過できない大問題である。「シーベルト」の値が小さいという理由でその危険性を誤魔化さず,真摯に被曝回避のためのあらゆる対策を打ち出してほしいものである。

(*)考えられる「修正係数の例」
「放射線荷重係数」と「組織荷重係数」の抜本的見直しに加え,少なくとも「局部集中係数」「継続性係数」「至近距離係数」「年齢別感受性係数」「性別感受性係数」「化学毒性係数」「活性酸素係数」「エピジェネ係数」「遺伝係数」「早期老化係数」など
また,臓器などの内部被曝の場合には「実効線量」ではなく「等価線量」をつかうべきではないか。

注1:一般食品に割り当てる線量は、介入線量レベル(1mSv/年)から「飲料⽔」の線量(約0.1 mSv/年)を差し引いた約0.9mSv/年を,年齢区分別の年間摂取量と換算係数で割ることにより限度値を算出している(この際,流通する食品の50%が汚染されているとする)。
注2:すべての年齢区分における限度値のうち,最も厳しい(小さい)値から全年齢の基準値を決定することで,どの年齢の方にとっても考慮された基準値とする。
(コメント:しかし,表の限度値を一見してわかるように,年齢が小さいほど限度値は大きくていい=つまり食べる量が少ないから,その食べ物の単位当たりの汚染限度は高くていいという,我々が一般に認識している年齢別の被曝効果とは逆の計算結果になっている。子どもほど汚染限度値は高くていいなどという結果は非科学的である)

<参考文献>
*『放射線規制値のウソ:真実へのアプローチと身を守る法』(長山淳哉:緑風出版)
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4846111164.html

*『隠された被曝』(矢ヶ崎克馬:新日本出版社)
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4406053735.html

*『内部被曝』(矢ヶ崎克馬:岩波ブックレット)
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4002708322.html

*『低線量・内部被曝の危険性:その医学的根拠』(医療問題研究会,伊集院真知子:耕文社
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4863770189.html

*『人間と環境への低レベル放射能の脅威』(ラルフ・グロイブ,アーネスト・スターングラス著/肥田舜太郎,竹野内真理訳:あけび書房)
http://www.junkudo.co.jp/detail.jsp?ISBN=9784871541008

*『放射線被ばくによる健康影響とリスク評価:欧州放射線リスク委員会(ECRR)2010年勧告』(欧州放射線リスク委員会(ECRR)編/山内知也訳:明石書店)
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4750334979.html

*「内部被曝を軽視してはいけない:毒性のメカニズムが違う自然放射線と人工放射線」(里見宏『消費者レポート第1503号 2012.2.7』)

<参考となるネット上の情報>
*「市民と科学者の内部被曝問題研究会」(「内部被曝研」HP)
http://www.acsir.org/index.php
(2012年1月に発足した市民と科学者が協力して運営していく研究会です。今後,その活動が期待されています。現在,会員を募集中)

*NHK番組「追跡! 真相ファイル:低線量被ばく,揺らぐ国際基準」
http://www.nhk.or.jp/tsuiseki/shinsou_top/20111228.html
以 上
(食の安全・監視市民委員会運営委員 田中一郎)  

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コメント
 
01. 2012年11月25日 10:12:38 : QRZj8WPu2M
シーベルト=線量率。
率や平均は、薄まってしまい、実際に体内に取り込んだ量を少なく見せる単位です。

02. 2012年11月25日 10:20:17 : QRZj8WPu2M
体内に入った物質は均一に薄まりません。体の必要な器官へ濃縮させる。
骨が骨としてあるのもその特性。

ICRP信者(政府、財界)は、内部も外部も被曝は同じでしょ。と思ってる。
地動説から天動説へ変わるときと同じだな


03. 2012年11月25日 12:22:47 : VSVEAO5q9s
シーベルトなるもので人々を騙しているのです。等価線量や実効線量と銘打ったシーベルト数字を導き出す計算式をもっともらしく用いて。

問題は放射性物質の量、すなわちべクレルなのに。


04. 2012年11月25日 12:35:28 : nFKjGAyJQk
放射線とは放射性物質からアルファー線、ベーター線、ガンマー線、中性子線などが四方八方の放射状に放出しているから、そのように呼ばれるのだ。

放射性物質が体内にあるのと、外にあるのとの大きな違いは、この事実から決定的な相違が生じて言うことが容易く理解される。1メーター先にある放射性物質とそれと同量のベクレル数の体内の放射性物資を比べれば、1メーター先に放射性物質から放出される放射線に人が当たる部分は放射の一部の方向に限られるのに、内部の放射性物質からの場合は、ことごとく全ての放射線が人体を通過することになる。

その差は歴然として、内部被爆は遥かに危険である。

もし内部も外部も同じなどと言う人がいたら、頭がおかしいかペテン師だと言うことなのだ。


05. 2012年11月25日 12:39:29 : nFKjGAyJQk
04

生じて言うことが  →  生じていることが


(訂正します)


06. 宮島鹿おやじ 2012年11月25日 13:17:07 : NqHa.4ewCUAIk : VAGRkwjO2w
大変参考になる投稿をありがとうございます。
実は、私も、この点について微力ながら検討してまいりました。

現時点で私が理解している問題点は本文中の以下にあるとおり

>被曝が体全体で平均化・希薄化されてしまっている。その内容は体全身に一様均一に(一過性で)放射線を浴びる外部被曝の場合に当てはまる定義であり,これでは飲食や呼吸に伴い体内に入り特定部位に留まった放射線源からの恒常的な低線量内部被曝の実態からは,かけ離れたものとなってしまう。それは「組織荷重係数」の合計が「1」になっていることを見ても明らかである。内部被曝の場合に,何故「組織荷重係数」を合計で「1」にする必要があるのだろうか。
恒常的な低線量内部被曝の実態とは,被曝は「体全体に一様均一に受ける」のではなく,@「局部的」に,A「集中的」に受けるのであり,また「一過性」ではなくB「継続的」であることだ。こうした恒常的な低線量内部被曝の決定的な特徴を,この「シーベルト」の定義は見過ごしてしまっている・・・


このことに尽きます。体に矢が刺さっているにもかかわらず、体全体の張力、あるいは骨格の硬度で対抗しているから「矢は刺さっていない」と主張する医師のように意味不明・理不尽です。

有益な議論が展開することを強く希望します。


07. デミトリー 2012年11月25日 13:40:56 : 2kYVIsTHbi0XM : 1mczsT61Va
組織荷重係数の合計が1なのは、体全体を1とした時に各臓器がどのくらい影響を受けるかの内訳だから、別におかしくはないよ。体が二つある人は、1を越えるかもしれないけど。
全身の被曝量の限度とどこかの臓器の被曝量を比べて、〜マイクロだから年1mには程遠いとか言ってる人たまにいるけど、それは間違い。それが0.2の臓器ならその被曝限度は200μSvだということで、仮に他の部分に全く被爆が無かったとしてもその臓器の被曝は、200μSvが限度レベルなのは変わらない。
甲状腺は0.05ということになっているけど、全身の外部被爆のうちの5%が甲状腺に作用すると言う指標で、全身の被曝限度が1000μSv(1mSv)なら、甲状腺においては50μSvの被爆が限度量ということになる。
ヨウ素の内部被曝は甲状腺に集中すると言われているけど、事故直後のヨウ素が多かった時にどれだけ吸い込んだか?その量が何Svに相当するか?
全身年1mSvと比べてではなくて、甲状腺の年50μSvと比べてどうだったかということだよ。
結果が出てきているし、相当越えてるんじゃないかと思うけど。

自然放射線の内訳を見ると、外部被曝は宇宙線と大地に含まれる放射性物質からの被曝の二つある。宇宙線は内部被曝の原因にはならないから、大地にある放射性物質が自然放射線の内部被曝の原因になる(舞い上がって吸い込んだり、作物に移行して食べたり)。
大地の汚れ具合によって受ける内部被曝は、大地から受ける外部被ばくのだいたい4倍だから、事故直後の空間線量のヨウ素が占める割合の4倍くらい甲状腺に内部被曝したと考えていいと、僕は思うけど。


08. デミトリー 2012年11月25日 20:27:57 : 2kYVIsTHbi0XM : 1mczsT61Va
あ、あとICRPは悪者だ的なことはないと思うよ。
核発電の利権があるかとかはわからないけど。

規制値を決める、それも世界で誰もわかっていない放射線の害について、そんなのはもともと無理な話で、それを規制しやすいわかりやすく提示するということをやったのだからおかしいことは出てくる。
内部被曝とその影響など、誰にも分からないものを、数値化して提示して、発表しなきゃならない。それを試みたのがICRPのデータだよ。
そのデータを悪用してると言うかわざと誤用してると言うか、それが御用学者だってことだね。
規制値だから、もともと大雑把なものなんだ。
時速60キロ制限の道を、晴れた日なら70キロでも大丈夫とか、雨の日は50キロにした方がいいとか、雨でも大雨なら30キロまでだとか詳細に決めるのが本当なんだろうけど、そこまではやってられない。全部含めて60キロならそこそこの被害に収まるだろうと考えて決めた数字くらいの意味なんだよ。
世界に向かって、最低限このくらいで規制しましょうという意味の発表データでしかないから、国民が大事ならもっと厳しく規制するだろうねってこと。

内部被曝の評価をどうしているかは、どうやって計算したか見たこと無いけど過小評価してる感は否めない。
時間的な加算はやってるといってるけど、記事にあるとおり距離的な評価はしてないと思われる。
放射線のエネルギーが距離の2乗に反比例して弱まる。線源からの距離を半径にして球の表面積を想像した時に体の面積がどのくらいを占めるか?ということだよ。自分の面積は変わらないから、離れると想定する球が大きくなり占める割合が小さくなる。球の表面積は4πr^2だから、r^2に反比例する。

セシウム137は、ウィキに「1 mの距離に1.00 MBqの線源があった場合、ガンマ線によって1日に1.9 µSvの外部被曝を受ける」と書いてある。
ガンマ線がと書いてあるから、ベータ線含めると大体倍なんだけど、とりあえず無視。
1mの球の表面積は、πを3にして、12m^2。
体の面積(断面積かな)が、身長1.7m幅0.6mの長方形として、だいたい1m^2だよ。
なので、体内に被ばくして全方向に飛ぶ放射線を全部受け止めれば、それだけで12倍の被曝量になる。1mを空気中を飛ぶことで減衰(弱くなる)する分は考えてないけど。
1日23μSvくらいだから、大雑把に1μSv/時ってことかな。年にすると9mSv/年くらい。
子どもはどうかなと考えると、体が小さくて表面積が少ないから、たぶん空間線量に対しての外部被曝量は小さくなる。身長1m幅0.3mとすると、断面積でさっきの大人の3分の1になる。けれども、摂取した場合は全ての放射線を体で受け止めるのだから、大人と同じになる。小さい体で同じ放射線を受け止めるのだから、被害は大きくなる。
そうすると体重に対しての被ばく量が気になってくる。
が、吸収線量グレイはsあたりのエネルギー量だから、ガンマ線ならそのまま流用するシーベルトもsあたりの数字なはずなんだよね。
そうすると、1日23μSvなんて数字は、体全体の被曝量を考えるなら体重をかけなきゃならないのかというのが常識なんだけど、そういうのは見たことがない。
1日23μSvの被曝なら、体重60キロだから1380μSvだ!というの見たことないでしょ?少なくともグレイ(グレイはジュール/s)で計算すればそうなる。シーベルトではそういう計算をしない。
普通に考えると、どんな人でも1kgの物体として(あるいは1s以外の部分は被ばくしないと考え)リスク計算・評価しているということを表しているよ。
そのシーベルトを基準にして安全評価してもあんまり意味があるとは思えないなぁ。
どれだけ被曝したかという数字じゃなくて、ただの目盛だね。汚染レベルというか、なんて言ったらいいか分からないけど。
空間線量が1mSvだからあなたの汚染レベルは1mSvです(キログラムあたり)、後は自分の体重かけて、被曝量を考えてくださいね。それが被害を決めます。って感じじゃないかな。
内部被曝なら、取り込んだ量がそのまま被曝量だけど。それを体重で割れば被害の想定を比較することはできるんじゃないかな。
私は体重1s当たりいくつでこのくらいの症状が出た。あなたは2倍だからこのくらいの症状が出るはずだという比較。
ただ取り込んだ量が分からないというおまけがあるけど。
比較できないもの同士、するべきではないもの同士を比較して大丈夫といってるのが現状の放射線防護の科学だよ。
そうなっていないってことは、いくら実験してデータが出てるとかいっても、科学的に全然あてにならないってこと。



09. taked4700 2012年11月25日 22:29:18 : 9XFNe/BiX575U : 3R29d4kwTs
>>06

宮島鹿おやじ様、

たまたま、市民と科学者の内部被ばく研究会のメーリングリストを見ていて行き当ったので、こちらにコピーさせていただきました。

自分も、どうもこのシーベルトというものが実態をよく表していないと思えて、それでいろいろ見ていたら、やっとそのことを正面から取り上げている記事を見つけたということです。

このシーベルトについて、興味深いことがあります。それはいわゆる専門家から疑義が呈されていないことです。

アポロ11号の月面着陸にいわゆる学者、専門家から疑義が呈されないこと、薬害エイズ事件の発生過程で、専門家であるはずの医師から非加熱製剤の危険性を指摘する声が少なくとも公的には上がらなかったこと、それと共通する現象が起こっているのです。

もう一つ、それに関連して、地震衝撃波について、やはり、同様に専門家から原発との関連で危険性を指摘する声が上がらないことです。

現代の不思議さ、科学が商売になっているということの一つの証ということなのか、人間が総合的に生きているというごく当たり前のことの結果ということなのか、または、化学というものへの一般人の信仰、信頼がもともと間違っているのか、まあ、答えは本来ないのでしょうね。

ただ、どちらにしても、今の日本は非常に危ない状況に陥っていて、多くの人たちがそういった状況をあまり理解していないということです。

と言いつつ、自分がどの程度理解しているかと言ったら、やはり危ういものがあります。


10. taked4700 2012年11月25日 22:32:10 : 9XFNe/BiX575U : 3R29d4kwTs
09です。

>化学というものへの一般人の信仰

科学というものへの一般人の信仰

の変換間違えです。一応読みながら打っているので、間違えたことが不思議です。そもそも科学で変換されるのですから。


11. 2012年11月25日 22:43:12 : d1INYqu1to

>が、吸収線量グレイはsあたりのエネルギー量だから、ガンマ線ならそのまま流用するシーベルトもsあたりの数字なはずなんだよね。

吸収線量に関する単位 (18-04-02-04) - ATOMICA -
( http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=18-04-02-04 )

には
 
 
吸収線量とは、物質に吸収された放射線のエネルギーを計るための物理量であり、電離放射線の照射による物質1kg当り1ジュールの吸収エネルギーを単位に取り、これを1グレイ(Gyと表す)と呼ぶ。従来単位のラド(rad)とは1Gy=100radの関係にある。ただし、吸収線量を定義する物質の微小体積はその単位を定義する1kg相当の体積ではなく、2次電子平衡が成立する程度に大きくかつ放射線の減衰が無視できる程度に小さく取る。
 
 
とあり、Gyの次元はJ/kgではありますが、厳密な定義は複雑で
 
 
物質の質量mを変数として、その中での吸収エネルギーEとの比、すなわちE/mの様子を見ると 図1 のようになる。図に示すように、質量mを余り大きくすると、物質との相互作用による放射線の減衰のため、E/mは減少する。また、質量mを余り小さくすると、E/mには統計的な揺らぎが現れ、図のようなばらつきが見られる。これは質量mを極めて小さくしていくと、その質量中で相互作用が起こったり、起こらなかったりするためである。そこで、吸収線量は図においてE/mが一定値となるような量に相当するものとして定義される。小さなある一定の質量mにおいて測定されるE/mはばらつき、ポアソン分布をするが、これらを平均すると、図のE/mの一定値に一致する。すなわち、吸収線量Dの定義は質量dm当りの平均吸収エネルギーdEのその質量 dmとの比として与えられる。
 
 
と書いてあります。

↓図1はこれです。
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/18/18040204/01.gif


12. 宮島鹿おやじ 2012年11月25日 23:04:28 : NqHa.4ewCUAIk : aGOCCqjqh6
デミトリー様

お久しぶりです。お世話になっております。シーベルト単位に関する理論的考察については投稿本文以上のことがらについては私には荷が重過ぎますが、ICRPの歴史的由来については、若干私自身が過去に投稿したことがありますので、以下にご案内させていただきます。

『被曝の世紀』第17章 キャサリン・コーフィールド著 朝日新聞社 1990年
http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/164.html

この資料には、一種の「国際的放射線防護社会」なるものが存在し、その基本的テーゼに反論する学者は一種の流刑処分に遭うと記述されています。(以下引用)

>ダブリンのトリニティー大学の計量生物学者ロバート・ブラッキス博士は、「全く自動的なんです。ICRPを批判したら、『まじめな』科学者ではないというレッテルを貼りつけるのです」という。

>ローリストンーテイラーは、NCRPとICRPの創設者であり、最も長期間の委員として、放射線防護の体制側の主要擁護者となり、批判者に対して最も痛烈な逆批判者となった。彼は批判者たちを、「かつての同僚から拒否された一にぎりのエセ科学者」「少数の飢えた山師」「元科学者」と呼んで切り捨てた。

・・・・

私にはどうしても、ICRPが公正でオープンな合議体であり自由闊達な意見交換を行っているようには、この資料からは読み取れませんでした。ぜひご参考になさってください。

 


13. 宮島鹿おやじ 2012年11月25日 23:30:30 : NqHa.4ewCUAIk : aGOCCqjqh6
taked4700様

レスありがとうございます。
ICRP勧告については、その内容のあやふやさの割には、政府によって金科玉条のように扱われてきた経緯があります。私の居住する自治体の議会でも市議による放射線対策についての質問に対しては担当部長がありがたそうに、「ICRP基準に基づき・・・」と答弁していましたね。

>科学というものへの一般人の信仰

私はどうも、これがICRPの手品のネタであるように思われてなりません。ECRR2010には、ICRPの理論を「物理学的」と表現しています。
この「物理学的」の意味は、古典物理学由来、つまり、「客観的真理」を表明しうるという気分を表しているように思えます。

本気かウソか、ヤルモネンコ氏(原発推進派と思われる学者)は「私たちにわからないことはない。」といっています。
http://img.asyura2.com/us/bigdata/up1/source/10817.jpg


d1INYqu1to様

お久しぶりです。
現在、ご紹介いただいたネット上の資料
http://www.snap-tck.com/room04/c01/stat/stat.html
をベースにして、さらに図書館から数冊統計学の入門書を必死に読んでいます。
なんとかポアソン分布のだいたいの意味がわかるようになりましたが、数式中心の入門書には閉口するレベルです。それでも、大村平氏「統計のはなし」は大変読みやすくなんとなく雰囲気がつかめました。統計の本は結構コミカルに著述されたものが多いように思います。気のせいでしょうか。


14. デミトリー 2012年11月26日 00:27:26 : 2kYVIsTHbi0XM : 1mczsT61Va
>>11
うんそれは、極端に言うと1gの時は0.001グレイで計算上1000gなら1グレイになるはずだけど、実際に1000gにすると1グレイにならない。物質が小さいほうが正確な数字が出るはずだから、1gの時の数値から計算した1000gの時のエネルギーが1グレイということにしようということだと思うよ。
もっとミクロな世界の話だと思うけど。

量子の世界は、見るだけで様相を変えてしまい見る前の状態は決して見えないとか、確率的にしか分からないとか、何か良く分からない世界だけど、マクロに見ると確定してるんだよ。
1万粒の放射性物質が、1粒ずつこれは崩壊するしないと分けることはできないけど、1万粒の集合なら確実に何粒崩壊すると言うことができる。ベクレルというのはそういう単位だけど。
確率で起こるから確実にわかるという。


15. デミトリー 2012年11月26日 01:05:58 : 2kYVIsTHbi0XM : 1mczsT61Va
>>13
前に読んだと思うよ。

ICRPが悪の組織か?ということと、出したデータが嘘かどうかにはあんまり関連性が無い。
なんと言うのかなぁ。悪の組織が出したデータだから悪だとは言えないというのか。
データはデータとしてみる。誰が作ったかは関係ないというのか。
ここはおかしいから、こうした方が実際的なんじゃないかな?とか、そんな感じ。
天動説を唱えた人が極悪人だとは思わないでしょ。間違ってたのに。
もともと研究中なんだから、正しいデータな訳がないし。利権で歪んだデータな可能性もあるし。
放射性物質の物理的特性は、僕は信じてるよ。核分裂とかはじめる前から研究してきたことだし、関連性がわかりずらい。原子力関係の学問は原子力のための研究だけど、全ての事象にかかわる物理的なことを原子力業界が圧力かけて歪められるのか?ってことだけど。それができたら、放射能自体無いことにできる。
放射性物質を役立てるためにその性質を知ることは、手を抜けないということもある。
放射能の存在を抹殺できないから、これくらいは大丈夫とかのレベルで四苦八苦してるんだよ。ご苦労様だね。

そんな事柄とは関係なく、実際はどうなのか?を考えることが重要だよ。


16. taked4700 2012年11月26日 01:11:06 : 9XFNe/BiX575U : 3R29d4kwTs
>(5)「ベクレル」(放射能の量)から「シーベルト」(人間の被曝量)に換算する「実効線量換算計数」も,被曝量を確率的健康障害である癌などへの疾患率へ転換する「DDREF」(線量・線量率効果係数)も,その根拠が国際放射線防護委員会(ICRP)による広島・長崎の原爆被害者データの解析から導かれている。

と記事にありますが、このことを示すソースはどこにあるのでしょうか。

気にかかるのは、広島、長崎のデータ収集の時に、原爆の爆発の結果、熱線が直接届いた範囲の被ばく者しかデータを取っていないとNHKの特集番組か何かで見た覚えがあることです。つまり、死の灰を被った人たちについてはデータを取っていないという話でした。もしそうなら、そもそも、低線量被ばくの影響を推定する根拠自体がないということになります。


17. 恵也 2012年11月26日 01:25:31 : cdRlA.6W79UEw : lefaetreSg
>> ミクロレベルの超至近距離から,とんでもないエネルギーで破壊し始める。
>> その重大事実が「シーベルト」には反映されていないように思われる。

俺もそう思ってます。
内部被曝に関する専門家の質がわるすぎる。


18. デミトリー 2012年11月26日 17:46:46 : 2kYVIsTHbi0XM : 1mczsT61Va
>>16
どうだろうね。
直接調査したのは、アメリカ軍でICRPはデータを貰っただけじゃないの?
肝心なデータは、貰えてないと思うよ。
軍事機密とかあるから。

原爆でもチェルノブイリでも、何年以内は癌が発生するわけがないから被曝以前の生活に原因があるとか言ってデータを除外したりとかしてるはずだし、たいして価値のあるデータとは思えない。せめて、被曝前5年間と被曝後5年間の癌の発生量を比較して差がないから、被曝前の生活が原因と考えられると言うデータくらい出して欲しいものだ。
そして、今も5年間は癌が出るはずがないと同じ事を言ってる。根拠無いよ。

低線量被曝は、人間のデータ持って無いから、科学的根拠がないと言ってるんじゃないかな。マウスとかの実験はしてるみたいだよ。何かで見たけど、マウスにはこんな影響があります、だけど人間には影響ありません、みたいなのを見たよ。マウスで実験するのは人間への影響を推定するためなんだけど、それはしないでデータを持ってないから科学的な根拠はないってね。

実験といっても、英語読めないから日本語に訳されたものを見てる限りでは、詳しい実験の条件とかついてないから、あんまりあてにならない。
体の大きさとかちゃんと考えてるんだろうか?とか老婆心ながら思う。
先に書いた外部被曝の1mのところに100万Bqのセシウム137の話だと、ねずみだと体の断面積が0.1mかける0.05mで0.005m^2くらいしかないから、人間の大人と比べると1000分の5の被曝しかしてないんだよね。
そのマウスが大丈夫でしたと言われても、同じ線源・距離で200倍被曝する人間の大人が大丈夫かは分からない。線源が200分の一なら人間の大人もマウスのように大丈夫ですと言うならわかるけど。
比較するものがおかしいと感じるんだよねぇ。

外部被曝は線源から四方八方に飛び出す放射線の内、どれだけ体に当たるかが大事。体が小さいほうが有利。
内部被曝は、体内にあるから四方八方に飛び出す放射線は全て体に当たる。ガンマ線は一部が通り抜けるけど、それを拾うのがWBC。通り抜けた割合で体内量を推定してるんだろうけど。体の中にあって全部当たるから、体が大きいほうが有利。臓器に集まる特質とかあるけど、基本的に体の大きさが臓器の大きさを決めてるから体が大きいほうが有利。
マウスに何Bq注射したら体の半分くらいを占める癌ができました、みたいな写真見たことあるけど、同じBqで人間の大人が同じにはならないと思う。


19. デミトリー 2012年11月26日 18:09:01 : 2kYVIsTHbi0XM : 1mczsT61Va
>>17
0距離だからエネルギーは無限大!という意味なら間違いだよ。

放射線のエネルギーは、核種ごとの崩壊エネルギーを持ったまま(保ったまま)飛んでいって何かにぶつかったらエネルギーを失って止まる。
だんだん弱くなったりはしない。

放射線が100本くらい束になって飛んで行くイメージをした場合、最初は合計で崩壊エネルギーの100本分のエネルギーがあるということになるけど、飛んで行くうちに1本1本と何かにぶつかってだんだん本数が減って行く。結果、合計のエネルギーはだんだん減って行く。
量というより数なんだよ。
前に線源との距離を半径とした球で説明したとおり、線源があらゆる方向にランダムで発射した放射線のうち何%が体に当たるコースで飛んでくるか?というのが、距離の二乗に反比例するエネルギーの意味だよ。
体内にある状態で全て体に当たる場合というのは、放射線の数×崩壊エネルギーで最大値がある。
昔のシューティングゲームで、三方向に発射する弾を、敵に接近して打てば3発とも当たるけど遠くから打てば1発しか当たらないと言うの経験ないだろうか?距離が遠くなったからエネルギーが3分の1になったと表現できる。

最大値は無限じゃないよというだけで、シーベルトに反映してないんじゃないか?というのは同感。


20. 2012年11月26日 20:27:44 : d1INYqu1to

申し訳ないですが、シーベルトへの疑問ではなくスクリーニングレベルへの疑問です。誰かご存知の方はいませんか。
 
 
 
食品中の放射性セシウムスクリーニング法
( http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000246ev-att/2r985200000246iu.pdf )

では、スクリーニングレベルに関して
 
 
 
基準値の1/2以上とすること。
スクリーニングレベルにおける測定値の99%区間上限が基準値レベルで得られる測定値以下であること。
 
 
 
と定められていますが、この「基準値レベルで得られる測定値」に関しては、この文書では触れられていないのです。

「基準値レベルで得られる測定値以下」としているのだから、「基準値レベルで得られる測定値」の下限値に関する何らかの制約があるはずですが、その制約に関して記述がないのです。

何ら制約のない「基準値レベルで得られる測定値」の下限値を用いてスクリーニングレベルを定めているのなら、まったく不思議な話です。

これは、一体どういうことでしょうか?


21. 宮島鹿おやじ 2012年11月27日 01:11:41 : NqHa.4ewCUAIk : Z76ZBlXL0k
d1INYqu1to様

宮島です。
資料を読んでみましたが、内容が、「本来ならゲルマでやるべきだが、仕方がないのでNaIでやるときの心得」というものだというくらいの理解はできましたが、ご提示された問題意識にまでは到達できませんでした。
t値とか回帰直線とか習ったばかりの言葉がたくさん出ていますが、まだ、身についていないようです。残念です。すみません。(´・ω・`)


22. デミトリー 2012年11月27日 01:32:08 : 2kYVIsTHbi0XM : 1mczsT61Va
>>20
知らない。
読んでみたけど、意味わかんないね。

スクリーニングだから、正式な検査を全部についてやるのは大変だから大雑把な仕分けをして、基準値を越える可能性のあるものだけを正式な検査に回そうという趣旨だと思うよ。

だから、スクリーニングの段階で基準値100Bq/sを超えるようなものが安全とされるほうに仕分けられては困るわけだよ。
だから50Bq/s以上のものを計った時に測定誤差で100Bq/sを越えないでね。ということでしょう。倍を表示してしまうような機器でもまぁOKみたいな。
100Bq/sを越えてないんだから安全なんだよという。
スクリーニングレベルが50Bq/sだったら、汚染度は0〜100未満のどれかくらいの意味だから。上下50Bq/s幅の誤差が出るけど、50Bq/s以下の数値が出たものは100Bq/sを越えてないはずだという考え。
90Bq/sだったら、80〜100未満のどれかという意味だと思うよ。90以下で表示されるものは100を越えない。こっちの方が精度の高い検査だと。精度が高いというのは、逆に言うと100Bqを越えないけどより汚染の高いものを食べさせられるという。まぁ決まりどおりなら、スクリーニングレベルを越えたら正式な検査に回すから、即食べさせるわけではないけど。正式な検査に回さなきゃならない量が減る検査という意味だけど。

基準値というのが下限値だよ。人に食べさせて儲けることのできる汚染度の下限値。制約とかでなくて法律で決めた値。
なので、なぜ食品の基準は100Bq/sなの?
100Bq/sに根拠がないのに、その基準を下回ったものが何故安全だといえるのか?
という質問に感じる。
僕は安全だとは思っていない。
どんなに精度の高い高等な検査をしても、基準値がこれでは何の意味もない。

知らないことなので読んで考えた感想だけど。


23. 2012年11月27日 01:43:13 : 1laTubqZew

宮島鹿おやじ様

「基準値レベルで得られる測定値以下」をどう解釈するかにより、スクリーニングの精度が大幅に変わるのです。

■ 「基準値レベル以下」と解釈した場合

真値が100[Bq/kg]の試量1kgを測定した時に、その測定値がスクリーニングレベル以下になる確率は、次の通りになります。

スクリーニングレベル[Bq/kg] 必要な測定時間[秒以上] 確率の最大値
------------------- ---------------------- ------------
50         0.10824        0.049987
60         0.20295        0.035774
70         0.42093        0.025806
80         1.0824         0.018728
90         4.8707         0.013658
99         535.78         0.010315
------------------- ---------------------- ------------

s+Z99*√(s/t)≦100
s: スクリーニングレベル[Bq/kg]
t: 測定時間[秒]
Z99: 標準正規分布の下側99%点(≒2.3264)

とし

X 〜 N(100,(√(100/t))^2)

なるXがs以下となる確率を求めています。

スクリーニングにおいて、真値が100[Bq/kg]超過の試量を100[Bq/kg]以下と判定する可能性が高くなります。

■ 「基準値レベルで得られる測定値の下側1%点以下」と解釈した場合

真値が100[Bq/kg]の試量1kgを測定した時に、その測定値がスクリーニングレベル以下になる確率は、次の通りになります。

スクリーニングレベル[Bq/kg] 必要な測定時間[秒以上] 確率の最大値
------------------- ---------------------- ------------
50         0.63086        3.5737E-5
60         1.0652         1.82704E-5
70         2.0285         9.6556E-6
80         4.8556         5.2383E-6
90         20.551         2.9033E-6
99         2153.9         1.7333E-6
------------------- ---------------------- ------------

s+Z99*√(s/t)≦100+Z1*√(100/t)
s: スクリーニングレベル[Bq/kg]
t: 測定時間[秒]
Z1: 標準正規分布の下側1%点(≒-2.3264)
Z99: 標準正規分布の下側99%点(≒2.3264)

とし

X 〜 N(100,(√(100/t))^2)

なるXがs以下となる確率を求めています。

スクリーニングにおいて、真値が100[Bq/kg]超過の試量を100[Bq/kg]以下と判定する可能性はほぼありません。


24. 2012年11月27日 06:37:44 : 1laTubqZew

>>23 誤解を与えそうなので補足。

米の全袋検査で使用されている某社の食品放射能検査装置のスクリーニングレベルは

@ 70Bq/kg (基準値100Bq/kg、5秒測定)
A 30Bq/kg (基準値50Bq/kg、15秒測定)

だそうです。真値が基準値に等しい試量の測定値がスクリーニングレベル以下になる確率を単純計算すると

@ 9.8517E-12
A 3.1630E-28

となるので、メーカーの肩を持つつもりはありませんが、全く問題ありません。

気になるのは

食品中の放射性セシウムスクリーニング法
( http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000246ev-att/2r985200000246iu.pdf )

のなかで「基準値レベルで得られる測定値」に関して意図的に触れていないように見える点です。


25. 2012年11月27日 16:32:44 : 4ZmEL2jXc2
>>12. 宮島鹿おやじさま
有意義な意見やコメントをいつも読ませていただいています。
ICPRに対する疑問、同感です。
ICRPについて、詳しく述べる力はありませんが、おおよそ次のように考えています。
ICRPは、その形成過程や組織構成などをみれば、まぎれもなく、原子力開発・経営推進者の国際機関です。
しかし、ICRPの内容が人によっては、一見、そのように見えないのは理由があると思います。
それは、ICRP勧告などが、政治的プロパガンダの機関ではなく、原子力開発・経営などにとっての「理論的指南書」とでもいった性格であるところから来るものだと思っています。
ICRP文書は、原子力産業などが、原発労働や事故などで引き起こす被曝問題について、どのように対処し、批判をかわし、原発の運転などを進めるのか、事故にどのように対処するのか、こうしたことへの理論的基礎を提供することを目的としています。指南書であるためには、「安全」の一面的なアジテーションでは役に立たず、現実の危険も知っておく必要があります。
あるいは、原子力村の中枢は、ある意味で、原発の危険も、被曝の危険も最もよく知っているともいえるでしょう。
ICRPのこうした性格は、その「コスト・ベネフィット」論に、最もよく表れていると思います。
ICRPは、上述目的の「理論武装」をするために、一面的アジテーションでなく、研究成果を取り入れる必要を持ちます。しかし、それが、被曝の危険を暴くような方向に「独り歩き」しないための、根本的な「縛り」が、「コスト・ベネフィット」全体を統括する思想です。これは、以前「リスク・ベネフィット」と言っていましたが、「危険」の語が印象が悪いので「危険を軽減する費用」の意味で「コスト」にしたものと思いますが、意味は同じはずです。
「危険(軽減の費用)」と「便益」とが釣り合う時にだけ、被曝軽減を行うというのがICRPの根本思想です。さまざまな「自由な」研究を、ここに集約するという意味で、ICRPが悪魔かどうかはともかく、その性格は明らかです。というのは、この「便益」の内容を考えれば分かることです。
ただし、研究成果を取り込むと言っても、さすがに、「内部被曝」だけは、この「コスト・ベネフィット」の枠組みで抑えきれないため、内部被曝委員会を廃止しました。ここに、ICRPの性格が端的に表れています。
こういう前提の上で、ICRPは、「正直」ですらあります(上述目的のためですが)。
日本政府は、3月11日の事故発生から一ヶ月後、ICRPの参考値から20msv避難基準と学校基準をとっています(前者は「緊急時被曝」参考値、後者は「言損被曝」参考値から)。
20msv避難基準を決めた昨年4月10日、安全委秘密会議での「20msv避難基準」の提案(久住委員)は、その根拠として
1、ICRPの参考値であること
2、100msv以下は安全なので問題ないこと
の二つを挙げただけでした。しかも、後者は、一ヶ月後の5月12日安全委会議で、こっそり取り消しているという、驚くべき体たらくです(100msv以下はわからない、に訂正)。
とすると残るのはICRP参考値であるという理由だけです。
ところが、ICRPは、参考値を、安全を保証するものなどとは言っていないのです。言っていないどころか、はっきり否定しています(参考値は「安全」と「危険」の境界を示すものではない、とあえて述べている)。
つまり、この範囲なら、「危険」と「便益」のつりあいがおおよそとれるだろうと言っているだけです。
したがって、安全委、政府が、「まじめに」ICRP参考値を使って、避難基準に取り入れるなら、被曝許容限度を20msvにすることで「安全」だというのではなく、このような危険はあるがこのような便益もあるので受け入れていただきたい、と言わなければならないものです。被曝する住民の「便益」を説明できればのことですが。
政府は、こんなことを一言も言わずに、ICRP基準だから子どもでも安全と繰り返しました。
しかし、明らかに、ICRPの直接の内容(2007年勧告)に反するこうした政府の政策を、ICRPは支持しています。―――ここに、直接の文言では、「良いこと」をいうように見せながら、その実践課程では、それを「安全論」に捻じ曲げる政策を支持するというICRPの正体が見えます。
宮島鹿おやじさまが指摘しているように、ICRPは、理論武装、理論的指南のために、「広く」研究を促し包摂するように見せながら(実際に、この面があるために、幻想を持つ人も出てくる)、しかし、その根本性格から、いざとなれば、内部被曝委員会を廃止したように、包摂できないものを排除する………必然的に、こうした性格を発揮する機関であると思っています。

なお、「ICRP2007年勧告」は、どういうわけか、英語・日本語版は無料ではダウンロードできません。いずれにせよ、公衆に読んでもらいたい文書ではないことの現れではあるでしょう。


26. 2012年11月28日 02:43:04 : E4bT3Bpr2w

>>24 更に補足。

もし「基準値レベルで得られる測定値」に関して制約がないのであれば、「基準値レベルで得られる測定値」の下限値を偽る事で、真値が基準値レベル超過の試量を(数パーセントの範囲で意図通りに)パスさせる事ができてしまいます。

このような事ができる余地を残しておくのは、問題だと考えるのです。

あくまでも「基準値レベルで得られる測定値」に関して制約を設けていなければの話ですが...


27. デミトリー 2012年11月28日 06:30:11 : 2kYVIsTHbi0XM : 1mczsT61Va
>>25
Aのスクリーニングレベル30Bq/sじゃダメなんじゃないの?
50Bq/s以上でなければならないってのは、変わったのかな?
(文言としては基準値の2分の1以上と書いてる)

あんまり難しく考えなくても、「基準値レベルで得られる測定値」の下限が、スクリーニングレベルより上になるような値がスクリーニングレベルなんだから。
実際のスクリーニングレベルを偽って、本当のレベルより高いと言えば、100Bq/s以上のものもスクリーニング検査をパスするけど、スクリーニングレベルの審査?をしてるかってことかな?
スクリーニングレベルって、機器のメーカーが出すのかな?測定者が出すものかな?それが信用できるか?って話だよ。

スクリーニングレベルが50Bq/sの検査なら、50Bq/s未満と測定された食品には100Bq/s以上のものがほぼ100%混入しないというだけだから。
理解してない測定者が、スクリーニングレベル50Bq/sで検査をしているのに、出た結果を100Bq/s未満は合格だと勘違いしたりすると、大変なことになるけど。地方の公務員とか田舎のJAとかやりそうだなぁと偏見がある。

結果をニュースとかで見るときも、75Bq/sでしたとかよく出てくるけど、無条件に100Bq/sだから大丈夫じゃなくて、スクリーニングレベルが例えば50Bq/sでその結果なら、100Bq/s以上のものが相当あったはずだという意味だと、覚えておいたほうがいいよ。

こっちの方がスクリーニングが何をやってる検査なのかがわかりやすいと思う。
牛肉が規制値500Bq/sのときの話だけど。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001p1mi-att/2r9852000001p1r9.pdf#search='%E7%89%9B%E8%82%89%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0'


28. 2012年11月28日 12:51:56 : d1INYqu1to
>>27

ご紹介された文書の「3.信頼性保証」に
 
 
測定装置、測定場所、測定方法の組み合わせにより、性能が変動する可能性は異なるため、画一的な頻度あるいは、変動の判定レベルは決められていない。それぞれの測定系で測定をくりかえしながら、通常の変動範囲を定めていく必要がある。
 
 
と書かれていました。これなら納得できます。ご紹介ありがとうございました。


29. 宮島鹿おやじ 2012年11月30日 06:58:04 : NqHa.4ewCUAIk : Z76ZBlXL0k
d1INYqu1to様

すみません。
ご提示いただいている

s+Z99*√(s/t)≦100
s: スクリーニングレベル[Bq/kg]
t: 測定時間[秒]
Z99: 標準正規分布の下側99%点(≒2.3264)

からわからないのですが、

s+Z99*√(s/t)≦100

の中で、Z99(Z値)に√(s/t)を掛けるのは、「標準化」の逆をやっているように思えますが、そうすると√(s/t)は、標準偏差であるように思えます。

そうすると(s/t)が分散ということになりますが、どうもこの辺がわかりません。


もしかすると以前いただいたコメント
http://www.asyura2.com/12/genpatu21/msg/703.html#C19

>平均λのポアソン分布は、λ>1000であれば、平均λ、分散λの正規分布で非常に良く近似できる為、・・・

と関連しているように思えますが、(s/t)とtで割っているあたりがやはりよくわかりません。(単位の問題ですか・・・)放射線測定のなんらかの前提のようなものがあるように思えます。

私の場合、はっきり言えば「年寄りの冷や水」みたいなもので、厄介なだけかもしれませんが、もしよろしければご教示ください。


30. 宮島鹿おやじ 2012年11月30日 07:18:22 : NqHa.4ewCUAIk : Z76ZBlXL0k
4ZmEL2jXc2 様

レスありがとうございます。
私の主張したいことを適確・簡潔に述べていただきました。誠にありがとうございます。

>ICRPのこうした性格は、その「コスト・ベネフィット」論に、最もよく表れていると思います。

ご存知のとおり、こういった理論の背景は「功利主義」であるという記述が、

ECRR2010 p26
第 4.3 節 民生原子力計画の倫理的基礎
http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/pdf/ecrr2010_chap1_5.pdf

に記載されています。

功利主義は西欧において政策立案・実施の根本的思想として定着しています。端的に言えば、特定者のために他の者が奴隷になることを承認する理論であると私は漠然と思っています。こういった倫理・哲学に関する作業が、いわゆる自然科学系の学問に比較し、なおざりにされている現状が、こういった事態を引き起こした遠因ではないかとも考えます。

何が正しいのかということを考えることがおこがましいとするならば、せめて、「最低限、何はしてはいけないのか」ということを多くの人々の間で議論がなされていくべきだと考えます。

今後とも、どうぞよろしくお願いします。


31. 2012年12月02日 02:13:07 : E4bT3Bpr2w
>>29

n[Bq]の線源をt[秒]測定した時、測定値Xは、平均n*t[Bq]のポアソン分布に従います。

X 〜 Po(n*t)

ポアソン分布を正規分布で近似すると

X 〜 N(n*t,(√(n*t))^2)

ですので

X/t 〜 N(n,(√(n/t))^2)

となり、X/tは、平均n、標準偏差√(n/t)の正規分布に従います。

従って、下側99%点は

n+Z99*√(n/t)

となります。


32. 宮島鹿おやじ 2012年12月02日 06:18:09 : NqHa.4ewCUAIk : Z76ZBlXL0k
E4bT3Bpr2w 様

ありがとうございました。
数学的素養がないため、まだまだ理解するのに時間がかかりますが、
なんとなく雰囲気はつかめてきたように思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。


33. 宮島鹿おやじ 2012年12月02日 15:39:24 : NqHa.4ewCUAIk : Z76ZBlXL0k
E4bT3Bpr2w 様

その後、あちこち、うろうろしているうちに、以下のHPにておっしゃっていたことを確認しました。なんとか明瞭に理解できたように思います。
いつも、ありがとうございます。
本当に助かります。

http://www.senetto.com/main/screening/


34. 2012年12月02日 18:38:53 : ynSQvzTlvk
>>33

この記事は僕も見たのですが、若干誤りがあるので注意が必要です。

■ スクリーニング法の3つの要求

「要求1」に
 
 
スクリーニングレベルで、食品の判定を行うことで、セシウムが100 Bq/kg 以下かどうかを、99%の確率で判定できる値のことです。
 
 
とありますがこれは誤りです。正しくは

「真値がスクリーニングレベルに等しい試料の測定値」が「真値が100Bq/kgの試料の測定値の下限」を超過する確率が1%以下。

です。この記事には「要求1」を前提として書かれている部分が複数箇所ありますが、これらは全て誤りです。

「真値が100Bq/kgの試料の測定値の下限」を>>28のように定めるのであれば、スクリーニングの誤判定の確率は1%よりもはるかに小さくなります。

■ 標準偏差の何倍の数字を使えばいいのか?

表では、正規分布とガウス分布を区別していますが、これらは同じものです。

2.575は99%信頼区間(下側と上側にそれぞれ0.5%の棄却域)の場合で、2.33は99%信頼区間(上側に1%の棄却域)の場合です。

食品中の放射性セシウムスクリーニング法
( http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000246ev-att/2r985200000246iu.pdf )

には
 
 
スクリーニングレベルにおけるσも、式7の右辺に、25 の代わりに 50 の値を代入することにより推定することが可能である。このように求めたσを式3の s としてスクリーニングレベルにおける測定値の 99%上限を計算する。例えば、ガウス分布の場合は t の代わりに2.33 を用いる。
 
 
とあるので、2.575を用いるのは誤りです。


35. 宮島鹿おやじ 2012年12月02日 19:25:31 : NqHa.4ewCUAIk : Z76ZBlXL0k
ynSQvzTlvk 様

ご教示ありがとうございます。
まあ、だいたいわかるようになったからいいか・・・と思っておりましたが。

なお、ガウス分布については、以前、ご教示いただいた
統計学入門1−3
http://www.snap-tck.com/room04/c01/stat/stat01/stat0103.html

>このような形の分布のことを「正規分布(normal distribution)」といいます。 この分布はガウス(Johann Carl Friedrich Gauss)というネズミ(マウス!)の化物のような名前の人物によって発見されたと言われていたため、「ガウス分布」とも呼ばれています。

ガウスにマウスをひっかけている洒落が印象にのこっていたので、アレっとは思っていました。


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