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原発再開派に最低の誠意を求める(1) プロローグ
http://takedanet.com/2012/11/post_6715.html
平成24年11月22日 武田邦彦(中部大学)
選挙を控えて各党はやや慎重になっているが、減税ニッポンを除いて、原発を再開すべきであるという声は大きい。その根拠は、
1) 原発は安全で、二度と事故は起こさない、
2) 原発再開に反対している人は感情的で、知識が無い、
3) 原発を再開しないと日本経済は打撃を受ける、
とまとめられるだろう。原発を停止すべきか、再開すべきかという異なる意見があるのは大変、結構だが、議論をするときには誠意がなければならない。私は原発再開派の人は、大新聞などを含めて誠意がないと思う。その理由は、
1) 原発が安全であるという証明をしない、
2) 原発停止派が感情的、無知識と断定する理由がない、
3) 原発より化石燃料の方がコストが安い、
と考えられるからである。原発の再開が経済に大切であるというのは、その前提が「原発が爆発しなければ」という仮定がついている。それは福島事故前も同じであり、また再開されるときには、日本の原発はまだ福島事故前と同じ設計、同じ技術で再開される。だから、「経済のために原発を再開する」というのは論理が破綻している。
このブログで順次、その理由を示していくので、選挙を控え、もし原発再開派の中で「問答無用」というのではなく、日本のために胸襟を開いてくれる人がいたら、特に「原発が安全であるという証明」について、
1) どこかのテレビで冷静に議論を行う、
2) ネットを通じて冷静な議論を行う、
などをしていただきたい。私から見ると、原発賛成派も感情的な感じがするし、なにか反対派をバカにしている傾向が見られる。でも、事実、福島原発は爆発したのだし、「ガンは発生しない」と言って福島の人を避難させないのに、福島医大には最新の甲状腺ガン検査治療設備を膨大な税金を投入して設置しようとしている。
本来なら、もしガンの発生の可能性があるなら、住民を避難させ、それでも発生するガンに対しては治療をするのが妥当であろう。日本人の中でこのような相矛盾した事をやっていては「絆」、「同胞」、「民主主義」はあり得ない。
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