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福島県で、0歳〜18歳までの約4万人に対して行われた甲状腺検査の結果概要によると、結節や嚢胞が認められる割合は、23年度には35.8%であったが、24年度には43.7%へ増加している。特、6歳〜10歳では男児50.2%、女児54.1%に、11歳〜15歳では男児48.6%、女児55.3%に甲状腺の異常が確認されており、深刻な事態である。
山下教授が2000年に長崎県でおこなった調査では、嚢胞が見つかった子どもはわずか0.8%だった。チェルノブイリ事故から5〜10年を経たチェルノブイリ地域でも、子どもたちの嚢胞は0.5%と報告されていおり、甲状腺異常を持つ福島の子供の割合は際立っている。山下教授の「今のレベルならば、ヨウ素剤の投与は不要だ」としてヨウ素剤を使用させなかったことも原因の一つかもしれない。
例の如く山下教授が座長を務める『福島県民健康管理調査検討委員会』で5.1mm以上の結節、20.1mm以上の嚢胞という基準を勝手に作って、これに該当しなければ問題が無いかのように行っている。ところが、山下教授がチェルノブイリで行った健康調査では「1センチ以下や数ミリの結節がみつかってきたが、当初は甲状腺がんであるとは予想しなかった」が「大人では結節をさわると大体100人に1人か2人にがんの可能性があり」、「子供の場合は約20%ががん」であったと発表しているのである。
にもかかわらず、日本甲状腺学会では会員に文書を配布して「異常所見を認めなかった方だけでなく、5mm以下の結節や20mm以下の嚢胞を有する所見者は、細胞診などの検査や治療の対象にならないものと判定しています。先生方にも、この結果に対して、保護者の皆様から問い合わせやご相談が少なからずあろうかと存じますが。どうか、次回の検査までの間に自覚症状等が出現しない限り、追加検査は必要がないことをご理解いただき、十分にご説明いただきたく存じます」(平成24年1月16日)と、検査や治療を妨げるような動きを見せている。
実際に、会津若松市に避難したある母親が市内の5病院に電話をかけたが断られたケースでこの文書の影響が指摘する声もあり、甲状腺学会所属医師の一人は「この文書に従うと、医師は診療を拒否してはいけないという医師法に反してしまう」と話しているという。(クローズアップ2012:福島・子供の甲状腺検査 説明不足、不安招く 毎日新聞 2012年08月26日 東京朝刊)
専門家も結果が予見できないために放射能被害が広がったと言うならある意味、不可抗力かも知れない。しかし結果が分かっていて被害の防止をしないのは犯罪である。チェルノブイリの調査では、「治療行為は放射能の影響を研究する上影響がある」といった、外国の医師の態度が批判されていたという。福島でも子供たちをモルモットにして研究データを収集しているのだろうか。
山下教授は放射線健康管理について責任ある立場にあり、嚢胞や結節を持つ子供の20%が癌になる可能性を自身の調査で知っていながら、なんら有効な対策を取らない、更には受診を妨げるような行動は、子供達が癌になるのことを知りながら行っているわけで、「未必の故意による傷害」である。運悪く甲状腺の癌で死亡するケースが発生した場合は「未必の故意による殺人」である。それどころか、健康被害が疑われる子供たちの受診を妨げるような行動は「故意」の傷害や殺人かもしれない。
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チェルノブイリ原子力発電所事故の健康調査(Wikipediaより)
1990年に長崎大学教授に就任後、翌年の1991年から現地に入り、甲状腺がんの子どもの診療をした。山下は「母親とも触れ合う中、被災地が長崎の隣にあるような感覚になった」と語っている[29]。この時までは「(被爆)二世だから、何かしなくては」という気持ちはそれほど強くなかったが、「放射能が胎児に及ぼす影響におびえる母親の質問に『実は私も被爆二世ですが、こんなに元気です』と答えた途端、その目に漂っていた不安があっという間に消えた」ので、被爆二世が大きな意味を持つことに気付いたという[30]。
山下らが超音波を用いた甲状腺検診に従事するなかで、1センチ以下や数ミリの結節がみつかってきたが、当初は甲状腺がんであるとは予想しなかった。結節は「大人では結節をさわると大体100人に1人か2人にがんの可能性がありますが、子供の場合は約20%ががん」であり、現地の甲状腺がん発生率は1万人に1人となった[31](この発見について、被曝集団の数が大きいのでガン増加の立ち上がりが早く観察されやすいことと、ヨウ素不足地帯でガン誘発の感受性が大きい集団である可能性などが指摘されている[32] )。なお、日本の甲状腺がんの発生について山下は、「日本では思春期を超えた子供の甲状腺がんをまれに見るくらいです。その頻度は、年間100万人に1人といわれています。これは、欧米、日本、ほぼ変わりません」[33]としている。
また、大人と異なって小児甲状腺がんの約4割には、この小さい段階(1センチ以下や数ミリの結節)で見つけても既に局所のリンパ節に転移があるため、手術の方法はきわめて慎重でなければならないと指摘している[34]。
原発の事故が起こるとその大半のプルーム(放射性雲)は環境に放出された放射性ヨウ素であるが、ヨウ素剤を投与すれば甲状腺の被ばくをブロックし、その後の発がんリスクを予防できること、そしていったん被ばくをした子供たちが生涯続く甲状腺の発がんリスクをもつことを明らかにした[35]。
山下は、チェルノブイリ原子力発電所事故で世界中の科学者が合意した唯一の症状が小児甲状腺癌の増加のみであり、「現地では貧血や好酸球増加が多く見られ、免疫不全を示唆するデータの報告もあるが、いずれも放射線に起因する確かな証拠は無い。当然白血病の増加も確認されていない」としている[
29.^ 被曝医療の継承に不安09年6月27日 中国新聞ヒロシマ平和メディアセンター
30.^ 西日本新聞1992年08月07日朝刊 長崎原爆・草の根の検証<4>
31.^ 日本臨床内科医会会誌 第23巻第5号 山下俊一 536頁
32.^ チェルノブイリ原発事故による小児甲状腺ガン 今中哲二
33.^ 日本臨床内科医会会誌 第23巻第5号 山下俊一 536頁
34.^ 日本臨床内科医会会誌 第23巻第5号 山下俊一 536頁
35.^ 日本臨床内科医会会誌 第23巻第5号 山下俊一 537頁
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