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大飯評価会合 岩盤V字割れ目 着目
2012年10月25日 東京新聞[総合]
◆関電は評価対象にせず
関西電力大飯原発(福井県おおい町)の現地調査チームが4日に開いた評価会合では、原子炉の北側にある海岸近くの試掘溝(トレンチ)で確認された岩盤のずれと、「V」字形の岩盤の割れ目を、どう考えるかが議論の中心になった。
ずれも割れ目も長さ37メートルある溝の東側にあった。ずれは断面にくっきり浮かび上がっていたが、割れ目は溝に下りるパイプ階段に隠れて見えないような場所にあった。
調査チームは、活断層の証拠になるのでないかと、関電がまともに断層評価の対象にもしていなかった割れ目に着目した。波などで角が取れた丸い石が割れ目に落ち込み、地層となっていた。
割れ目ができた年代に関しては、およそ12万〜13万年前以降ということで、調査チームの見方はまとまったが、活断層の証拠かどうかは分かれた。
渡辺満久・東洋大教授や広内大助・信州大准教授が、地震で地面が水平方向に動いてできる「典型的な割れ目」で、活断層の証拠と主張したのに対し、岡田篤正・立命館大教授は地滑りの可能性を主張した。
場所が溝の末端にあるため、調べきったとは言い難い割れ目。だが、これが大飯原発の運命を決めるかもしれない。
◆「次回会合で説明」 関電コメント
原子力規制委員会が、関西電力大飯原発の破砕帯の評価を7日に再び会合を開いて議論することに対し、関電は4日「次回の有識者会合において、当社の考えをしっかりと説明していく」とするコメントを出した。
関電は「引き続き破砕帯の調査を着実に実施するとともに、審査に真摯に対応していく」とした。
関電は破砕帯に関し「活断層を示唆する結果は得られていない」とする中間報告を規制委に提出している。
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[大飯原発評価会合 主なやりとり]
広内大助・信州大准教授 海側の試掘溝(トレンチ)でいくつかの断層を確認した。(関電が主張する)地滑りの地形ではない。ただ、いつ動いたのかは判断が難しい。
重松紀生・産総研主任研究員 地震を起こす現在の地中での力のかかり具合(応力場)と調和的な断層(活断層)は、見つけることができなかった。
渡辺満久・東洋大教授 2つの溝で見つかった断層は連続している。活断層があるのは明らかで、F−6以外にもある。確認できないから活動していないと見るのはごまかし。すぐに原発の運転を止めて調べるべきだ。
岡田篤正・立命館大教授 溝の角の部分にある岩盤の割れ目に注目した。くさび形に割れた形状や、石のたまり方から、ずれた時期は分からないが、2回は動いている。断面は異様な形をしているので、地滑りの専門家にも聞くべきだ。
島崎邦彦原子力規制委委員長代理 応力場の話は疑問を感じる。
渡辺氏 大きな地震は地中深いところの応力場で決まるというのはいいが、今問題にしなければいけないのは表層でどう動くか。
重松氏 (表層への)影響がどうなるかは当然考えなくてはいけない。動いていないと言うのは難しい。
島崎氏 海側の溝で見つかった岩盤の割れ目が、(地滑りではなく)横ずれであればかなり重要だ。
広内氏 動いても不思議ではない。
渡辺氏 12万〜13万年前以降に動いていないという証拠はない。問題はその一点ではないか。
岡田氏 (岩盤の割れ目は)地滑りなどでも生じる。深くまで続く断層運動と即断できない。これはむしろ地滑りに見える。
渡辺氏 学術的な話はともかく、12万〜13万年前以降動いたかどうかだけが問題だと決めたはずだ。
岡田氏 原子炉建屋まで続く巨大地滑りならそうだが、これは局所的な地滑りなのではないか。
広内氏 地滑りで説明するのは難しい。活断層の条件を満たしていないわけではない。活断層か地滑りか分からないのであれば、濃いグレー、クロに近くなってくると思う。
島崎氏 地滑りは直感的に難しいと思う。「12万5千年前にできた段丘面がずれている。その原因としては活断層あるいは地滑りによるもの」というのが、共通の見解ということでまとめます。
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