26. 2012年11月02日 06:20:09
: Kse53zYp5s
長文ですが看過できない言論封殺事件がひそかに起きているので 記事の全文を紹介します。 ↓、------------------------------------------------------------ デジタル鹿砦社通信 http://www.rokusaisha.com/blog.php 魂なきFM熊本、『タブーなき原発事故調書』トークで番組打ち切り
2012年10月31日 カテゴリー 社会問題一般 『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』(鹿砦社)を取り上げた番組が、そのことによって番組ごと打ち切りになる、という事態がFM熊本で起きた。FM秋田とFM新潟では、その部分のみが音楽に差し替えられた。 これまでお伝えしてきた通り、『タブーなき原発事故調書』は取次から委託配本拒否の扱いを受けている。心ある書店が自ら注文するのでない限り、書店には並ばない、という事態が続いている。 憲法第21条で禁止されている、検閲に等しいことが行われているわけだが、そうしたことを語ることさえもが電波で封じられるという、さらなる検閲が行われたのだ。 言論の自由、民主主義が踏みにじられている。 番組は、『ラジオキャンパス』。納谷正基氏が代表を務める、仙台市に本社を置くキャンパスネットワークが制作する、高校生向けの進路情報番組である。東北の高校生向けに始められたが、熊本、新潟、沖縄でも放送されるようになった。 納谷正基氏は長く教育に携わり、ラジオで語るだけでなく、全国を回って高校生たちや保護者に向けて進路についての講演を行っている。番組の中でも、高校生からの相談に、全身で受けて答える力強い声には、聴いていて心が震わされる。 『ラジオキャンパス』の中に、「コラコラ・コラム」というコーナーがある。教育に限らず、納谷氏が高校生たちに伝えたいことを、自由に語る。 10月28日(地域によっては27日)放送の「コラコラ・コラム」で、『タブーなき原発事故調書』および、同じく取次から委託配本拒否となった昨年刊行の『東電・原発おっかけマップ』が取り上げられた。 納谷氏は両書の内容を、原発推進に関わった東電幹部、政治家、官僚、学者などの経歴、言動が詳しくあり、そして住所と地図が載っていると紹介。そのことによって、経産省と電力会社の癒着ぶりなどがよく分かると指摘している。 住所と地図があることについて、「賛否両論あるだろう」「えげつないと思う人もいるかもしれない」と断った上で、「そのやり方でしか見えてこないものがある」「ジャーナリズムとはなにかと考えた時に、当然ありうる方法」と納谷氏は語る。 それは「組織のヒダに逃げ込むな」「個人として責任を取れ」ということであり、「上司に言われたから、会社の仕事だから、といって責任を逃れようとするのは、卑怯、ずるい、みっともない」「プルトニウムは飲んでも大丈夫といった学者は、発言の責任を取って欲しい。逃げないでくれ」と、生き方の問題として納谷氏は訴えかける。 両書が取次から委託配本拒否の処置を取られたことについては、検閲に等しく「自由と民主主義を謳うこの国にあって、こういうことがあっていいんでしょうか」と納谷氏は疑問を投げかけている。 この「コラコラ・コラム」の内容を事前に知って、FM熊本は、そのままの内容では放送できないと納谷氏に告げた。それに納谷氏が納得しなかったために、番組そのものが打ちきりになった。FM熊本に追随した形のFM秋田とFM新潟では、「コラコラ・コラム」の部分が音楽に差し替えられた。 この経緯について、筆者がFM熊本に問い合わせると、制作サイドからの伝言として、「コメントすることはない」「取材拒否」とのこと。連絡を取り次いでくれた社員は、「よけいなことを言うな」と釘を刺されたそうだ。 納谷氏の言う「卑怯、ずるい、みっともない」姿勢そのものではないか。 高校生に伝えるべき魂を持たないFM熊本から、納谷氏が番組を引き上げたのも当然である。 FM熊本の姿勢は、放送局としてこの世に存在している価値があるのかどうかまで、問われるべきだろう。FM秋田とFM新潟も、同様である。 だがもちろん、絶望の中に希望もある。 FM仙台と青森、岩手、山形、琉球放送のAM各局では、「コラコラ・コラム」はそのままの内容で流れ、高校生たちに伝わった。 納谷氏は高校生に語りかける思いを、以下のように語っている。 「僕の日々の講演活動も、そしてラジオ番組も、その動機と目的は唯一つです。それは、一人でも多くの高校生諸君へ直接語り掛けることです。そして彼ら彼女らに、未来を託すことなんです。僕らが作ってしまったこの醜く情けない社会……。この国そのものを、彼らが少しでも修正してくれることを祈って……。 なので、昨年4月からの新年度以降、今日に至るまで、全ての高校においての生徒対象講話において、それらの話に加え、謝り続けてきています。 我々醜い大人が、無責任で出鱈目な大人たちが、若者の輝く未来を汚してしまったことをです。放射能汚染という、取り返しが尽かないかも知れない恐怖の負債を押し付けたことをです」 納谷氏は、広島の被爆二世であった奥様を、若くして亡くしておられる。 そのこともあって原子力について学び、自ら勉強会も開催されてきた。 筆者の親しい友人も被爆二世で、44歳の若さで白血病で亡くなった。納谷氏の気持ちは痛いほど分かる。 被曝の影響は、人によって千差万別だ。被曝しても、元気で長生きしている方がいるのも事実だろう。 だが、命は一人一人のものなのだ。命のことを、パーセンテージで語る者たちを許せない。 その思いで、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』は作られた。 今回、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』が書店に配本されるのは、事前に心ある書店からご注文いただいた冊数を指定配本するなど発行部数の一部(10数%程度)にしかなりません。できるだけ鹿砦社販売部(sales@rokusaisha.com)に直接ご注文をお願いいたします。直接お申し込みの方には早速発送します。送料サービス/代金後払いです(冒頭の表紙写真をクリックすることで、販売ページに飛ぶこともできます)。 (FY) ------------------------------------------------------------ メディア、ネットで繰り広げられる、熾烈な原子力ムラとの攻防 2012年11月1日 カテゴリー 社会問題一般 昨日お伝えしたように、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』(鹿砦社)を取り上げた「ラジオキャンパス」という高校生向けの進路情報番組が、そのことによって番組ごと打ち切りになる、という事態がFM熊本で起きた。FM秋田とFM新潟では、その部分のみが音楽に差し替えられた。 京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏を中心に、大手メディアでは語られない原発の真実を伝えていた、毎日放送のラジオ番組『たね蒔きジャーナル』は9月29日で打ち切られた。 この夏が過ぎて、原発がなくとも電力は足りることが明らかになり、野田首相は「安全保障のため」すなわち、潜在的核武装国として日本があり続けることのために原発が必要、という本音まで語り出している。 ここに来て、原子力ムラのメディアコントロールの、必死の巻き返しが始まっている。 だが一方、ネット上では、『タブーなき原発事故調書』の取次による委託配本拒否の情報に限っても、かなりの広がりを見せている。 『税金と保険の情報サイト』という一見、原発とも社会問題とも関係なさそうなサイトでも、10月27日、「官民一体で検閲国家へ! 書籍問屋が『原発本』取り扱い拒否」として、その事実を伝えている。以下、内容を抜粋する。 「書店に本を卸す取次大手トーハンが、原発の裏側などを描いた書籍『タブーなき原発事故調書〜超A級戦犯完全リスト』の取り扱いを拒否した。公序良俗に反する書籍でもないものを取次会社が拒否するのは、きわめて異例」 「同書は、原発が抱える問題に鋭く切り込むもの。原発推進派の政治家や財界人、東電経営者や極端な東電寄り姿勢が批判されている御用学者、労働組合関係者など、多くの問題人物をあぶり出す項などをもうけている」 「これまで取次が拒否されてきたのは、ほとんどの場合、自治体などの条例によって不健全図書に指定されたもの。その多くはわいせつな書籍や、やくざを礼賛するものだ」 「トーハンはプライバシーを理由にしているが、鹿砦社ではこれまでにもプライバシーが問題になった書籍が数多く出版されている」 「ジャニーズ事務所に所属するタレントや、宝塚歌劇団所属女優の住所などを記載した『おっかけマップ』は有名だが、こういった書籍は裁判沙汰になったものの、取次会社が配本を拒否することはなかった」 全体として見ると、取次はプライバシーを理由にしているが、実際には、大手メディアで報じない原発のタブーに同書が容赦なく切り込んだことで、委託配本拒否の扱いになったのでは、と類推できる内容だ。 ビジネスの話題を主に扱う『Business Journal』のサイトでも、10月23日、「取次大手トーハン、書店への原発関連新刊本の配本を拒否!?」として、橋本玉泉氏が、この事態を報じている。 取次が今回のような措置をとったケースとして、2008年、コンビニエンス業界最大手のセブンーイレブンを題材にした『セブン−イレブンの正体』(金曜日)の例を紹介。各方面から批判を受けたため、後に撤回しているが、セブン−イレブンを経営するセブン&アイ・ホールディングスCEOである鈴木敏文氏がトーハンの出身であり、セブン−イレブンがトーハンとの業務上の関係が深いことなどが理由と考えられた、と説明されている。 取次による委託配本拒否が、きわめて利害関係に添って行われることがある、という証左であろう。 上記の記事の他、この問題を扱った『週刊金曜日』『アサヒ芸能』の記事もネット上にアップされ、個々人のブログにコピペされるなどして、広がっている。 私たちは今、本気になって原子力ムラと闘っていかなければならない。 日本がなぜ原発を導入したか。そこには、様々な要因が絡み合っている。 『タブーなき原発事故調書』でも紹介しているが、原発を日本に持ち込んだ張本人である中曽根康弘は「四国・高松にいた時広島に落とされた原子力爆弾の原爆雲を見たことが、のちに原子力発電に力を注ぐきっかけとなった」と語っている。 高松から本当に原爆雲が見えたかどうかは疑問だが、この言葉には、彼の心情が凝縮されている。 原爆によって負かされた惨めな敗戦国のままでいたくない、原子力を操れる国民になって誇りを取り戻したい、という気持ちだ。 メディアを通じた「原子力の平和利用」キャンペーンもあり、多くの国民もその心情を共有した。 しかし、福島第一原発事故のもたらした災厄を見るならば、原子力に国民の誇りを見出すなど、全く間違っていたと言える。 その意味で、福島原発事故は第2の敗戦とも言っていい事態だ。 今、戦後史を見つめ直し、根本からやり直す覚悟を固めなければ、日本は、まるで意味のない国と見なされるだろう。 市民一人一人が、原子力ムラの解体に取り組んでいかなければならない。 そのために、『タブーなき原発事故調書』が一助となればと願っている。 今回、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』が書店に配本されるのは、事前に心ある書店からご注文いただいた冊数を指定配本するなど発行部数の一部(10数%程度)にしかなりません。できるだけ鹿砦社販売部(sales@rokusaisha.com)に直接ご注文をお願いいたします。直接お申し込みの方には早速発送します。送料サービス/代金後払いです(冒頭の表紙写真をクリックすることで、販売ページに飛ぶこともできます)。 (FY) ------------------------------------------------------------ |