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事故収束宣言を出しておきながら今度は「原子力緊急事態宣言」
新設の原子力規制委員会の人事は、未だに国会の同意が得られていません。明日からの臨時国会で、遅まきながら同意を求めるべきですが、今回もこれをスルーするつもりのようです。法律の付則を悪用して切り抜ける算段をしており、この内閣のデタラメ・法匪ぶりは前代未聞の様相を呈しています。
東京新聞は本日付でこう報じています。(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012102802000104.html)
政府・民主 規制委の国会同意人事 臨時国会でも求めず
政府・民主党は二十七日、原子力の安全規制を一元的に担う「原子力規制委員会」の国会同意人事に関し、二十九日召集の臨時国会で事後同意を求めない方針を固めた。同意人事は先の通常国会で、民主党内の事情から採決が見送られ、野田佳彦首相が閉会後に例外的に任命した経緯がある。またしても同意を求めようとしない国会軽視の姿勢は、世論の強い反発を招くことになりそうだ。
規制委員会は九月十九日に発足し、田中俊一委員長と他の委員四人が就任した。
本来なら、この人事は国会の同意が前提となる。だが、民主党執行部は、党内に「原子力ムラの出身者」との反対論が根強い点を懸念。造反や離党議員が相次ぐのを防ぎたいとして、先の通常国会での採決を回避した。
国会閉会中に、例外規定として首相権限で委員を任命した場合、次の国会で同意を得る必要がある。
ただし、原子力規制委員会設置法の付則には、政府が国会に「原子力緊急事態宣言」が発令中であることを通知すれば事後同意は不要と規定されている。このため、政府は東京電力福島第一原発事故後、緊急事態が継続しているとして、今週中にも国会に通知する方針だ。
首相は昨年末に事故収束を宣言しておきながら、緊急事態は続いているとの見解はご都合主義との批判は免れない。
国会のチェックを仰ごうとしない対応は、原子力行政への不信感を増大させることになりかねない。 (城島建治) (下線は引用者による。以下同じ)
「政府が国会に『原子力緊急事態宣言』が発令中であることを通知すれば事後同意は不要と規定されている」と記されていますが、この記述は不正確です。原子力規制委員会設置法付則第2条(最初の委員長及び委員の任命)3項には、次のように記されています。
この法律の施行の日が国会の会期中である場合であり、かつ、この法律の施行の際原子力災害対策特別措置法第十五条第二項の規定による原子力緊急事態宣言がされている場合において、両議院又はいずれかの議院が原子力緊急事態宣言がされている旨の文書を添えた第七条第一項の規定による同意の求めがあった日(同項の規定による同意の求めがあった後に原子力緊急事態宣言がされたときにあっては、その旨の通知を受けた日)から国会又は各議院の休会中の期間を除いて十日以内に当該同意に係る議決をしないとき(他の議院が当該同意をしない旨の議決をしたときを除く。)は、内閣総理大臣は、同項の規定にかかわらず、同項に定める資格を有する者のうちから、この法律の施行後最初に任命される委員長又は委員を任命することができる。
法律の条文は読みにくいですが、下線を付した部分を見て頂くと、「この法律の施行の日が国会の会期中である場合」で、かつ「原子力緊急事態宣言されている場合」が前提条件となっています。原子力規制委員会設置法は先月施行されており、今更急に「原子力緊急事態宣言」を出しても無効です。
記事にもある通り、野田は昨年末に事故収束宣言を出しているのですから、今頃になって緊急事態宣言を出したら自己撞着も甚だしい。明日からの国会審議で見苦しい言い訳をするのでしょうが、政府が法律を曲げてしまったら、誰も守ろうとしません。
野田が約束を違えてのらりくらりと解散をかわしているので、悪い手本となって子供にも悪影響を与えています。ゲームに熱中する子供に勉強するよう親が注意すると、「近いうちに」と言って逃げてしまうそうです。ジョークにしても笑えない話です。
野田内閣が国会での同意を求めないのは、身内の反対者が多く離党を招きかねないからです。本来なら、説得するか、他の人事に変更するかどちらかですが、原子力ムラの要望を聞き入れて天皇の認証まで済ませてしまったので、もう後には引けないのです。
特例公債法案も成立する見込みが立っておらず、下手をすると現状のまま年を越すことになりかねません。官僚たちの俸給は滞りなく支給されていますが、その代わりに地方財政が犠牲にされています。地方分権の流れに対する意趣返しなのでしょうか?
歴代の総理のように、予算の成立と引き換えに自分の首を差し出すのが普通ですが、野田は赤字国債が発行できないという緊急事態にも拘らず、権力維持を最優先にして居座っています。最悪の総理で、18%もの人たちが未だにこの内閣を支持しているのは信じられません。
議会が正常に機能していれば、こんな政権は直ぐ様打倒されてしまいますが、野党の自公も同じ穴の狢ですから膠着状態に陥っています。無為に時間だけが過ぎてゆき、国益が損なわれ続けています。この国のメルトダウンも近いと言わざるを得ません。
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