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高汚染水 建屋で被ばく/元作業員、東電などを告発へ/福島第1原発
「しんぶん赤旗」 2012年10月26日 日刊紙 1面
東京電力福島第1原子力発電所事故の緊急作業についていた元作業員が、年間被ばく限度線量を超えないよう必要な措置をとらなかったのは労働安全衛生法などに違反するとして、東電と作業を請けおった関電工を労働基準監督署に告発(申告)する準備を進めています。同原発事故の被ばく問題で、作業関係者が東電などを告発するのは初めてです。 (山本眞直)
告発する元作業員はいわき市の東電関連会社(2次下請け)に所属していた男性(46)。2011年3月24日の3号機原子炉タービン建屋地下に電源ケーブルを敷設する緊急作業などで20_シーベルトを被ばくしました。
緊急作業は東電が発注し、関電工が元請けとなり現場作業を指揮しました。高濃度の汚染水にくるぶしまでつかっての作業では、3人の作業員らが最大200_シーベルトを被ばくしました。
男性は、たまり水の危険性を察知、作業を拒否したものの現場にとどまりました。
関電工は現場の放射線測定、汚染水の状況を確認せずに作業を開始し、線量計の警報音を無視して作業を継続させました。同時刻に作業を予定していた別チームは現場の空間線量を毎時400_シーベルトと測定し、作業員を撤収させています。
弁護団は、東電と関電工の作業命令は、男性ら作業員に対し1年間の被ばく限度を容易に超える被ばくを生じさせうるものであると指摘。両社は労働安全衛生法及び電離放射線障害防止規則に違反するとして、@罰則の適用A線量管理の徹底や放射線防護策の充実など―適切な措置を求めるとしています。
元作業員の男性は「作業員に被ばくだけを押し付け、危険手当もピンはねしたあげく使い捨てするやり方は原発の廃炉作業にとっても見過ごせない。東電や元請けに責任を取らせたい」と話しています。 ⇒関連N面
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「しんぶん赤旗」 2012年10月26日 日刊紙 15面
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