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チェルノブイリ原発事故:「内部被ばく9割超」 ウクライナの研究者、二本松で講演 /福島
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20121011ddlk07040226000c.html
毎日新聞 2012年10月11日 地方版
旧ソ連・チェルノブイリ原発事故による健康被害の研究に携わるウクライナの国立ジトーミル農業生態学大学長らが来日し、二本松市で講演した。事故から26年間の研究結果を基に、「放射性物質の人体への影響は9割以上が内部被ばくだった」ことを明らかにし、住民への長期にわたる健康調査の重要性を示唆。福島での住民帰還の安全基準については、「年間空間線量1ミリシーベルト以下が望ましい」と指摘した。
獨協医科大学と二本松市の共催。同大のムィクィチュク学長と、同大地域エコロジー問題研究所のディードゥフ所長らが参加した。
ムィクィチュク氏は、避難地域に住民が戻った際の農地復興に関し、「ウクライナでは今も植物が放射性物質をある程度吸収している」と述べ、26年たっても汚染被害が続く現実を指摘。「食用の作物を植えるのではなく、バイオ燃料になる作物を植える試みが続いている」と話した。ディードゥフ氏は内部被ばく防止について、「食品管理の徹底が重要だ」などと強調した。
一方、環境省は除染の長期目標として「年間1ミリシーベルト」を掲げる一方で、住民帰還を前提とした避難区域再編の住民説明会などでは、国際機関の見解を引用して「年20ミリシーベルト以下なら問題ない」と目標値を後退させている。【三村泰揮】
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