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2012年10月11日投稿
過去に私は、使用済核燃料における「再処理」という言葉を、誤って「リサイクル」という意味で、投稿やコメントで使ってしまっていたことを、深くお詫び申し上げます。
「核燃料再処理」・「核燃料サイクル」・「核燃料リサイクル?」・・・・・これらの言葉は、「核燃料が、あたかも再利用されている。」との誤解を招く、注意すべき危険な「だまし言葉」です。私自身も長い間、コロッと騙されていたようです。今まで、ネス湖のネッシーを信じて生きているようなものです。
《核燃料再処理施設は、使用済核燃料の毒性を軽減するのが精一杯》
かつて、NHKテレビで、使用済核燃料にかなりのコストをかけて「再処理」=「毒性の軽減」をしているフランスの施設が紹介されました。ソーセージのような円筒形のチップに加工される映像が印象的でしたが、非常にコストがかかるとの内容でした。
この、「再処理=毒性軽減燃料」について、小林よしのり先生の「脱原発論」の中にも述べてありましたが、その毒性を軽減した「加工された使用済核燃料」さえも、周囲に人が近寄れないほど毒性が強く、地下深く何十万年も永久保管しなければならないそうです。
六ヶ所村に建設されようとしている施設は、この再処理すなわち毒性の軽減が目的です。つまり、再利用=リサイクルではなく、永久保管が目的です。それさえも、工事がうまく行かず、工期がひたすら延長されています。要するに、この核燃料再処理(毒性軽減)施設さえも、日本で未だかつて実用化されたことはないのです。
《使用済み核燃料は再利用不可能》
論より証拠、まさに今、福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールが、国民の目の前に、おぞましい醜態をさらけ出しています。クレーンで釣り上げると、高放射線を発し、人を即死させる。恐ろしくて人も近づけない。それが、使用済核燃料棒の正体です。(東電はこの使用済み核燃料は、無事であると断言しています。)
私が一番何を言いたいかを、単刀直入に申しますと、使用済核燃料を再度、使用前燃料棒にリサイクルする、あるいは、使用済核燃料を、核弾頭のプルトニウムにリサイクルするなどとはありえないという事です。人間にはできるはずがないのです。そのことを、最近やっと気づきました。
一般的に、再処理(再利用・リサイクル・サイクル)とは、不純物を精製して純度を高め、再度利用可能なものに加工することを意味します。
それをそのまま、使用済み核燃料に当てはめると、核燃料再処理(リサイクル)とは、核物質からなる究極の核不純物=使用済み核燃料を精製して純度を高め、利用可能のもの(=原発の燃料や核弾頭、劣化ウラン弾)に加工しようとしたことになります。
ここで皆さん、よーく考えてください。周囲に人が近寄ると即死するほど危険なものを、あえて再利用するバカがいるでしょうか。 わざわざ高いコストと時間をかけて人命の危険を冒して、不純物の塊である使用済み核燃料から抽出する必要性・メリット・必然性はどこにあるのでしょう。ウラン原料そのものから直接作ったほうが、コストも時間も手間も少なくて済むに決まっています。(もっとも原子力ムラはウランの枯渇も心配かもしれませんが。)
結局のところ、使用済核燃料は、原子力関係者にとっても、煮ても焼いても食えない超無用の長物・危険物なのです。使用済み核燃料は、なーーーーーーーーーーーーーんにも再利用できないのです。
また、理論的には、核弾頭のプルトニウムの方が、核燃料よりもはるかに純度の高い生成物でなくてはなりません。相対的に純度レベルの低いリサイクル核燃料もできないのに、純度の高い核弾頭のプルトニウムなんか、核燃料再利用でできるはずがありません。使用済核燃料は、軍事面においても、まるでネガティブな存在なのです。単なる国家の自殺装置に過ぎません。
私は、使用済核燃料から軍事用プルトニウムを生成したという情報は、「使用済核燃料は、利用価値がある。」という嘘を突き通すための見栄張り囮情報だと考えています。無害化することすらできないのに、精製なんかできるのか。「できない。」と私は思います。
原子力ムラは、使用済核燃料が、何らかの利用価値があり、資産であると嘘を突き通さねければ破綻してしまうのでしょう。実は、途方もない負の遺産なのですから。
《使用済核燃料をリサイクルして、ウランと混ぜて作ったMOX燃料って本当?》
このように考えていくと、私は、MOX燃料そのものが、使用済み核燃料のリサイクルだとの触れ込みにも疑念を抱いています。リサイクルなのに、何故ウラン燃料の5倍の値段なのでしょう。疑い過ぎかもしれないが、実はプルトニウムも天然ウランから精製したものを使いながらも、使用済み核燃料のリサイクルだと偽っているのではないか、と疑っております。 なにせ、原子力ムラの「ウソの多重防護」にはもう慣れっこになっていますからね。
繰り返し言いますが、使用済み核燃料は、無害化すらできない。人がコントロールできないということです。そんなものが精製できるとは到底思えません。
《日本の貯蔵プルトニウムは、全て旧来の天然ウランから濃縮する方法で作られており、使用済み核燃料は使い物にならず》
結局、日本に貯蔵されている軍事用プルトニウムは全て、人が近づけて、それなりに取り扱うことのできる天然ウランから濃縮・製造されているということでしょう。広島長崎の原爆時代からすでに実用化された技術ですから、できても当然です。
このことからよく考えると、最近、軍事用プルトニウムの貯蔵量・日米安保・日米原子力協定などと、日本国内に蓄積した使用済核燃料をリンクした新聞記事・情報がよく流れていますが、ひどいインチキ話であることがわかります。
要するに、「核燃料サイクル」という言葉は、意味のない死語です。マスコミと原子力関係者が作った、ゴマカシ造語とも言えるでしょう。
この、世間の人々に、「使用済み核燃料は、原子力発電なり、核弾頭なり、リサイクルして使う価値がある。」と誤解させるような言葉、「使用済燃料の再処理」・「核燃料サイクル」を巧みに使って、使用済み核燃料の資産価値を偽装し、挙げ句の果てには、軍事オタクが使用済み核燃料は安保の上で重要な物件であるとか、日米安保の問題で原発を再稼働しなければならないなどと、支離滅裂なことを言う人が出てくるのです。
《原発と核兵器製造は、それぞれ独立しているが、原爆核弾頭製造のカムフラージュのためには、原発があったほうが、都合良い》
原発と核弾頭製造は、ウラン屋が取り仕切るという点では、根っこは同じなのですが、原発はあくまでも発電所で、「燃料を燃やすところ」で、原爆核弾頭製造は、物を作る「工場」です。原発はなくても、濃縮用の天然ウランさえあれば、原爆核弾頭製造は出来ることは、北朝鮮を見れば分かります。
原発を、原爆核弾頭製造のカムフラージュとして使うという意味で原発が日米安保のために必要と唱える人がいるかもしれません。勿論、原子力発電所が、一番、核弾頭製造工場をカムフラージュしやすいでしょう。某軍事お宅は、「原発を止めると、工場をカムフラージュできないので原発を再開するべきだ。」と言う意味で、原発は日本に不可欠だと言っているのかも知れません。
たとえば、福島第一4号機で核兵器が製造され、共用プールの地下に保管されていたとの情報がありますが、私はまだ確信を得ていません。参考サイトをリンクします。
http://phnetwork.blogspot.jp/2011/09/blog-post_25.html
http://phnetwork.blogspot.jp/2011/09/blog-post.html
http://phnetwork.blogspot.jp/2011/09/blog-post_13.html
もんじゅは、表向きは、スケールを大きくした原発の実験炉になっているが、もしかしたら、別室でプルトニウムの濃縮を極秘に手掛けているのかも知れない、と疑っている人は多いと思います。何せ、1日5000万円かけて、今までに1ワットも発電していないのです。それに対し官僚が一言も異議を唱えず、黙って監視しているのは、あまりにも不自然です。全く無意味な税金の無駄遣いがあまりにも長期間放置されているので、逆に、実験の失敗が続いているような振りをして、実はそれだけのコストをかけて秘密裏に核弾頭を作っているのではと疑われても、勘繰られても仕方ないような状況だと思います。(もちろん、天然ウランを原料ですが。)
が、どうしてもプルトニウム濃縮を続けたいのなら、はっきり言って、「脱原発」しても、原爆核弾頭製造は可能でしょう。何かの燃料工場に適当に偽装すればよいでしょう。核弾頭製造工場をカムフラージュするためにも、もんじゅや原発が必要とこだわられる軍事オタクがおられるかもしれませんが、原発の存在は必ずしも必要ありません。要するに、脱原発と日米安保、あるいは使用済み核燃料と日米安保は全然関係ないと言えます。
私は、よく知りませんが、まさか国内のプルトニウム貯蔵量に、使用済み核燃料中のプルトニウム含有量が含まれてはいないですよね。もし含まれていたら、とんでもないサバ読み勘定です。利用不可能な廃プルトニウムも含めていることになります。確認しておられる方があれば教えていただけませんでしょうか。
《使用済み核燃料は、バカバカしい国家の金食い簡易自殺装置》
使用済核燃料なんか、核兵器の原料として軍事に役立つどころか、他国の攻撃の標的です。国家の軍事的弱点です。テロリストに狙われたらひとたまりもありません。原子炉より守りが薄いので、戦争になったら、真っ先に攻撃されるかもしれません。外部電源を遮断されただけで福島4号機プールのごとく、地獄の釜と化します。原子炉本体を凌ぐほどの国家自殺装置なのです。そのことが、ふくいちの事故で、実証されてしまいました。あきれた自業自得でしょう。
また、多くの人は、地震と津波で原子炉が事故を起こすことだけを心配していますが、結局、原子力災害は、原子炉災害と使用済み核燃料プール災害の2つから成り立っており、両者の心配をしなければいけません。そのために、膨大な、くだらないコストがかかるのです。
さらに、馬鹿げているのは、使用済み核燃料は、何十万年も永久に冷やし続けなければいけないことで、誰もが百も承知でしょう。にも関わらず、原発を稼働させればその分使用済み核燃料が増えるので、保管プールを増設し冷却ポンプを永久に回し続けなければならない。つまり、原発を回せば回すほど、国民が負担する電気代がどんどん上がっていくということなのです。見かけ上電気代を安く見せられても、結局税金から差し引かれていくのです。知らないうちに、原発のコストを税金から搾り取られているのです。こんなバカバカしいことってあるでしょうか?既に作ってしまった厄介なものを、もうこれ以上に増やさないためにも、原発を再稼働してはいけません。
《日本国は、狂人に支配されている?》
ここで述べた話は、原子炉本体以外の話です。原子炉本体のリスク・ディメリットを考慮していません。原子炉本体以外の使用済核燃料だけでも、これだけ大リスク・大デメリットがあるわけですから、原子炉本体のリスク・ディメリットを合わせれば、気が遠くなるほどの巨大・膨大・無限大のリスク・ディメリットとなります。原発の即全廃止を躊躇する理由がどこにありましょうか。国家は即座に議決するべきです。それでも、原発を再稼働させようと言う人は、もはや狂人でしょう。
長文投稿お許しを。
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