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■毎時1000万ベクレル!毎日2億4000万ベクレル!
2012年9月24日、東京電力は「福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ進捗状況(概要版)」にて福島第一原発からは9月時点でも毎時1000万ベクレルが放出中であることを発表した。
1〜3号機原子炉建屋からの現時点の放出量(セシウム)を,原子炉建屋上部等の空気中放射性物質濃度(ダスト濃度)を基に,1号機約0.003 億ベクレル/時,2号機約0.005 億ベクレル/時,3号機約0.02 億ベクレル/時と評価。1〜3号機合計の放出量は設備状況が変わらないこと等から先月と同様に最大で約0.1 億ベクレル/時と評価。これによる敷地境界における被ばく線量は0.03mSv/年と評価。(これまでに放出された放射性物質の影響を除く)
グラフを見る限りでは今年の2月から大きな変化はなく、毎時1000万ベクレルが放出されている状況が続いているようである。
数字だけ聞くと非常に凄まじい感じであり、福島第一原発事故はリアルタイムで進行中という思いを持ってしまう。
■小出裕章氏がこの現状に言及
27日には、たね蒔きジャーナルに出演した京都大学原子炉実験所の小出裕章氏がこの毎時1000万ベクレル放出の現状について解説を行っている。
2012年09月27日【木】京都大学原子炉実験所 小出裕章・たね蒔きジャーナル
小出裕章氏は、毎時1000万ベクレルは問題であるとしながらも、すでに放出されてしまった放射性セシウムの方が重大な問題であるとした。
福島第一原発は既にボロボロであり、この程度の放射性セシウムが放出されるのは当たり前の話であるとのことだ。
当然、これも異常事態には違いないが、それよりもこれまでに放出された放射性セシウムの方がはるかに量が多いのである。
事故直後は、現在の10億倍の放射性セシウムが放出されてしまっているのである。
同氏は現状放出されている放射性セシウムよりも、既に放出され自分たちの周りを汚染してる放射性セシウムの方を心配すべきであるとしている。
もちろん放射能ですから、影響は必ずあります。
ただし、今聞いていただきましたように、事故直後には猛烈な放射能がすでに出てきてしまっていて、その出てきた放射能が大地そのものを全部汚してしまっているのです。
それに対する被ばくに比べれば、今現在福島第一原子力発電所から出てきている放射性物質の量は随分少ないと思いますし、そちらを心配するよりは、すでに自分たちの周りを汚染してしまっている放射性物質を心配したほうが良いだろうと思います。
(参考:2012年09月27日【木】京都大学原子炉実験所 小出裕章・たね蒔きジャーナル)
*****
通常の原発では、原子炉一つ当たり放出目標管理値から考えて、
http://www.tepco.co.jp/kk-np/monitoring/haiki002.html
にあるように、50から100cps、つまり、50から100ベクレル/秒だ。3600倍して時間当たりのベクレル数にすると、18万ベクレル/時から36万ベクレル/時となる。
福島第一原発は、1号機約0.003 億ベクレル/時なので、30万ベクレル/時となる。
更に、現在稼働中の大飯原発の1・2号機の排気塔モニタの値を見ると、
http://www1.kepco.co.jp/gensi/monitor/live_unten/u_haiki.html
から、
1号機、2号機ともに20cps、つまり、7200ベクレル/時となる。
よって、放出目標管理値と比べると、福島第一原発1号機の大気中への排出量は十分に低く、通常状態で稼働中の原発に比べると40倍程度になっているということだ。
通常状態で稼働している原発でも周辺地域で植物に奇形が目立ち、立地自治体の住民健康調査では医療費が立地していない自治体のものと比べると有意に高い。
つまり、通常状態の原発の40倍もの放射能排出を大気中へしている福島第一原発はまだまだ安全とは言えないということだ。
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